過去のないαと未来のないΩの永遠 （ＣＨＯＣＯＬＡＴ ＢＵＮＫＯ）

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投稿者：M★　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

オリジナルバース設定と記憶操作手術がテーマ

著者は、一年か二年ごとに１冊ずつ商業本を出している人で、
その都度、yoco先生やみずかね先生といった実力派絵師が挿絵を担当、
出版社がよっぽど力を入れている作家なのだと思う。
「いつかあなたに逢えたなら」は、yoco先生の挿絵効果が大きい作品。

新刊が出ると読みたくなってしまう、不思議な作家。
パターンは、いつも悲しく痛ましい過去を持つ設定の主人公が、頑張りぬいて結末ハピエン。
長編にしたほうがいいくらいの内容を、あえて１冊にまとめているので、いつもどこかが端折られて、残念。

今作は、オリジナル設定のオメガバース。
「Ωは性交を介して、生命力をαから得る」「Ωに寿命を奪われるα」
・・というもので、　Ωはαと愛しあわなければ枯れるように短命で終わる。
28才と29才の二人、と、やや年齢が上の設定。


最上瑛里：29才　α、
Ωを寄生虫のように嫌う。
モデルで俳優。185センチを超える長身、瞳と髪は茶色。
漣に衣装を担当され、仕事を介して連に愛を傾けていく。
違法の「側頭葉認知機能除去手術」と関連。

久瀬 蓮,：28才　Ω
デザイナー。　表紙で衣服を抱く人物。

今作のオリジナルバース設定：Ωとαの寿命。
Ωは寿命30才。30才前にヒートが無くなり、体内器官の老化が始まる。
αと情交することで、延命可能。
しかしαはその行為でΩに寿命を奪われ、βより短命になる。
・・命と引き換えの行為、愛があるかないかが問われる設定。

「側頭葉認知機能除去手術」
特定の記憶を、情報のスリコミによって、消去する医療。
ロボトミーとは異なる。　記憶障害の副作用がある。