- カテゴリ:一般
- 取扱開始日:2022/11/24
- 出版社: 教育評論社
- サイズ:21cm/222p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86624-065-7
紙の本
笑え!ドイツ民主共和国 東ドイツ・ジョークでわかる歴史と日常
人びとの間で密かに共有された“笑い”から東ドイツ社会を解剖し、その歴史や生活を紹介。ドイツ語原文&単語解説付きで、語学学習もできる。図版資料を多数掲載。【「TRC MAR...
笑え!ドイツ民主共和国 東ドイツ・ジョークでわかる歴史と日常
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商品説明
人びとの間で密かに共有された“笑い”から東ドイツ社会を解剖し、その歴史や生活を紹介。ドイツ語原文&単語解説付きで、語学学習もできる。図版資料を多数掲載。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
伸井 太一
- 略歴
- 〈伸井太一〉ドイツ製品文化・サブカルライター。著書に「ニセドイツ」など。
〈鎌田タベア〉東ベルリン生まれ。公益財団法人日独協会職員等を経て、ベルリンでフリーランス翻訳者として活躍。
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紙の本
少しマニアックなジョークで知るDDR
2022/12/15 15:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ニセドイツ」の著者が共著者のDDRのジョーク集。解説や注釈はついているが、ある程度、知識がないと分かりにくいような気がする。
こういうジョーク集なので、かつてのDDRで言うところの「オスタルジー」の存在が見えてこない面がある。おそらく北朝鮮が消滅しても、北朝鮮を懐かしむ人がいると思うが。
123頁にあるホーネッカーの閲兵の写真には1枚、彼がドイツ連邦共和国を訪問した時のものが混じっているように、儀仗兵を閲兵する時には向かって右側に儀仗兵が立ち、左側に閲兵者が歩くものが多いと思う。今でも連邦軍の儀仗兵が持っている銃は戦時中のお古のKar98だが、NVAの儀仗兵はAKなのは面白い。
125頁の写真は後ろにT-34が映っていて、前に座っている3人の兵士はソ連軍式の戦車兵帽を被っているので、「国境警備兵たち」ではなく戦車兵。DDRではNVAの設立まで「「二度と武器を手にしない」と公言」したそうだが、実際は徐々に再軍備をしていて、同著者の「ニセドイツ1」で紹介していた「騎士十字章に輝く英雄」ヴィンツェンツ・ミュラー将軍のような、赤軍の捕虜になってから「反ファシスト」となり、自由ドイツ国民委員会・ドイツ将校同盟に参加したドイツ国防軍の将軍や将校が高い地位に就いていたし、「零時」の後、「騎士十字章に輝く英雄」パウル・マルクグラーフが帰国して東ベルリンの警視総監になったものだ。DDRで何人くらい、「騎士十字章に輝く英雄」がNVAなどで高い地位に就いていたのだろう?
MfS(シュタージ)は第三帝国時代まで「中央ドイツ」と呼ばれていた地区を管轄しているはずなのに、かつてのゲスターポ要員より勤務している人間が多いと読んだ事がある。密告者は第三帝国時代にもいたはずだが、DDRと違って何故か触れられる事がないようだ。
DDRの国章の紹介が「ニセドイツ」とは違っているのは、「ニセドイツ」ではDDRの国旗のデザインと混同していたのだろうか?
DDRには「多数の政党」が存在していたとあるが、ベルリンの壁崩壊まではSED以外に4政党しか存在していなかったが、北朝鮮は朝鮮労働党以外に2政党が存在している事になっているから、それよりは多いという事なのだろうか?中国での民主諸党派8政党はそれぞれ決まった対象があるから、DDRの4政党の役割と酷似している。しかし元国防軍の軍人や元NSDAP党員を対象にしたNDPDのような「ネオナチ」政党めいた翼賛政党の存在は興味深い。