紙の本
紅茶のいろんな話を紹介
2023/09/03 08:35
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
茶としての紅茶の歴史から各国での飲まれ方、茶葉のこと、お茶の招ばれかたなどいろいろ網羅されていて、紅茶好きの人の知識欲を満たしてくれる本。
強いて言うなら…、
茶葉による違いもあるからか、一般的な淹れ方も含めて紹介されていないのは残念。
あと、紅茶を淹れるのに必要な道具も最後の方にイラストでちょっと紹介されているのみで、使い方など説明がなく、そこは残念。
そう、この本の残念なところは、写真で確認したいなと思うところにイラストが使われている場合があること。
その写真もできればカラーで水色など見たい。
しかし、このボリュームでそこまで望めば、本の価格が一般向けではなくなってしまうのだろう。
残念だけど、仕方ない。
前半の歴史部分が茶をめぐる視点から書かれており、興味深かった。
ひたすらめんどくさかった世界史の近代史、この観点からならよく理解できて覚えられたと思う。
各国の茶事情も面白かったが、伝聞の記述は入れる必要あるのかと思った。
また、できれば写真は見たかったところ。
その他は大体知っている話ではあるが、おさらいとして読む。
とにかく、紅茶好きにはいろんな角度から楽しめる一冊。
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私は紅茶が大好きです。
秋~冬~春は温かい紅茶。
夏はアイスティーを作って飲みます。
ルピシアのお茶の福袋は毎回買ってしまいます。
福袋には色々な種類の紅茶、お茶が入っていて、名前、産地などがラベルに書いて貼ってありますが、実はイメージだけで違いをよく知らなかったのです。
この本にはお茶の世界史と文化、習慣などが書かれていますが、私が知りたかった、他のお茶との違いや紅茶の種類の部分だけをまとめます。
○紅茶・緑茶・烏龍茶はすべて同じ葉っぱからできている。何が違うかといえば発酵の度合い。酸化酵素の働きを利用して、100%まで発酵させたものが「全発酵茶」と呼ばれる、紅茶。加熱することで発酵を止めたものが「不発酵茶」と呼ばれる緑茶。その間にあたるのが「半発酵茶」と呼ばれる烏龍茶などになります。
○「クオリティーシーズン」収穫期の中で最も茶葉が採れる時期。
例「2004年のキャッスルトン茶園のセカンドフラッシュは忘れられない風味」
○紅茶を選んでみよう。
・誰でも簡単に紅茶をセレクトするために、最低限これだけは覚えておきたい知識。
・紅茶の茶箪笥
そこには3つの引き出しがついています。
1段目が「産地銘柄」
2段目が「ブレンドティー」
3段目が「フレーバードティー」
・産地銘柄
ダージリン(インド)・ウバ(スリランカ)・キーマン(中国)三大銘茶。
この産地銘柄をベースにして数種類の茶葉を配合した紅茶を「ブレンドティー」、香りづけをした紅茶を「フレーバードティー」といいます。
次に知るべきは「グレード」です。
「オレンジペコ」は紅茶用語で「グレード」を表す言葉。
※オレンジペコはフレーバードティーではないのでご注意。
世界最高峰の紅茶
華麗なる「ダージリン」の世界
「紅茶のシャンパン」とも称されるダージリンの価値はその希少性にもある。
春摘み(ファーストフラッシュ)
近年はセカンドフラッシュと並ぶ人気
夏摘み(セカンドフラッシュ)
味・香り・水色の三拍子が揃ったフルボディ
秋摘み(オータムナル)
風味も落ちついてマイルド
エリザベス女王も愛飲
東洋の神秘「キーマン」紅茶と蘭ブーム
中国を代表する紅茶、キーマン
エキゾティックな東洋の風味から「中国のブルゴーニュ」とも称され、特にイギリスの上流階級の人々が愛してやまない紅茶
インドの真珠 セイロン島の風薫る「ウバ」
セイロンとは旧国名で、現在のスリランカで生産される紅茶のこと。
高地産紅茶の代表選手であるウバの特徴は、何といっても刺激的なメントールフレーバー。
紅茶をティーカップに注ぐと、ゴールデンリングと呼ばれる黄金色の輪が浮かび上がり、口に含むとピリッとした爽快感のある渋みを感じる。まさに「五感で愉しむ大人の紅茶」
英国の首相グレイ伯爵が愛飲した「紳士のお茶」アールグレイ
アールグレイは世界一有名なフレーバードティー。
アールグレイの特徴は茶葉に着香した���やかなベルガモットの香り。
シンビーノジャワティは「100%茶葉を使用した紅茶」です。
最後に
この本も歴史や文化など面白いところもありましたが、紅茶の種類が知りたいだけだったら、ルピシアで無料で配布している冊子のほうがわかりやすいです。飲み方も書いてあります。
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感想
海を越え時代を超えて目の前のティーカップに注がれている紅茶。嗜好品と呼ぶにはあまりに日常に溶け込んでいる。そろそろアイスティーは終わりか。
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本屋をうろうろしていて偶然”出会った”本。
リベラルアーツとしての紅茶の知識が身につく本。
カラー印刷が全くないのが、ちょい寂しい気もするが、紅茶を楽しむというより、紅茶を”学ぶ”というスタンスに合っているのかもしれない。新たな発見も多く、教養本として手元に置いておきたいと思う。
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面白い!
