切願 自選ミステリー短編集 （双葉文庫）

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小さな約束／わけありの街／黄色い風船／
苦い確率／迷走／真夏の車輪

最後までついていける話から、途中で振り落とされる話まで。ああそうだねと思い、えぇっそうだったのと思う。
おもしろかった！！

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2023.03.25
長岡先生の特徴は今作の中でいえば「迷走」に良く表れていると思う。
謎解きをしながら、並行してもう一つの「アナザーストーリー」がその場面で進行している、そういう重層的な作品が多いイメージがある。
だから、漫然と読んでいると、あれ、そんなことも仕組んであったんだと最後に驚きがある。

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「教場」や「傍聞き」で名を馳せる著者の短編ミステリー5編。
　突発的な導入と、予想外の結末で独自の作風で人気を集めるが、自分には、やや奇を衒いすぎている感がしていた。
　今回の5編も、そんな作品が多かった。だが、「小説推理」の新人賞を受賞した「真夏の車輪」は、自転車を盗んだ側、盗まれた側（同じ高校で同学年）の心理がよく伝わり、興味深かった。
　また、「迷走」は、救急隊隊長が交通事故で娘を車椅子生活に追いやった医者とその担当副検事の命運を握ることになる話。彼が取る無茶苦茶でスリリングな謎の行動の意味が最後にわかるのだが、背景にある発想には感心した。電話中に倒れた人物の居場所をサイレンの音で突き止めるなんて。
他にも、呼気の臭いで癌を探知する犬がいることを取り上げた「黄色い風船」、一つの対局が終わると体重が3、4キロ落ちるというプロ棋士の話が土台にある「わけありの街」、自殺した親族は臓器提供できないことに着目した「小さな約束」も、素材に関する目の付け所という点では、さすがだと思った。

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「教場」で注目の作家、長岡弘樹の自選短編集。どの作品も一体何が起こるのか？どんな謎なのか？読み始め時点ではわからない。読み進めるうちに何がテーマかがわかる。そして、どのような終焉を迎えるか、最後まで読者を引っ張っていく。さすが、短編の名手である。

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最後の作品以外は読んだことがある。
分かっていても最後に驚く。
よく思いつくなぁと毎回感心する。
面白かった。
一番好きなのはギャンブル必勝法か。

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各作品とも｢どんな仕掛けが仕込まれているんだろう？｣とワクワクしながら読めました。｢読書を楽しむってこういう事だよね｣と久しぶりに実感できたように思います。特に最終章の｢真夏の車輪｣の終わらせ方はとても綺麗でした。

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　ドラマ化された教場で話題になった作家さんだと思います。ドラマ化以前に読ませていただいて、何度も唸った記憶が蘇ります。
　そんな著者ご本人が選んだ短編集という事で興味を持って手に取りました。長岡さんの作品はいつも期待した気持ちに損がない。序盤の叙述に重要な要素があるのでは？と半疑になりながら、毎回"そこだったか"と感じさせられる。
　最後の「真夏の車輪」などは、季節、行事、状況の何れもが緊迫感を煽り、ギリギリのところで一気に展開が変わる様は読みながら映像がハッキリと浮かび上がった。
　思考しながら唸りたいときにまた長岡さんにお世話になります。

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「小さな約束」
「わけありの街」
「黄色い風船」
「苦い確率」
「迷走」
「真夏の車輪」
六話収録の短編集。

装丁はご本人が撮影した仕事場のお写真。
椅子の上のクッションが可愛い。

『短編の名手』として名高い長岡さんだが、著者厳選の短編集という事で面白くないわけがない。

突飛な設定もなんのその。
リーダビリティの高さで一気に読ませてくれる。

毎回ミステリの謎解き部分も楽しみだが、物語の中に血が通っていて人間味を感じられるところがいい。

今回、初収録となった「真夏の車輪」は第25回小説推理新人賞受賞作品。
ドキハラの展開で面白かった。

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さすが、短編ミステリーの名手！

「迷走」は、いぜん読んだ時に、スリル満点で、
ハラハラドキドキ、すごく印象的だった。
また読めて、さらに感動。

新人賞を取った、「真夏の車輪」
ここからがミステリー作家のスタートだったのね！
二人の高校生の心理状態が緻密に交差して、
もう、すごかった！

表紙の仕事部屋、
ホワイトボードにどんなミステリーの展開がかかれるのか、歩き回っている姿を想像してしまう。

あとがきを読んで、さらに短編の内容を深く理解できた。

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実家に帰省した際に借りてきた一冊。
著者の出身が同じだったことにまず驚き、その後、今更ながら『教場』の著者であることも知り、二度と驚きました。

短篇集だったのでサクサク読めました。
中盤に出てくる、「黄色い風船」が一番好きでした。

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情けないことに以前読んだ作品のほとんどを覚えていなかったが、その分新鮮に楽しめた。やはり短編の名手だと思う。
しかし、「真夏の車輪」はイマイチ