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本書の著者である出口さんの本については、今まで何冊も読んできており、私の読書ライフを語る上でも欠かせない著者の一人です。体調を崩しておられるのは知っていましたが、お元気になりまた著書に接することができたのはうれしい限りです。
今回の本もその一つで、トレードオフの考え方、意思決定、リーダーシップ、人生の楽しみ方など、色々と大事な要素が詰まっています。この本で初めて得た気づき、見方も多く、出口さんの引き出しの多さと深さには驚かされるばかりです。
もちろん今までの著書とかぶっているところはもちろんありますが、大事なことを定期的に思い出させてくれるという意味でも、本書を読むことは有意義な時間だったと考えています。
このような場で色々と発信できることも含め、自分の人生は楽しいと胸を張って言えるのですが、今まで出口さんに本を通して色々な薫陶を受けたこともその理由の一つであるように思います。
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いつも通り、ご本人だけでなく、古今東西の名言のオンパレードで頭が下がる。この方の論調はとても自分の志向に合い、元気がでる。それなだけに、後半はいつもの論理展開を書き殴った印象で、真新しさがなかったかもしれない。
ご病気されていたことを知らなかったが、回復されて何より。
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p20 考えても仕方のないことを考え続けるのは、無駄というものです
p34 貞観政要 三鏡 銅の鏡、歴史の鏡、人の鏡
p38 意思決定のポイントは3点 歴史に学ぶこと、専門家の意見を聞くこと、リーダーとして腹を括ること
p47 椎名悦三郎 省事 物事を処理するには、些細で煩雑なことは切り捨てて、本質的なものを簡単明快に掴むのがよい。本質的でない小さなものに心を奪われると目がくらんで大切なものを逃してしまう
p52 平清盛が優れたリーダであったにもかかわらず、暴君のように書かれることが多いのは、鎌倉時代の史書吾妻鏡が、後に権力を掌握する北条氏にとって都合のよいことを列記しているから
p54 捨てるために必要なのは悟りではなく知識。捨てることは自分の手元に何を残すかを決めることですから、知識があって初めて取捨選択できます。知識があればリスクをコストに変換することも可能になります。リスクは無知から生じているからです
p61 メアリーメイソンリヨン
Go where nobody has gone, do what nobody has dodone.
p60 世界を変える方法は3つ クーデターを起こすか、起業するか、上の世代がなくなるのを待つか
p64 かくも偶然に左右される現実をいかに生き延びるか。僕たち人間は、常に運という名の偶然に対する適応力が問われています。
p97 協調性に少々難があっっても、年長者から生意気だな奴だと煙たがれても、何か一つ突出する才能があり、自分の好きなことを極めようとする若者が評価されるべきです
p100 ビジネスの現場において時間は資源。時間をかければ良い結果を出せるという通説は、根拠のない幻想です
p109 頑張ったり工夫したりすれば何でもできると考えるのは、人間の傲慢というものです。脳が多少発達hしているために人間はそう思いがちで、またメディアも精神論を盛り上げる風潮がありますが、これほど時代遅れな話はないと思います。
心身を守るには、根拠なき精神論と我慢を捨てる
p118 時間を節約しようと思ったら、時間をかけて計画を練り上げること
p122 人が人を育てると考えるのは傲慢というもの。強いていうならば、仕事が人を育てるのです
p138 人間は見たいものしかみない そして見たいように都合よく現実の世界を変換すると指摘したのはカエサル
p209 島崎藤村 人の世には三智がある 学んで得る智、人と交わって得る智、自らの体験によって得る智
本 旅 人
やりたいことを選ぶには、豊富な選択肢をもつ
p233 三ツ星レストラン巡りで、人生に悔いなし、貯金なしの至福
p254 スーツは流行に左右されないのが一番
東京の高橋洋服店
p267 無駄とは合理的でないもの
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2022年55冊目。272ページ、累計15,143ページ。満足度★★★★☆
