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商品説明
わが額に置かれし友の緑の手ひと滴づついのちを注ぐ もう二度と乗れぬと思ひし車椅子身体が縦になるを驚く 2017年刊「シジフォスの日日」以降の『短歌人』等掲載作品から333首を収めた第5歌集。附録52首も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
『シジフォスの日日』から四年余りの日々に詠まれた333首を収めた第五歌集。
脊椎損傷となり首から下は動かすことも感じることも出来なくなった著者。
『シジフォスの日日』も口述筆記によったが、この『縦になる』では環境が一変する。
母の死を契機に、自身の入院。そしてコロナ禍。
『縦になる』は電話のやりとりのみでまとめられた歌集である。
「人々と星の距離ほども隔てられたような孤独のなかで、
人と会いたい、語りたいという渇望で体がいっぱいになったとき、短歌は私の言葉を掬い取ってくれた」
「どんな時でも、言葉は私たちの傍らに小さな希望のように寄り添ってくれているのだ」(著者あとがきより)
【歌集より】
わが額に置かれし友の緑の手ひと滴づついのちを注ぐ
三人の子らを忘れし母が歌ふ「主われを愛す」オルガンにのせ
一年と九箇月ぶりの車椅子庭にコスモス空に夏雲
もう二度と乗れぬと思ひし車椅子身体が縦になるを驚く
淹れたてのコーヒーが胃に落つるときふつふつと生の実感のぼる【商品解説】
目次
- 緑の手
- 頰に触れたり
- ゴッホの耳
- 一本の管
- 兎耳
- マイ・レボリューション
- さくら花
- ファントム・ペイン
- 空のシャッター
- 七七日
著者紹介
有沢 螢
- 略歴
- 〈有沢螢〉1949年東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科日本文学修士課程修了。「短歌人」入会。歌集に「ありすの杜へ」「シジフォスの日日」など。
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