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失格でもいいじゃないの 太宰治の罪と愛 (講談社選書メチエ)新刊
著者 千葉 一幹 (著)
盗作、薬物中毒、数度の心中などの事件を起こし、最後は妻子を残して愛人と入水心中を遂げた作家・太宰治。自己破滅的な生涯と、「斜陽」「津軽」「人間失格」など読者を魅了する作品...
失格でもいいじゃないの 太宰治の罪と愛 (講談社選書メチエ)
失格でもいいじゃないの 太宰治の罪と愛
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商品説明
盗作、薬物中毒、数度の心中などの事件を起こし、最後は妻子を残して愛人と入水心中を遂げた作家・太宰治。自己破滅的な生涯と、「斜陽」「津軽」「人間失格」など読者を魅了する作品を遺した作家の魅力の源泉に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
「生まれて、すいません」「待つ身が辛いかね、待たせる身が辛いかね」「恥の多い生涯を送ってきました」
いくつかの盗作があり、薬物中毒者でもあり、心中事件を繰り返し、最後は妻子を残して愛人と38歳で入水心中を遂げた作家は、今なお多くの読者を惹きつけています。
三島由紀夫に毛嫌いされて、檀一雄を激怒させたが、それでも無視できない魅力を感じていました。
太宰は、ダメな人間であり、ダメな作家であったからこそ、その輝きが永続するのだと、著者は言います。また、現代だからこそ、読まれるべき作家なのだとも。
太宰の作品が持っている、弱者に寄り添う独特な視線、未来志向とはほど遠い、退嬰的なあり方、自堕落なあり方は、私たちが弱々しく生きる自由があり、弱々しくしか生きられない私たちに寄り添う力があるのです。
弱い立場にあった(今なおある)「女」という存在を太宰はどう表現しているのかを、女言葉を使った作品の解読から読み解く「第一章 言語的異性装趣味 女生徒の見た世界」。
戦前・戦後を挟んで、人間でなかった天皇は、「人間」となりました。第一章の議論を受けて、多くの周りの人々を喪失した経験を生き残り(サバイバー)として、生きながらえる時の罪悪感(ギルト)をどう捉えるのかという視点から、作品を読み解く「第二章 人間失格と人間宣言 太宰治と天皇」。
そして、「第三章 戦後の作家のサバイバル 太宰と三島」では、第二章の議論を受けて、二人の対照的な作家のあり方から、戦後日本における、生き方の困難への立ち向かい方を読み解いていきます。
作家太宰治の魅力を根本から問いなおす一冊です。
【目次より】
序 章 ふたつの失格
第一章 言語的異性装趣味 女生徒の見た世界
第二章 人間失格と人間宣言 太宰治と天皇
第三章 戦後の作家のサバイバル 太宰と三島
終 章 私的太宰治論あるいはすこし長いあとがき
ほんとうのおわりに
註
主要参考文献
初出一覧
【商品解説】
目次
- 序 章 ふたつの失格
- 第一章 言語的異性装趣味 女生徒の見た世界
- 第二章 人間失格と人間宣言 太宰治と天皇
- 第三章 戦後の作家のサバイバル 太宰と三島
- 終 章 私的太宰治論あるいはすこし長いあとがき
- ほんとうのおわりに
- 註
- 主要参考文献
- 初出一覧
著者紹介
千葉 一幹
- 略歴
- 〈千葉一幹〉東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了、博士課程中退。大東文化大学教授。文芸評論家。群像新人文学賞、島田謹二記念学藝賞受賞。著書に「コンテクストの読み方」など。
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