著者の出口さんと言えば、ものすごい量の読書家であり、さぞかし蔵書は多いのだろうと思いますが、ごく限られた書物を除き、所有していないという。
著者が人生に大事にしている「本・旅・人」のためにお金を使ってきたため、殆ど蓄財も出来ていない。
食事にはお金をかけているみたいですが、正直、家や衣料などへの支出をここまで切り詰めているとは意外だった。
まさに、著者にとって大事なものに集中するため、いろいろと「捨てて」いることがよくわかる一冊
人生いろいろ、価値観いろいろですね
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ミニマルで、ラクをするために努力するという考え方に大変共感できた
膨大な読書量と、ご自身の経験からくる知見を、古典も踏まえつつ解説してくれており、説得力が感じられる
たまに入る毒づきも面白く、気さくな著者像がよく伝わってくる
大半をうなずきながら読むことが出来た
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何時もながら、出口先生の著書は端的で分かり易い。失いかけたやる気を、取り戻すきっかけにもなる。
旅と本と人、タテ(歴史)·ヨコ(世界)·算数(奥行き)は、いつも納得。
ミニマムに、そして実直に行動する。大事な決断は、スピード感を大切にする。忖度せず、奢らず柔軟さを忘れない。肝に命じよう。
リーダーのすべきこと、歴史に学び。専門家に聴き。腹を括る。
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痛快な言葉。リモート会議がダメな人を炙り出す。いらない会議。忖度。本当にムダなことだらけ。
人にムダな時間を奪われることなく、自分が楽しめるムダな時間を確保したい。
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コロナ禍で浮き彫りになった日本の問題点を痛快に指摘している。読んでいてその通りだなぁ、と何度も呟いてしまった。
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audibleにて
無駄な事はしない
あとは自分にとって何が無駄になるのか、何を優先するのか
を見極める事だね
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人、本、旅。
出口さんの生き方とも言えるこれらが繰り返され、非常に前向きな出口さんの生き方、溢れる教養は滲み出るけど、特に新しい視点はなかったかな。
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世界を変えるのは冒険者だけ。人類はグレートジャーニーで出アフリカという冒険をしたからこそ、世界に広まった。ヤマメとサクラマス、アマゴとサツキマスと同じ。
仕組みづくりが得意な人は仕事ができる=モノを捨てるには時間と量を決める。何かをするのに意思の力に頼らない。役割をいつどのように果たすか、仕組化する。
怒られている人がなぜ怒られるか理解できなければ無駄。逆恨みされる。怒るのは百害あって一利なし。
人は怒られて成長することはない。
人生を無駄にする3つの方法。
愚痴を言う、他人のねたむ、誰かに評価してほしいと願う。承認欲求は無駄。
才能と個性をつぶすいい人の5つの要素。
偏差値がそこそこ高い、素直である、我慢強い、協調性がある、上司の言うことをよく聞く。
このような人の中からイノベーションは生まれない。変態またはオタクから変化は生まれる。
人間は見たいものしか見ない。見たいように現実を変換する。タテヨコ算数で考える=歴史的にみる、他の世界と並べてみる、数値で表すとどうか。
テレワーク=ペーパーレス、通勤時間の削減、場所の制約からの解放。テレビのリモコン効果。
生産性が低いのは年功序列とマネジメントの欠如から。
新卒一括採用、終身雇用、年功序列、定年制、はワンセット。高度成長期にはいい制度だった。
長時間労働、終身雇用と専業主婦もセット。工場の力仕事には男が向く。長時間労働のためには妻が家事や育児に専念するほうがいい(生産量が上がる)。そのための制度が配偶者控除、第三号被保険者制度、三歳児神話など。
麻雀をするおばさんによる差別=男性優位、年功序列、生え抜き重視。男性だけで女性消費者のニーズをつかむことは不可能。
悠々自適の生活が寝たきり一直線。できる限り長く働き人と交流する。
取捨選択能力は本と旅と人で養われる。やりたいことを選ぶには、豊富な選択肢が必要。
インプットは自分の言葉に置き換えてアウトプットすること。ブログやフェイスブックなど。
