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ティシャツのコード
2023/01/12 21:26
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
こういう事件の始まりがあるんだ、と、思いました。コードねえ……。それと、主人公のジャクソンが、ちょっと変わっていて……日本の小説で、こういう主人公の登場するミステリーは、あまり無かったような気がします。
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ジャクソンひとり
著作者:安堂ホセ
発行者:河出書房新社
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
facecollabo home Booklog
https://facecollabo.jimdofree.com/
「ジャクソンひとり」で第59回文藝賞を受賞しデビュー。
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東京の真ん中で、スポーツブランドに勤めるブラックミックスのジャクソン。タイトルが示すひとりの意味を探りながら、孤独な、でもブラックミックスであり、LGBTでもあるジャクソンの物語。
裸でプレイされている動画がなぜかQRコードでシェアされた。本人じゃないと否定しても、変な目で見られる。一方で、自分なんだろうな、という気がする。ところが、写っている姿が自分であると主張する3人と出会い、そして繋がって行く関係。誰がシェアしたのか、そして写っていたのは誰なのか。ジャクソンの孤独と、仲間との関係が作り出す温かさ、悪ノリ、そしてたどり着く真相。ニューヨークのヘルズキッチンでは、むしろ日本人こそがマイノリティであり、変わった目で見られる存在なのかも知れない。だからなのかも知れないが、ジャクソンに対してものすごく特別な気持ちを抱くことがなかった。両親がパパの家族も普通にいる環境では、どんな家族の形であれ、自分らしく生きていることこそが大事。ジャクソンはひとりではなかった。
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2022年文藝賞受賞
第168回芥川賞候補
あらすじに惹かれて読む。
別にブラックミックスやゲイに偏見も何もないけど、とにかく難しい。誰が誰やら、どんなシチュエーションやら、自分が一気に老け込んだ気がして焦りながらも、最後まで作品についていけず呆然としたまま読了。
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途中は面白かったけど、最後よくわからなくなってきて「え? どういうこと?」って思ってるまま終わった。
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黒人とのミックス、ゲイというだけで日本では生きにくそうだ。リベンジポルノの様な映像が流れ、ジャクソンは犯人探しをする。知り合った3人で組んでの入れ替わり作戦による反撃、ストーリーも奇抜で面白いがマイノリティーの揺れ動く心理描写がすごい。ラストには驚いたが黒塗りの日本人は何だったの。
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芥川賞候補作
アフリカのどこかと日本人のハーフで、昔モデルをやっていてゲイらしいマッサージ師、ジャクソン。
彼がたまたま着ていたTシャツに印刷されたQRコードがリンクされていた映像とは....
その映像をキーにたまたま出会うほぼ外見の同じ(とみなされる?)3人+1人の若者たちの生態。
ほぼ同じような経歴を持つ作者が描写するその生態は、かなり生々しい。
その生々しさは伝わってくるんだが、体言止めのような小説の終わりは、生々しい継続に続く。
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日本においての全てマイノリティである主人公がひとりではなく何人も似たよう人がいる設定。
黒人ミックスのモデル的なルックスでゲイじゃないかと噂されるジャクソンは肩身狭く人の目を気にしながら過ごしていたが、謎のQRコードで似た見た目の3人集まる。
とにかくついて行けず…誰がどこで何をしているのか分からなかった。それがある意味狙いかもしれないが。
読了したがあんまり読み終えた感はなく…珍しく二つ星⭐︎
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面白いかと言われると、面白くはないんだが、
書けと言われても誰も書けない話。
時折り場面の切り替わりがわかりづらいところとか、話が不意に他の人物に飛んじゃうところとかあるけれど、ミックスな人らの感覚とか、似たところが見分けづらいこととか、文章からも感じさせるために狙ってんだったらちょっとスゴいのかも。
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文章の組み立て方で「誰が誰だか区別がつかない」「言葉の意味はわかるけど意味がわからなくて混乱」「静かに不快で信用ならない」という感覚を、読む行為を通じて感じさせるのが革命的!
過激な内容で人を選ぶだろうけど、これは新しい。すごい。
ただ、この混乱が心地よくないので単純に好きかというとそうではなかった。例えば『スタッキング可能』とかはわからなさが楽しくて好きだったけど。もう少し置いていかれずに読みたかったのかな。
でもこの話は不快でなければいけないので、きっとこうして疎外感を覚えるのが正解なのだと思う。
独自の視点で人種差別等の問題に切り込んでいるのも、誰にでもできることではない。この問題がいかに理不尽で不快なものであるかを、よくある部外者の模範解答や優等生的見解ではない形で実感できてよかった。
最後アングラの極み的に諸悪の根源が見えたのは、排他的で無理解な「区別がつかない」という冷酷さが急にファンタジーになってしまった気がして、一気に全体がライトに見えてきてしまった。結局これはファンタジーですよちゃんちゃん、と表向きはしておいて、これからも暗闇で恨みを溜め込むつもりだろうか。謎の組織は謎のまま逃げられてしまった。悔しい。
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字も大きいしサラッと読めそうだなーと思いきや、なかなか進まず…全然入り込めなかった…
ブラックミックスの4人がごちゃごちゃになって途中混乱した。
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モチーフは今を映しているし、それがどう昇華されるか興味を掻き立てられる。
だが、詰め込み過ぎ感が否めない。
テンポもいいが、逆に良すぎて置いていかれる。
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ブラックミックス、ゲイ、生活してる場所は、日本。
この交差性で生きるジャクソンは、たまたま仕事へ着ていったTシャツから、不可解な事態に取り込まれていく。
リズミカルで軽快な文章だけど、視点や出来事の切り替えは溶け合ったようにゆったり。
文章のカメラワークじゃなくて、文章のスイッチングが独特なのだと思う。
切り替え前にす〜っと動いているような…。
あとはジャクソンたち4人の胸中に対して、映像の撮影者側の思考や動機もきっちり書かれているのが、すごい。
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すごく傷つく読書だった。
アニメや漫画やBLという、私にとってはそこまで害をなすものと思ったことがない事柄が痛烈に批判されているのを読んで、すごく傷つくんだけど、でもそうだよなあというか、この本に傷つけられたというよりは今まで無自覚だった自分に傷ついた。
後半のスピード感と展開の鮮やかさは見事で、文章が映像になって迫ってくるようだった。エンドの舞台設定をあそこにしたのもよりカラフルな視覚体験に寄与していて、うまいなあと思ったのだった。この先この人がどんな小説を書いていくのか楽しみです。
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時々、だれの言ったことかしたことか分からなくなったり。狙いなのかな。偏見、ステレオタイプの押し付け。する方もされる方も多少は心当たりあるような。