紙の本
競馬好きなら文句なし楽しめると思います
2023/01/23 21:44
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
初見の作家さんです
競馬を題材にした家族の物語でした
「真実は小説よりも奇なり」という言葉がありますが
本当にそうだなぁと感じることが時にあります
特に競馬ではそのようなことが結構あることを見聞してきました
故に競馬を題材にした小説はそれなりの数を読んできましたが
現実に起こったことを超える作品には未だ巡り合っていません
さて本作ですがしっかりとした取材に基づいて
非常に丁寧に書かれた作品だとは思いました
面白いとは思いましたが競馬を見るときに感じる
あのワクワクする感じまでは呼び起こされることはなかったです
それでも競馬が好きな人なら十分楽しめる一冊であると思います
紙の本
競走馬のオーナーは大変
2022/12/11 15:41
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
競走馬を多数所有する社長の秘書になった主人公が、社長に命令されるままに競走馬の買い付け、レース当日の付添い、家族のごたごた処理等に奔走する内容。競走馬には多額の資金が必要で、多額の資金をつぎ込んでも報われることは少なく、なんでそんなに入れ込むのか…という庶民には理解しがたい世界でした。この著者は、どうしてこの小説を書こうと思ったのだろう?
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競走馬に人生を賭ける企業主とマネージャーと呼ばれる個人秘書、家族、生産者、競馬関係者たちを巻き込んだら2代にわたる壮絶な感動物語。
競馬がやりたくなった。面白い。
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馬主とその家族の波瀾の20年を描く長編。山本周五郎賞受賞作。
競馬は人生に似ている。競走馬に早熟や晩成があるように、頂点に立つ者もあれば陽の目を見ない者もある。そして血統、人間で言えば血筋。避けることも逃げることもできないその宿命に、立ち向かったロイヤルファミリーに拍手を送りたい。
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馬と馬主とその家族の20年にも亘る物語
「ファミリー」の夢を載せて馬たちが疾走する姿が目に浮かぶような描写がとても良かった
さすが山本周五郎賞受賞作
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こういうのが読みたかった。
あまり深く考察したり、文学的なテーマみたいなものを意識しないで楽しめる娯楽小説。
(それも好きだけど、たまにはこういうのも)
最初から最後まで面白かった。
競馬場の近くに住んでいて、競馬に対しては別に嫌いでもないけれどそこまで思い入れもないという私でも、最後は思わず鼻がツンとして目が熱くなった。もし自分が競馬ファンなら号泣していたと思う。
強いて悪くいうなら男臭くて、かつ出来過ぎている話のような気もするけど、それが良かったとも思える。
有馬記念を目指す馬主たちとその家族、関わる人間たちの長い年月と紆余曲折を経て成長し、継承していく人間ドラマ。
多くの人の想いをのせて疾走するサラブレッドとジョッキーたち。乾いた芝をかける馬たちの地鳴りが聞こえてくるような臨場感。最後のレースは圧巻でした。
まるで映画を見ているようなエンタメ作品でした。
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馬主である山王耕造の秘書になった栗須。我が強くワンマンな山王のもとで競馬を知り二人で有馬記念を目指す。競馬のことはほとんど知らないけれど読んでいくと熱くなるものがある。結果次第で馬の引退後が決まっていくことや、血を掛け合わしていくこと。そういうものを背負っていく馬主やジョッキー。親から子へという流れが馬の世界にもあってそこにある物語が溢れてくるラストのレースは圧倒的。たった数分のレースの中にたくさんの想いがのっていてこの作品で描かれている血のつながりや継承のようなものが詰め込まれている。
