読割 50
紙の本
82年生まれ、キム・ジヨン (ちくま文庫)
【今日の作家賞(第41回)】ある日突然、自分の母親や友人の人格が憑依したかのようなキム・ジヨン。誕生、学生時代、就職、結婚、育児…。彼女の人生を克明に振り返る中で、女性の...
82年生まれ、キム・ジヨン (ちくま文庫)
82年生まれ、キム・ジヨン
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
【今日の作家賞(第41回)】ある日突然、自分の母親や友人の人格が憑依したかのようなキム・ジヨン。誕生、学生時代、就職、結婚、育児…。彼女の人生を克明に振り返る中で、女性の人生に立ちはだかる困難と差別を描く。著者からのメッセージも収録。【「TRC MARC」の商品解説】
キム・ジヨンの半生を克明に振り返り、女性が出会う差別を描き絶大な共感を得たミリオンセラー、ついに文庫化!解説=伊東順子 文庫版解説=ウンユ
BTS・RM、少女時代・スヨン、Red Velvet・アイリーンも言及。韓国で社会現象を巻き起こし、チョン・ユミ コン・ユ共演で映画化。
「これは、わたしの物語だ」
韓国136万部、日本23万部、32の国・地域で翻訳、
韓国文学やフェミニズム隆盛の契機となり、絶大な共感で世界緒揺るがした〈事件的〉小説、待望の文庫化!
「女性たちの絶望が詰まったこの本は、未来に向かうための希望の書」――松田青子
「フェミニズムって、実は学問でも思想でもなく、女性たちの日常の中にある。それは生きるものであり、暮らすものだ。ということを小説にしたからこんなにパワフルなんだと思う。日本のキム・ジヨンも読みたくなった。」――ブレイディみかこ
「これは女性だけの物語ではない。フェミニズムに抵抗がある人にも読んで欲しいし、一緒に考えるべき一冊だと思う。10年後のキム・ジヨンがどんな人生を送っているか、それは今を生きる私たちにかかっている。」――村田沙耶香
「誰もが一度は気になったことがあるかもしれないけどやり過ごしていたこと、或いは疑問も抱かず当たり前だと思っていたことに今更ながら気づきを与えてくれる。」――和田彩花
キム・ジヨンの人生を克明に振り返る中で、女性が人生で出会う差別を描き、絶大な共感で世界を揺るがした〈事件的〉小説、待望の文庫化! BTSのRMらが言及、チョン・ユミ、コン・ユ共演で映画化。韓国で136万部、日本で23万部を突破。フェミニズム、韓国文学隆盛の契機となる。文庫化にあたり、新たな著者メッセージと訳者あとがき、評論を収録。
解説=伊東順子 評論=ウンユ
目次
二〇一五年秋
一九八二年~一九九四年
一九九五年~二〇〇〇年
二〇〇一年~二〇一一年
二〇一二年~二〇一五年
二〇一六年
原注
著者あとがき
日本の読者の皆さんへ
文庫版に寄せて 著者からのメッセージ
解説 伊東順子
評論『82年生まれ、キム・ジヨン』以後に女性が語り、書くということ ウンユ
訳者あとがき
文庫版訳者あとがき 【商品解説】
目次
- 二〇一五年秋
- 一九八二年~一九九四年
- 一九九五年~二〇〇〇年
- 二〇〇一年~二〇一一年
- 二〇一二年~二〇一五年
- 二〇一六年
- 原注
- 著者あとがき
- 日本の読者の皆さんへ
- 文庫版に寄せて 著者からのメッセージ
著者紹介
チョ・ナムジュ
- 略歴
- チョ・ナムジュ(ちょ・なむじゅ):1978年ソウル生まれ。「耳をすませば」で文学トンネ小説賞に入賞。2016年『コマネチのために』でファンサンボル青年文学賞受賞。『82年生まれ、キム・ジヨン』で第41回今日の作家賞を受賞(2017年)、ミリオンセラーとなる。著書に『彼女の名前は』(小山内園子、すんみ訳)、『サハマンション』(斎藤真理子訳)いずれも筑摩書房刊、『ミカンの味』(矢島暁子訳、朝日新聞出版)他。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
この小説を昔話にできるかは私たち次第
2023/04/07 20:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小さい時から男兄弟の弟を何よりも優先する祖母。学校でも社会でも常に女というレッテルを張られ、違和感を抱き、たくさんの悔しい思いをしながらも懸命に生きるキムジヨン。これはそんな1人の女性の物語であり、多くの女性が辿ってきた物語でもある。
この本を読んで、愕然とするとともに、鳥肌がたつ場面がいくつもあった。
この本を読んで、女性に対するものだけでなく、様々な差別について考えるきっかけにもなったし、知らず知らずに差別につながる行動をしていないか自分自身を見つめることにもつながった。
この小説が、こんなひどい時代があったのだと次の世代に昔話として語れるよう、今を生きる私たちが、差別によって得られる優越感の虚しさに気付き、また差別をされる側の気持ちを考える共感力を身につけ、声をあげる勇気を持ち、変えていかなければと強く感じた。
紙の本
顔のない女性の顔
2023/04/07 07:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
単行本が文庫化される時、
表紙の装幀が変わることがよくあるが、
韓国で130万部を超えるベストセラーになり、
日本でも単行本で20万部を超えるヒット作となった、
チョ・ナムジュの『82年生まれ、キム・ジヨン』の場合、
表紙の装画を変えることなく文庫化された。
イラストを描いたのは榎本マリコさんで、
その「顔のない女性の顔」がこの物語を端的に言い当てているといえる。
つまり、この物語は
韓国で82年に生まれたキム・ジヨンという女性が
どのようにして育てられ、
どのような社会環境で生き、どんな家庭をつくっていったかを描いたものだが、
それは同時に現代を生きる女性一般に共通する
悩みであったり怒りであったり悲しみであったりを
表現している。
「顔のない女性の顔」に、もしかしたら読者であるあなた自身が
はまり込んでしまう可能性がある。
そうすれば、タイトルだって「〇〇年生まれ、〇〇 〇〇」であっていい。
主人公であるキム・ジヨンが女性である故に虐げられいくのは
韓国の女性だからではない。
おそらく日本の女性もまた同じような男性との格差に悔しい思いをしてきただろう。
男性だって、そんな数多くの現象を
時にリアルで、時に社会的な事件として目にしてきたはずだ。
だから、この物語を読んで「よしっ!」と立ち上がるのは女性だけではない。
男性たちが立ち上がるためには、
まずこの物語を読むことから始めたい。
男性たちなら、表紙の女性にどんな顔の女性をはめ込むだろうか。