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紙の本
ウクライナ戦争 (ちくま新書)
著者 小泉 悠 (著)
2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。国際世論の非難を浴びながらも「特別軍事作戦」を続けるプーチン。この戦争はなぜ始まり、戦場では何が起きているのか。軍事...
ウクライナ戦争 (ちくま新書)
ウクライナ戦争
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商品説明
2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。国際世論の非難を浴びながらも「特別軍事作戦」を続けるプーチン。この戦争はなぜ始まり、戦場では何が起きているのか。軍事研究者が歴史的事件の全貌を伝える。【「TRC MARC」の商品解説】
2022年2月、ロシアがウクライナに侵攻した。21世紀最大規模の戦争はなぜ起こり、戦場では何が起きているのか? 気鋭の軍事研究者が、その全貌を読み解く。●プーチンの野望とはいったい何か?●戦場でいま何が起きているのか?●核兵器使用の可能性は?●第3次世界大戦はあり得るのか?●いつ、どうしたら終わるのか?歴史的事件の全貌を読み解く、待望の書き下ろし!2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻し、第二次世界大戦以降最大規模の戦争が始まった。国際世論の非難を浴びながらも、かたくなに「特別軍事作戦」を続けるプーチン、国内にとどまりNATO諸国の支援を受けて徹底抗戦を続けるゼレンシキー。そもそもこの戦争はなぜ始まり、戦場では一体何が起きているのか? 数多くのメディアに出演し、抜群の人気と信頼を誇る軍事研究者が、世界を一変させた歴史的事件の全貌を伝える待望の書き下ろし。「大戦争は決して歴史の彼方になど過ぎ去っていなかった、というのが今回の戦争の教えるところであろう。テクノロジーの進化や社会の変化によって闘争の方法は様々に「拡張」していく。だが、それは大規模な軍隊同士の暴力闘争という、最も古典的な闘争形態が消えて無くなることを意味していたわけではなかった。」(本文より)【商品解説】
ロシアのウクライナ侵攻に端を発する21世紀最大の戦争。その戦場では何が起きているのか? 気鋭の軍事研究者が全貌を読み解く。【本の内容】
目次
- 地図 略語表 はじめに 「世界の終わり」を待っていた場所で/舞い戻ってきた大戦争/本書の問いと構成/一当事者としての視点/若干の補足第1章 2021年春の軍事的危機 2021年1月〜5 月 1 バイデン政権成立後の米露関係 集結するロシア軍/あっけない幕切れ/トランプ退場に神経を尖らせるロシア/牽制は効いたか?/ウクライナ・ゲート/ナヴァリヌィ・ファクター 2 ゼレンシキー政権との関係コメディアンvsスパイ/シュタインマイヤー方式をめぐって/窮地に立たされるゼレンシキー/メドヴェチュークの政界復帰/ゼレンシキーの焦り第2章 開戦前夜 2021年9月〜2022年2月21日 1 終わり、そして続き ロシア軍の再集結/高まる緊張/米国の「情報攻勢」とロシアの「外交攻勢」 2 プーチンの野望 グラデーション状の勢力圏/「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性について」/歴史、主権、「パートナーシップ」/プーチン論文をどう読むか 3 整った侵攻準備 公開情報が暴くロシア軍の動き/ベラルーシが前線基地に/非核と中立も放棄 4 プーチンのジェットコースター 迷う二人の筆者/プーチンの「ハラショー」/「虐殺」発言と膨れあがるロシア軍/針の筵に座らされるラヴロフ/パワハラ会議第3章 「特別軍事作戦」 2022年2月24日〜7 月 1 失敗した短期決戦の目論見斬首作戦/ロシアが張り巡らせた秘密ネットワーク/「特別軍事作戦」とは何なのか/逃げ出す内通者たち/高慢と偏見/「死ななかった」ゼレンシキー 2 ウクライナの抵抗持ち堪えるウクライナ軍/「聖ジャヴェリン」の加護の下で/ウクライナの「三位一体」/全力を出せないロシア軍 3 撤退と停戦ロシア軍のキーウ撤退/会議は踊る/西側の大規模軍事援助/振り出しに戻った停戦交渉/ブチャ 4 東部をめぐる攻防ロシアによる核の威嚇/「武器が足りない!」/マリウポリの陥落とルハンシクの完全制圧/ロシア軍の成功要因第4章 転機を迎える第二次ロシア・ウクライナ戦争 2022年8月〜 1 綻びるロシアの戦争指導 軍への不信を強めるプーチン/将軍たちの失脚/情報機関との軋轢 2 ウクライナの巻き返しHIMARSがもたらしたロシアの攻勢限界/ウクライナが与えられるものと与えられないもの/主導権はついにウクライナへ 3 動員をめぐって「我々はまだ何一つ本気を出していない」/プーチンの「ヴァイ……」/ロシアの動員態勢/総動員は本当にできるのか/それでも総動員を発令できないプーチン/部分動員へ 4 核使用の可能性核兵器の使用という賭け/エスカレーション抑止は機能するか/核のメッセージング/効かなかった非核エスカレーション抑止第5章 この戦争をどう理解するか 1 新しい戦争?