こぽこぽ、珈琲 （河出文庫 おいしい文藝）

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コーヒーとは不思議なものなんだ。味の数値化によって神秘のベールを剥がしつつあるようだが、人の感じ方は千差万別。美味けりゃいい。不味けりゃのまない。でも飲めた方が得るものも多いと思う。

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概して昔の作家たちの文章のほうが面白いのはどういうわけか。コーヒーが運んでくるハイカラさや、遥か海の向こうへの憧憬などがセットになっているからだろうか。時代の最先端を知るという自負だろうか。
時を経てコーヒーや喫茶店の事情も変わってきたが、どの時代でも創作活動の友であったことは変わらない。

正直、トップを飾る湊かなえのコーヒーレベルが低すぎて読む気が半減してしまったが、これもご愛嬌。

これだけ普及し、味わう人が増え、コーヒーを楽しむ人も増えた昨今になって、大幅な値上がりで痛い。コーヒーを楽しめるのは一部のお金持ちやほんのときたまの贅沢に、また逆戻りしてしまうのかもしれないね。

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エッセイというものをほとんど読まないので何もかも新鮮だった。
みんな結構自由なんだなー、村上春樹なんかこれコーヒーじゃなくておでんの話じゃない！？

かなり前の世代の作家のエッセイも順不同で入っていて（寺田寅彦と内田百閒にはビックリした）いろんな時代のコーヒー事情が楽しめた。
湊かなえが一番シンプルで、求めてた話って感じで好きだったな。
あと私自身コーヒーは好きだけどスタンスがまんま森本哲郎なので、森本哲郎のエッセイには脳内でわかるボタンを連打してしまった。

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さまざまな作家のコーヒーにまつわるエッセイを集めたもの。戦前、戦中、戦後でその楽しみ方、受容のされ方、流通のひろがりが異なるのが垣間見えるのもまた楽しかった。福引であたったコーヒーメーカーにエスプレッソ用に挽かれた豆を入れて…「コーヒー革命！今まで飲んでいたのは何だったのだろう」と開眼した湊かなえ。「ウィーン風」をウィンナーと勘違いし、ウィンナーを「ウィーン風」と勘違いした星野博美（ウィンナーコーヒーはタコさんウィンナーがコーヒーのまわりに…）。ふるーくなったコーヒーを無理やり淹れたあとに「コーヒーは、やっぱり新鮮に限る」と阿川佐和子。その蓄積が小説へのきっかけを生み出す、小さな非日常への移行や浮揚の体験をコーヒーにみいだす片岡義男。コーヒーの効果は官能を鋭敏にし洞察と認識を透明にする点でいくらか哲学に似ていると寺田寅彦。シナリオ稼業に入るきっかけとなった喫茶店で覚えてるのは、プラスチックのカップで飲んだ薄いコーヒーの味くらいという向田邦子。コーヒーのいろいろな淹れ方を楽しんでるからと「ちがいがわかる男」のCMを断っちゃった團伊玖磨（あとでお金が必要担った時に、あの時受けていればとちらちら思ったりもしたが）。クローブを入れて煮出したコーヒーに、コーヒーとは別物と思ったがアラブらしく素敵だったと畑正憲。「珈琲のある風景」て本を出したら、ちっともコーヒー通ではないと自認するのに、コーヒー通と思われてこまった森本哲郎。といったあたりが印象に。井上ひさしの喫茶店学は、名前のとおり、コーヒーというよりは喫茶店に焦点があたるのだけど、常連客・固定客と宣伝でパッと押し寄せる一見客という観点でみると今の喫茶店、カフェの在り方にも通ずるものがあるなあ、と読みました。

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✳︎湊かなえ　
✳︎星野博美
✳︎阿川佐和子
たしかに他人の普段の朝食って見ることないからちょっと気になる

✳︎向田邦子
✳︎佐野洋子
✳︎よしもとばなな

✳︎村上春樹　ーラム入りコーヒーとおでんー
アンセーニュで琥珀の女王を飲みならがら読んだ

✳︎内田百閒
時代もあるけどやっぱり読みにくい

読み終わって渋谷でバインミーとベトナム練乳入りコーヒーを飲んだ☕️

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31人の錚々たる作家によるエッセイ集。
コーヒー通の人、素人っぽい人、コーヒーというお題に対してのそれぞれの思い出や見解を知るのは面白かった。

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物語りではなく、エッセイです。
作者のコーヒーにまつわる思い出や雑学が多い印象です。

コーヒーは好きですが、へ〜そうなんだ〜というだけで記憶に残りそうな内容はありませんでした。

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コーヒーを朝昼に飲むことが私のルーティン。
この本を読んでいる間、ずっとコーヒーにひたることが
できました。

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31人の作家によるコーヒーにまつわるエッセイが収録されていて、読んでいるとコーヒーを飲みたくなる。
個人的には湊かなえさん、よしもとばななさん、村上春樹さんのエッセイが面白かった。
何気ない日常生活や旅のなかで印象に残ったシーンを描いた話が好きだからかもしれない。
私は、コーヒーの入れ方やコーヒー豆のウンチクや哲学的な話は好まない。
また、ある作家の少年時代に傘を使い喫茶店のテーブルに置いてある砂糖を盗んだ話や、別の作家が喫茶店を仕事場にして他の常連客の足を遠のかせた末に廃業に追い込んだ話は、ただただ不快だった。