しっかりとお勉強できました。
これは何度も読み返して、知識をしっかり頭に叩き込みたい本です。
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紅茶の歴史が面白い。18世紀、オランダとの覇権争いに勝利した英国は茶貿易の支配権を確立。欧州だけでなくアメリカにも輸出し、東インド会社は莫大な利益を上げる。政府はここから好きなだけ税金が取れるともくろみ、当初12.5%だった税金は37年後には119%に。しかし結局は密貿易が横行し税収は激減。出がらしを乾燥させた偽茶も多く出回り、税率は1/10にせざるを得なくなった。それでも懲りずに今度はフランスとの7年戦争に勝利するも莫大な負債の穴埋めとしてアメリカに輸出していた茶に200%の関税をかけた。当然アメリカでは皆ハーブティーやコーヒーを飲むようになり紅茶をボイコット。そしてボストン茶会事件からアメリカ独立戦争へ。結局英国は最大の貿易相手である北米植民地を失うという大損失を被る。とれるところから取るという極東の能無政府も大きなものを失いつつあるのでは?
英国では茶の木がどんなものか知らずスパイが命懸けで木を盗んだりする話や、貧しい労働者階級のリプトンが英国を代表する企業に成長させ貴族となる話も面白い。
マナーの事も詳しく書かれている。海外のホテルでは他の客からのクレームを避けるため、日本人をバックヤード近くの騒がしい席に案内することもあるらしい。カップは左利きでも右手でハンドルを三本の指でつまむように飲み、ティーフーズは手でつまめるものはカラトリーを使わず左手で食べる。ホールケーキは場の人数を考慮し自分が食べる分だけを切り分ける…
キュウリのサンドイッチは貴族の最高級のもてなし(キュウリを英国で育てるのは大変な手間暇がかかり貴族として大切な事。キュウリのサンドイッチを出せずに自殺した料理人もいる)。スコーンはエルサレムの伝説のパワーストーンで壮絶な争奪戦を経てスコットランド王家の守護石(英国王戴冠式には代々貸し出される約束)となったものが名前の由来。だからスコーンをナイフで切ってはいけない。手で上下に割ったらまずジャムを塗ってからクロテッドクリームを塗るのが基本…
知っていればきっと役に立つ、はず。
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飲む時に一歩深い知識があると楽しいかなと思って読んでみた。想像していたより広範囲なテーマ、歴史背景が書かれていておもしろかった。
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こちらではどうやら紅茶好きな方が結構いらっしゃるようでうれしい限りだ
残念ながら私の周りにはあまりおらず、圧倒的にコーヒー派が多い
もちろん?私は完全な紅茶派
が、最初からそうだったわけでもない
喫茶店(カフェではない…)によく行く大人になった頃(世代がバレますが…)
さて、何を飲みましょうか…
困ったことにコーヒーは体質的に受け付けず、甘い飲み物は苦手、ミルクは少々乳糖不耐症のためパス
というわけで消去法により特に好きとかではなく飲み始めた紅茶
しかしながら飲むうちに紅茶の奥深さを知り、しっかり毎日4~5杯以上飲むように
休日はきちんとリーフから、冬場はチャイを煮出すまでに
自然の紅茶の深み、甘み…(うーんまるで芳醇なワインのよう…)
寒い時はホッコリし、暑い夏でもリラックス感を得られる
好きなのはアッサム、セイロン全般(ウバ、ヌワラエリア、ディンブラ、ルフナ等)、キームン
※ちなみにセイロン紅茶とよく聞くが、スリランカで生産される紅茶の総称を指し、かつ「セイロン」はスリランカ国の紅茶の登録商標
(さらにいうと1972年までスリランカはセイロンという国名であった)
そしてここからは完全に個人的な見解であり、一般的な意見ではないのでご注意ください
アッサムはフルボディのワインのイメージ
