- カテゴリ:一般
- 発売日:2023/01/19
- 出版社: 中央公論新社
- サイズ:20cm/269p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-12-005619-2
読割 50
紙の本
太陽の男 石原慎太郎伝
著者 猪瀬直樹 (著)
東京都知事と副知事、また作家同士として都庁舎で語りあった猪瀬直樹による、石原慎太郎の評伝。天皇制と国家観をめぐって離反した石原慎太郎と三島由紀夫を考察することで、石原慎太...
太陽の男 石原慎太郎伝
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商品説明
東京都知事と副知事、また作家同士として都庁舎で語りあった猪瀬直樹による、石原慎太郎の評伝。天皇制と国家観をめぐって離反した石原慎太郎と三島由紀夫を考察することで、石原慎太郎がその作品群に込めた真意に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
『太陽の季節』で日本中を熱狂させた「無意識過剰」「価値紊乱者」の石原慎太郎は、社会に何を警告したのか。三島由紀夫を動揺させ、多大な影響を与えた慎太郎。交錯、衝突し、天皇制と国家観をめぐって離反した2人の天才を考察することで、慎太郎がその作品群に込めた真意に迫った。東京都知事と副知事として、作家同士が都庁舎で折々語りあった猪瀬直樹が見た慎太郎の素顔とは……。『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』に続く作家評伝を、一周忌に満を持して上梓する著者渾身の書き下ろし。
プロローグ―ー「君が代」と「日の本」
第1章 敗戦の子
第2章 ヨットと貧困
第3章 公認会計士の挫折と裕次郎の放蕩
第4章 運をつかむ
第5章 スター誕生
第6章 ライバル三島由紀夫
第7章 拳闘とボディビル
第8章 『亀裂』と『鏡子の家』
第9章 「あれをした青年」
第10章 挑戦と突破
第11章 石原「亡国」と三島「憂国」
第12章 「嫌悪」と「海」
第13章 天皇と核弾頭
エピローグ――価値紊乱は永遠なり【商品解説】
著者紹介
猪瀬直樹
- 略歴
- 〈猪瀬直樹〉長野県生まれ。作家。東京都知事を経て大阪府・市特別顧問。「ミカドの肖像」で大宅壮一ノンフィクション賞、「日本国の研究」で文藝春秋読者賞受賞。他の著書に「天皇の影法師」等。
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紙の本
作家
2023/02/17 19:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:むさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
そうか、そういえば作家同士だったなぁ。こういう本が出てくるまで意識していなかった。作家は記録に残りやすいんだろう。
紙の本
内容は慎太郎讃歌ですが・・・
2023/02/02 00:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
『ペルソナ 三島由紀夫伝』の緻密な論証と展開に比べるとかなり軽め(?)の一冊でしたが、石原慎太郎に関する私的な回想部分も含め、非常に興味深く快読した一書。やがて袂を分つような結果になったとはいえ、石原慎太郎と三島由紀夫の異質性と同質性やライバル性と同志性をはじめとして、著者が剔抉した両者の対比は大変興味深かった。
「わがひのもとは~」(7頁、石原慎太郎が替えて歌っていた君が代の出だし)
「「君は風土性しか信じないんだね」 「結局そういうところへ戻ってきちゃうんですよ。それしかない」 「戻ってきても、風土性から文化というのが直接あらわれるわけじゃないよ」 三島由紀夫にとって、日本の文化とは「古今集」の雅びの世界である。・・・ 石原慎太郎にとって日本とは「日本列島」そのものなのだ、それを囲む「海」なのだ。」(239~40頁、三島のような文化概念(メタファー)としての天皇理解の有無)
「そもそも二人の間には初めから溝があった。動的な「拳闘」と静的な「ボディビル」、もともと相容れないはずなのだ。」(246頁)
「私は自分のものの考へ方には頑固であつても、相手の思想に対して不遜であつたことはないといふ自信がある」(248頁、『尚武のこころ』218頁から引用の三島の言葉を原文戻ししたもの)
思えば、三島由紀夫という人は、端的に云って生真面目で「優しい」人だったのだと思う。石原慎太郎の「苛烈さ」との対比で云えば。また、人としての誠実さという点でも、最後はぐだぐだの(?)政治ゴロで終わった感のある石原慎太郎が三島を上回ることはないであろう(評者私見)。歴史上の光芒として輝き続けるのは、(残念ながら)慎太郎ではないとみる。(著者が石原には親炙したが三島とは直接の交流はなかったという事情を割り引いても、慎太郎への思い入れはやや鼻についた。他方、石原は生のヴェトナム戦争を一定体験したが、三島はせいぜい自衛隊への体験入隊であったという事実は、改めて捉え直してみると興味深いものがある。)