退学はすすめない。卒業するほうが説明する手間を省ける。面倒くさい説明が必要な行動は避ける。
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・人間には人知の及ばない局面が訪れます。どんな状況に陥っても慌てることなく、いったい何が起こっているのかと現状把握に力を尽くし、最適解で対応したいものです。
・今ここに流れ着いてしまったのですから、ほかのことはあきらめるしか生きるすべがない。捨てることで気持ちを切り替え、今なすべきことを考える
・意思決定するポイント:歴史に学ぶこと、専門家の意見を聞くこと、リーダーとして腹をくくること
・物事を処理するには、些細で煩雑なことは切り捨てて、本質的なものを簡単明快につかむのがよい。本質であ小さなものに心を奪われると、目がくらんで大切なものを逃してしまう(椎名悦三郎)
・怒るのは百害あって一利なし。人間が怒られて成長することは決してない。怒られることで行動が委縮してしまい成長が阻害される
・身近にいるトップの意思決定に学ぶ。その瞬間を逃さず観察して自分に置き換える。脳内シミュレーションを繰り返す
・APUの3分ルール:質問と回答をセットにして1件につき3分以内で行う
・空気を読めない人は、実は仕事のできる人です。仕事以外のことに惑わされず、自分がすべきことの目的を考えている
・ビジネスにおける役職は、どの組織でも「意思決定をする社長と、それ以外」という2種類しか存在しません
・タテ・ヨコ・算数:タテは歴史。昔の人はどう対応したのだろうかと考える時間軸の視点。ヨコは世界。他国のひとはどう対応するだろうかと考える空間軸の視点。算数は奥行き。実際はどうなっているのだろうかと数字・ファクト・ロジックを用いて立体的に深堀する視点
・やりたいことを選ぶには、豊富な選択肢を持っていることが前提
・ただ何もしないで流されっぱなしというのではなく、その都度自分に要請されていることを、こういうことをしないといけないのかなと思いつつ生きていく
・インプットした情報は、自分なりに咀嚼して、自分の言葉に置き換え、アウトプットする。この脳内活動が記憶として脳に定着させるのに有効だ
・まずはえり好みせずに「イエス」と答えれば世界は広がっていきます。ときには時間の無駄と感じることもあるでしょうが、無駄があるほうが人生は楽しい
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出口さんの思考法の本。
信念、思考法はとても学びになる
そして、歴史に紐解いており話がとてもおもしろい
メモ
・トレードオフとは自分が本当にやりたいことを見極めること
・一旦決めたら振り返らない。ベストを尽くす
・自分の器の中にある何かを捨てるには判断を人に任せること
・意思決定のポイントは3点
歴史に学ぶこと、専門家の意見を聞くこと、リーダーとして腹を括ること
・知識を得て恐怖感を捨てることができれば、チャレンジすることは容易になる
・世界を変えるのは冒険者だけ。クーデターを起こすか、起業するか、上の世代が無くなるのを待つか
・身につける何かを捨てれば、新しい何かを発見できる
・タテヨコ算数で色眼鏡を捨てる
タテは歴史。昔の人はどう対応したのだろう
ヨコは世界。他国の人はどう対応するだろう
算数は奥行き。実際の数字ファクトロジックはどうなのだろう
・よく捨てよく得る取捨選択能力は本旅人で養われる
・インプットした情報は 自分なりに咀嚼して自分の言葉に置き換え、アウトプットする。この脳内活動が記憶として脳に定着させるのに有効
・選り好みしない。人と会う機会が多いほどセレンディピティが起こる確率は高まる
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スカッとしてしまった
トレードオフ 積極的にトレードオフすることで優先順位が高まり質が上がる
トレードオフを心がけるものと2兎追うものがある
捨てる方法
人に判断を委ねる、その先にある価値を確認する、執着しないと決めておく
捨てるべき最たるもの=人生を無駄にしたいなら行うこと①愚痴を言う②妬む③評価を願う
評価を願うのは自信が無いから → 自己肯定感低い → 人生がつまらない
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本を読むなら厚い方を選ぶと良い。
まさしく新書を5冊、同じ厚み分読むくらい得るものがあった。
数字、ファクト、ロジックは筆者がいつも示すところ、加えて得るなら捨てる思考を学ぶ事が出来た。