ダージリンはどちらかというと烏龍茶に近く、カフェインがきつく感じ苦手
セイロンはデイリー向きで飽きのこないフレッシュで爽やかなイメージ
キームンは上品でスペシャル感がある
…とこのように自分の好みはわかるようになったものの、知識として教養としての紅茶はまだまだまだまだ
というわけで好きなものにちょっと知識と教養を足してみたいなと思った次第
いつもの如く、個人的な備忘録です
紅茶もウーロン茶も緑茶も同じ「チャの木」だ
このチャの木は、
・ツバキ科ツバキ属
・永年性常緑樹
・学名:カメリア・シネンシス
とのこと
カメリア・シネンシスが配合されていないものは厳密に茶に属さない
茶外茶、代用茶となるらしい
そして品種を大別すると2種に分かれる
■中国種…アミノ酸多く、水色(すいしょく・お茶の抽出液の色)が薄くてデリケートな風味、緑茶向き
■アッサム種…タンニンの含有量が多く、水色が濃く濃厚な風味、紅茶向き
ただしどちらの品種からも紅茶、烏龍茶、緑茶すべてのお茶を作ることができる
(ここをもっと深堀して欲しかったなぁ…)
先ほどの紅茶、ウーロン茶、緑茶は発酵で分類される
・紅茶…全発酵茶
・烏龍茶…半発酵茶
・緑茶…不発酵茶
発酵は生葉に含まれる酸化酵素の働きによって成分変化を促した発酵
実に興味深い統計は以下
■国別生産量トップ3
1位:中国、2位:インド、3位:ケニア
ちなみに日本は10位
(ケニアは意外であったが、こう見ると赤道に近い地域ということがわかる)
■一人当たりの茶消費量
1位:トルコ、2位:リビア、3位:ア���ルランド
日本はなんと圏外
(トルコは「チャイ」で納得、リビアとアイルランドはさっぱりわからない 何を飲んでいるのかしらん?)
Q:生産量も一人当たりの消費量もベスト3に入らないイギリスが紅茶の国と言われるのか
A:アフタヌーンティーに代表される華やかな紅茶文化を築き上げ、それを世界中に広めたから
補足すると、もともと中国によるお茶市場の独占を打破したく英国が始めたプロジェクト
それが「中国からチャの木を盗み出せ!」と茶のスパイを潜伏
そのスパイがロバート・フォーチュン(もうおわかりですね!)
紆余曲折を重ね、中国種の茶樹をゲット(問題にならなかったのかなぁ)、さらに植民地インドで自生していたアッサム種の栽培と育成に成功
ここから大規模なプランテーションによる紅茶生産に乗り出し発展する
さらには産業革命により、アルコール中毒者の蔓延
絶対禁酒運動が始まる
「お酒の代わりに紅茶を!」ヴィクトリア女王の呼びかけも大きな効果を
そしてアフタヌーンティーの創始者アンナ・マリア
名前は知らなくともこの方のお顔は日本人なら大抵知っている
そう、キリンビバレッジ「午後の紅茶」のあの女性だ
この方はさる政治家の妻
彼女が始めたアフタヌーンティーは社交の時間へ発展
各国のお茶事情も面白い
・ロシア…こちらも寒さが厳しくアルコール中毒者が蔓延し、お酒の代わりにお茶を飲む習慣が奨励された(イギリスとよく似ている)
小ぶりの砂糖を口に入れ、サモワールで濃いめに抽出した紅茶と愉しむ
・フランス…フレーバーティーが中心
・トルコ…チャイ(暑い時に飲むガラスに入った熱いチャイ、各砂糖を入れて現地で飲むと病みつきに!)
・モロッコ…ミントティー(激苦激甘茶らしい)
・チベット…バター茶(ヤギのミルク)
こうしてみると何となく人間というのはアルコールかカフェインのように何かリラックスと刺激を得られるものに依存してしまう性質があるのだろうなぁ
それだけストレスも多いのかな…
そして各地で適材適所的に変化しているのも興味深い
紅茶に合うのは軟水か硬水か(使い分けがよい)
コク深いアッサムをミルクティーで→硬水
ダージリンの繊細な風味を味わう→軟水
紅茶マナー
カップは右手で持つ
ハンドルに指を通さず親指、人差し指、中指でつまむように持つ(これ私できません)
スコーンの食べ方など(紅茶とスコーンの組み合わせって最高ですね!)
