商品説明
古墳時代、有力階層はどのような政治ネットワークを形成していたのか。3世紀半ばから7世紀にかけて日本列島の広範囲に展開した古墳文化の意義を、特にその中心的構成要素である埋葬儀礼の分析から読み解く。【「TRC MARC」の商品解説】
埋葬施設と儀礼の分析から複眼的な古墳時代像を復元
これまで古墳時代の政治史は、青銅鏡や鉄製甲冑などの副葬品をもとに研究されてきた。本書では古墳時代前半期の全国の竪穴式石室や粘土槨と呼ばれる埋葬施設に焦点を当て、その構造から共通性・地域性を抽出し、当時の有力階層がどのような政治ネットワークを形成していたのかを復元する。また、古墳時代の開始期から横穴式石室の出現期までの埋葬儀礼の変遷を考察することで、日本の古墳の成立、盛行そして消滅していくさまを浮き彫りにする。
国内史のみならず世界史のなかで、古墳時代がもつ歴史的意義を考察するための重要な基礎作業の成果。広範囲かつ長期間を対象とし、悉皆的な資料収集と精緻な分析を行った意義も大きい。【商品解説】
目次
- 序章 本書の目的と課題
- 第1節 国家形成期における葬制研究の意義
- 第2節 古墳時代葬送儀礼と埋葬施設構造
- 第3節 本書の構成と内容
- 第4節 用語と編年の問題
- 第1章 古墳時代竪穴系埋葬施設研究の現状
- 第1節 竪穴式石室の研究史
- 第2節 竪穴系埋葬施設研究の諸問題
- 第3節 「棺槨論争」の推移とその今日的意義
- 第4節 「槨」「室」名称問題が提起する課題
著者紹介
上田 直弥
- 略歴
- 〈上田直弥〉1990年大阪府生まれ。大阪大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。同大学埋蔵文化財調査室助教。
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