テクノロジーが変えるもの、変えないもの/ Enabler とEnabled /ハイブリッド戦争 ―「戦場の外部」をめぐる戦い/ロシアの「ハイブリッドな戦争」とウクライナの「ハイブリッド戦争」 2 ロシアの軍事理論から見た今次戦争「新型戦争」/「新世代戦争」/プーチン少年の破れた夢/限定全体戦争? 3 プーチンの主張を検証するウクライナは「ネオナチ国家」か/根拠の薄い大量破壊兵器開発説/ロシアはなぜ北欧を攻撃しないのか/プーチンの野望説とその限界おわりに「古い戦争」としての第二次ロシア・ウクライナ戦争/逃れられない核の呪縛/主体的な議論の必要性あとがき ―小さな名前のために 参考文献
著者紹介
小泉 悠
- 略歴
- 〈小泉悠〉千葉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修了。東京大学先端科学技術研究センター(グローバルセキュリティ・宗教分野)専任講師。「「帝国」ロシアの地政学」でサントリー学芸賞受賞。
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紙の本
ウクライナ戦争
2023/01/30 15:28
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:見張りを見張るのが私の仕事 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小泉悠氏によるウクライナ戦争の解説。『現代ロシアの軍事戦略』と重複する部分もあるが、2022年の世界を揺るがした一大事であるロシアのウクライナ侵略について、戦争の背景から開戦に至るまで、戦争が始まって実際にどのように戦況が推移していったのかが述べられている。
予想外のウクライナの善戦、ロシアの当初のプラン通りに事が進んでいないこと、最新兵器が戦場で果たした役割といったことがわかる一方で、NATO東方拡大の脅威や、ルース民族の統一の野望など、プーチンが戦争を始めた実際の動機というものはいまだによくわかっていないのだという。
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ウクライナ戦争が根っこから分かる
2022/12/17 09:26
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ウクライナ戦争についての書籍や雑誌は数多く出ている。本書は、その根っこから現状までコンパクトになって分かりやすい。冷静な分析である。
電子書籍
読みやすくて、おもしろい。
2023/03/02 12:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
でも、現実的に描かれている話は、かなりしんどい。現代世界は戦争を止める手段もなければ、独裁者をリコールする手段もない。理屈の通じない中世。
電子書籍
ロシアウクライナ戦争
2022/12/21 07:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中村 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦争の終結には、先が、遠いなぁとの印象でした~
紙の本
ロシアウクライナ
2022/12/08 04:27
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
メディアでも人気のロシア軍事専門家による、長年のロシア・ウクライナ間の国際的対立を、日本人向けにわかり易く解説した政治本。センセーショナルな部分ばかり扱うテレビでは省かれてしまう、過去の水面下での交渉や画策が時系列に沿って詳しく書かれていて、現状の確執に合点がいく面が多かった。軍事面はロシア・ウクライナ間に限らず、過去の歴史的な戦争との比較などがとても興味深い内容だった。専門用語はリストがあるものの、他にも装備などカタカナ英語が多く、その点はちょっと苦戦した。長年研究してきた著者の少しアイロニカルな視点が、この特別軍事作戦の異様さを物語っていて、自国の防衛について花畑な自分の脳を刺激された
紙の本
戦争は外交の敗北、終わらせるのも外交
2023/01/10 19:45
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻し、どこで戦争が始まったのかと思った人も多かったであろう。せいぜい、旧ソ連の穀倉地帯程度の知識で、白地図で位置を示せと言われたら困ったに違いない。未だに、国会議員ですら突然戦争が始まったというくらいであるから、戦争への理解はこの程度であろう。著者はロシア情勢に詳しく、軍事・安全保障の専門家であり、本書を読むとそれがよくわかると思う。まさに、戦争は外交の敗北の結果であるとよくわかってくるであろう。