他にも紅茶だけではなく、お茶全般の歴史からお茶の効能効果、マナーなど幅広く紹介されている
画像なども多いため、盛りだくさんだが飽きさせない工夫がしてあり、一気に読めます
何気なく、しかし毎日飲んでいるモノのことを知らないのもなんだか失礼な話
多少なりとも知識が増えて満足
広く浅くの入門編かな
ちょっと物足りないけどそこは別の書籍で…
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確かに紅茶を知ることは教養の一つかもしれない
です。そう思わせる一冊です。
紅茶の歴史は正確にはそれほど昔ではなく、ヨー
ロッパでも、わずか400年前です。
それ以前は「茶」の歴史であり、5000年にも及
びます。
その「茶」が中国からどのように世界に広がって
ヨーロッパで、特にイギリスで紅茶として国民に
愛されたのか。
それは世界史の勉強で学んだ出来事と非常に密接
な関係にあります。
そして日本の茶道と同様に、イギリスでもアフタ
ヌーンティーなどで知られるように紅茶を飲む際
には「所作」があるといいます。
まさしく教養です。
世界にはお茶をその国で表す言葉は「C」で始ま
るのと「T」で始まる違いがあります。その理由
もこの本には記されています。
「教養マニア」必読の一冊。
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外資系や海外勤務でない普通のビジネスマンが仕事に役立てる…のは流石に無理な気もするが、紅茶好きなら普通に楽しめる一冊だとは思う。
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紅茶の歴史から国ごとの発展の仕方を解説する本。思ったよりサイズがデカいが中身は余白も多く読みやすい。勿論飲み方やお茶自体の違いなど一通りの内容が網羅されているのでお茶好きになりたい人におすすめしたい。
ビジネスや公の場でお酒のように紅茶を飲みながら話す事があるそうで、日本ではまだメジャーではないが是非そうなってほしい。
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「仕事と人生に効く」と号されているが、紅茶を中心としてお茶という飲み物について広く著述されているかなり力の入った本である。トム・スタンデージという人が「世界を変えた6つの飲み物』という本を書いていて、紅茶が大英帝国の対外政策に大きな影響を与え、アメリカ合衆国の独立、中国の古代文明の衰退、インドにおける茶の大規模生産体制の確立につながったとする。
本書では、飲み物としての茶が先ずは中国で確立し、日本では茶の湯に発展、イギリスのアフタヌーンティは日本の茶の湯への憧れから発展していったとする。そんな中国茶~日本茶~茶の湯そして紅茶という流れの概説に続き、ヨーロッパでの紅茶文化について語られている。特に、イギリスでの茶については色んな本で書かれているので、本書ではフランス、ドイツ、ロシアといった国々での茶文化にも触れられており、そのあたりは特に面白く読み進めることができた。
こうした教養としての茶のAtoZ式の知識のあとは、仕事や日常生活を彩るお茶の効用を紹介し、最後はビジネスシーンで使える紅茶のマナーについて書かれている。
これ一冊読めばお茶全般身につくというものである身につくというものである。相当の分量はあるが、読了すればかなりの知見がえられるのである。
ただ、扱っている範囲が幅広いこともあり、また教養としての紅茶と銘打っていることを鑑みると、細かいところではもう少し緻密な書き方をしていただきたいと思うところもある。
まあ、ビジネスマナーと言うことでは、本書でも書いてある通り先ずは実践であるので、本書の知識を元にして場数を踏むしかないと思のですが、仕事にこだわらず気軽にお茶を愉しむにも知っておいて良い知識は満載されているので紅茶好きの方々にはお奨めの一冊である。
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テレビや雑誌等で話題を集める「紅茶の専門家」が、ビジネスに活かせてかつ、生活に彩りをもたらす紅茶の知識と知恵、そして愉しみ方をわかりやすく教えます。
仕事に使えるかどうかは分からないけれど、紅茶が好きでもっとよく知りたいと思っている私は楽しめました。
紅茶のおいしい淹れ方や種類に関する本はあれど、こういう歴史や文化を分かりやすくした知識本は他にあまりないような気がするので。
個人的には、昔「紅茶は抗菌作用がある」みたいなことを聞いていて、その裏が取れたのが収穫でした。
インフルエンザはもちろん、コロナ対策にも効果があるようなので、自分がいまだにかからずに済んでいるのは紅茶が好きなおかげかもなぁと思いました。
元々好きな紅茶がもっと好きになった1冊でした。
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紅茶の出自から各国での文化の受け入れ方までわかりやすく書いてくれた作品です。 紅茶と他のお茶との違いや、 現在どのように各地域で文化として根付いてきているのかなどをわかりやすく書いてありました。
本書の目的は、 ビジネス書として紅茶を広めるというこ とだったんですけども、ビジネスとして全く興味がない人でも楽しめるそういう作品になってると思います。
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なかなか分厚い本で、
小難しいこと書いてたら
どーしよーと思ったけど、
スラスラ読めた。
各国の紅茶の楽しみ方が知れて
よかった。
トーマス・リプトンありがとう!