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ページ数も実際に多いが、本当に長きに渡るドラマチックなストーリーを観た気分。明確にここがクライマックスとか、ミステリーのように伏線回収が気持ちいいとか、そういう小説ではない。でも、一つの主線である競馬に対してさまざまな事件、ドラマが生まれ、そこに蠢く感情、熱狂を通して伝わる人間模様が、今そこで馬が走ってるんじゃないかくらいの臨場感を伝えてくれる。競馬なので、もちろん再読した時には結果がわかった状態ではあると思うが、多分何度読み返しても興奮するんだろうなぁ。ただ、やはり長いのは長いので、読了した時は疲れた…という気持ちも。軽く読めるわけではないし、普段本読まない人が読みやすいようなスッキリしたものではない気がしたが、本好きは沁みる、響くことが多い、そう感じた一冊。
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競馬=ギャンブル‥あまり良いイメージは持っていなかったけど、馬主の親子2代の話で知らない世界を覗けて面白かった。最近流行りの癒やし系ほっこり系の小説も好きだけど、こういうドラマチックな話、非日常を感じられる読書はいいなとあらためて実感。
途中からクリスさんが脳内で松重豊さんに変換されてました(^^)
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競馬にも馬にも興味はないけれど、読んでいる間、ずっと競馬場にいるかのような臨場感。
早見さんの作品はテーマはあれこれあれど、その世界にどっぷり浸かされる。きっと物凄い取材力なんだろーなと思う。
ひとつではない、各々の家族が織りなす物語、全てをもっともっと知りたいと思わされ、想像させられ、目を瞑ると馬が走っている光景が目に浮かび、素晴らしい読書時間だった。
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この作品のテーマは継承です。
親から子へ子から親へと、脈々と紡がれていく
競走馬に魅せられた親子2代のお話です。
馬を持つことが、どれだけ大変かと改めて認識できました。選ばれた者だけが、許される別世界です。
馬を持つことができても、勝てるとは限りませんし、どれだけいい馬でも、運が左右する難しい世界です。その中で、ロイヤルの冠がついたサラブレッドたちの日々を馬だけでは無く、馬主、騎手、生産者、調教師目線で語られる物語がとても、リアリティーがあり面白かったです。
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正直2/3読み終わるぐらいまでは退屈だと思っていた。お金持ちの道楽のあれこれを淡々と見せられている気持ちだった。
しかし、中条耕一が現れてから、ページをめくるのが止まらなくなった。
特殊な生い立ち、馬主としての戦略性、人生観とも言える競馬観・・・自分は山王耕造よりも中条耕一の方が感情移入ができた。
また、この本は、「継承」というものを、競馬の舞台を使って描いたものだと思う。
「息子は常に父親を超えなければいけない」という中条耕一の台詞は、人間の営みの本質そのものだと思った。
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競馬の表舞台だけじゃなく馬主や生産者、ジョッキーにもスポットを当てながら人との繋がりを描いている斬新な作品やった
レースのシーンは臨場感たっぷりで、久しぶりに競馬場に足を運びたくなった〜
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血統が重要視される競馬は、特に継承のスポーツといえる。昨日の有馬記念は第67回。つまり、馬に関わる方の有馬記念を途絶えさせない想いが67年継承されているということ。有馬記念はまだ短い方で、春のクラシックは80回を、天皇賞や中山大障害については100回を超えていて、毎年その回数を見るたびに、それだけ長い間競馬を愛する人の思いが続いていると感慨深くなる。
2018年に有馬記念を制覇した私の推しな馬は引退しても種牡馬になれなかった。ブーちゃんとか牛とか呼ばれてるけど、強いのは確か。なのにそんな強い馬の血が受け継がれなかった。ロイヤルファミリーも2018年に有馬記念を制するアナザーストーリー。継承される思いと受け継がれなかった血統に思いを馳せていました。
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寡聞な中でこの競馬小説について感じたのは
他作品に比べると主人公と競馬サークルとの距離が切迫していないという設定ゆえに
物語の進行速度やその奥行きが鳥瞰的になり、テーマに掲げる継承という側面を引き出していること。
優駿のような一頭一人の物語がダービーで完結するのが王道だとすれば
競馬小説の多様性という意味でおもしろい試みで編まれていると思う。