著者は、本書でロシア軍の演習を展開している状況を押さえ、撤退という偽情報に惑わされず、侵攻が始まるという軍事専門家の判断と外交努力に期待する人間的な判断に揺れていた心境を吐露している。実際に侵攻が始まるか否かの判断は、プーチン大統領がどう判断するかを推測することに過ぎないであろう。
ロシアは未だに国際世論の非難を受けながらも「特別軍事作戦」を続けている。国内にとどまりアメリカを始め、NATO諸国の支援を引き出して抗戦を続けるゼレンシキー大統領。本書で、ロシア寄りの姿勢で、支持率を低下させていたゼレンシキーであったことを示すが、賭けに出て高い支持率を得ている。
本書で今回の戦争の分析(類型化を含む)で、20世紀型の戦争は歴史の彼方に過ぎ去っておらず、ドローンが多用されるなど、テクノロジーの進化や社会の変化で方法は変化しているが、大規模な軍隊同士の暴力闘争という、最も古典的な闘争形態を再現させたと評価している。本書の目次を見ると、
はじめに
第1章 2021年春の軍事的危機 2021年1月~5月
第2章 開戦前夜 2021年9月~2022年2月21日
第3章 「特別軍事作戦」 2022年2月24日~7月
第4章 転機を迎える第二次ロシア・ウクライナ戦争 2022年8月~
第5章 この戦争をどう理解するか
おわりに
あとがきー小さな名前のために となる。目次はもっと詳しいが、概略は見える。
著者は両国の歴史的な関係は専門外なので取り上げていないが、ロシアがウクライナと兄弟国という関係だけでなく、ロシア発祥の地であり、プーチンがNATOに取られたくない気持ちが強烈にあることを指摘する。同じ行為が簡単に世界に広がることは考えにくい。ゼレンシキー自身もコメディアンの時はロシア語しか話せなかったというくだりを読むと、固有のことが多い感がある。また、外交努力というのが重ねられた事実と困難な状況の一端が見えてくる。日本はこうした外交ができるのであろうかと思ってしまう。まずは、戦争を早期に終わらせ、武力でない支援を積極的に進める日本を示していく必要があると思う。一読する価値がある。
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報道を見る視点
2023/06/15 17:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かめ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ニュースで日々流れるウクライナ戦争ですが、どう受け止めるべきなのかと、この本を読みました。戦争開始の流れから、各指導者の振る舞いなどわかりやくく述べられており、一定の視点を与えてくれました。
紙の本
あとがきのことばが印象にのこった
2023/03/07 09:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
先日、テレビの特集番組で、著者がウクライナの戦争をウォッチするのに、パソコンでたくさんの映像や写真などをみている姿があった。かなり悲惨な画像も含めてみている様で、すこし憔悴しているような印象の顔つきだったと感じた。著者自身、この本はマクロな状況の記述だが、ミクロではたくさんの固有名詞の悲劇があるとあとがきで語っていた。そのことばが印象にのこった。
紙の本
ウクライナ情勢は小泉先生一択
2023/02/02 11:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私はウクライナ戦争についての解説で一番信頼しているのが、小泉先生というか、小泉先生しか信用していない。ウクライナはプーチンのいうような「ネオナチ国家」なのか、そのあたりを小泉先生が解説してくれる、というかゴロツキ国家のロシアが何をいうかということなのだが
紙の本
時系列で記述されています。
2023/01/20 17:31
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在も続くウクライナ戦争。当書はなぜこの戦争が始まったのか、という過去から時系列にロシア・ウクライナ情勢を記述した1冊です。
淡々、そして冷静な文章で記述されているのが好印象でした。
電子書籍
特別軍事作戦
2023/06/14 20:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシアの人たちは、おそらく、特別軍事作戦の裏事情を知っている人もたくさんおられるのでしょうね。かつて、太平洋戦争最中、日本人がそうだったように。でも、タイムリーな本なので、これは、学生さんにもおすすめ