このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
吉原一の人気花魁・唐橋は、間夫と別れさせられて悲しむ妹分の紅鶴に着せるために、百花繚乱の“いろはの打掛”を仕立て直し…。「吉原桜」をはじめ、女性作家が四季折々の花を背景に江戸っ子の人情を描いた短編6編を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
いま話題の女性時代作家が勢ぞろい!
桜、あじさい、朝顔、菊、椿……言葉にできない思いを花に託した、美しくも切ない時代小説アンソロジー。
●「吉原桜」(中島要)
吉原一の人気花魁・唐橋は、妹分の紅鶴と間夫を別れさせる。悲しみに沈む紅鶴に着せるために、唐橋が仕立て直しを頼んだ百花繚乱の“いろはの打掛”とは。
●「桜の森に花惑う」(廣嶋玲子)
猫の姫様の庭である桜の森に迷い込んだ人間の久蔵は、涙にくれる華蛇族の娘・初音に出会う。恋をしなければならない一族なのに、いまだ恋ができずにいる初音に対して久蔵は……。
●「あじさい」(梶よう子)
御薬園同心・水上草介は、元同僚から相談を受ける。祝言を挙げることになったが、剣術道場の兄弟子が頼んでいないのに仲人をやる気だという。隠居の身である兄弟子は、道場では少々煙たがられ、さらに息子の嫁からも厳しい態度を取られているようで……。
●「ひとつ涙」(浮穴みみ)
蔵前の札差の娘・おまきは、縁談がなかなかまとまらず嫁き遅れといわれるも、七歳のときの初恋の相手が忘れられない。そんな中、四年前に行方をくらました幼馴染の助五郎が現れる。やさぐれた魅力を持つ助五郎は、どうやらわけありのようで、おまきは助五郎に協力することになる。
●「縁の白菊」(諸田玲子)
君江は意中の相手と菊見をするために、待ち合わせ場所の茶屋で相手を待つが、突如、狼藉者が茶屋を襲撃する。狼藉者が居座る茶屋を抜け出した君江だが、茶屋の娘に懇願され、ある男を探すことになり……。
●「侘助の花」(宮部みゆき)
掛け行灯をつくる際に侘助の花を描く看板屋が、その理由を尋ねられ、一度だけ“生き別れの娘を探すため”という作り話をする。しかし、存在しないはずの実の娘を名乗る女が現れ……。
四季折々の花を背景に、江戸の人情を描いた短編六作を収録。【商品解説】
いま話題の女性時代作家が勢ぞろい! 桜、あじさい、朝顔、菊、椿……江戸の人情を花に託した美しくも切ない時代小説アンソロジー。【本の内容】
収録作品一覧
吉原桜 | 中島要 著 | 5−75 |
---|---|---|
桜の森に花惑う | 廣嶋玲子 著 | 77−144 |
あじさい | 梶よう子 著 | 145−184 |
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
花に託す思い
2023/02/24 20:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮部みゆき氏のお話は、どうにもならない、せつなく、美しく、それでも生きていかなくてはならない。岡っ引きの小者が、思いを寄せた女性の力になってあげたいが、その話には悲しい結末が待っていた。けれども、「きっと、よくなるよ」と希望の言葉を添えて見守る人生の先輩でもある岡っ引き。息子のような小者に向ける優しいまなざしが沁みる。
そう、誰にでも「きっと明日はよい日になる」と信じて生きてこう、言ってくれているような気がする。