紙の本
本棚を整理するきっかけを作ってくれた
2023/09/15 00:02
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投稿者:エディ - この投稿者のレビュー一覧を見る
3行もなく心を掴まれ、買ったその日から暇さえあればページを捲り続けてました。言葉のリズムとレイアウトがどこまで読んでも嫌な疲労を感じさせず、寧ろ山を登るような充実感をくれました。だからこそ、後半、もうページが少なくなってきたのを手で感じて悲しくなりました。
読み終わる前から私は自身の小さな3段本棚のスペースを開け、本を選定しました。それこそ耕すみたいに。その後の生活は本につきっきりで人生に新しい豊かさを貰えました。この本を手に取れて良かったと思います。
紙の本
歯切れの良さ
2023/07/01 18:45
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投稿者:ユープケッチャ - この投稿者のレビュー一覧を見る
前著『三行で撃つ』の姉妹編。名物記者・ライターの記す読書論。長年にわたって著者自身が実践してきた内容でもある。いつも通り、歯切れ良くテンポのいい文章が続く。巻末の百冊選書も興味深い。久しぶりに、じっくりと読書に耽ってみたくなった。
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読書を相反する二項両方の視点から考え抜いた本。どちらが正しいという判断ではなく、両方の考えを知った上で、自分がどう考えるかに興味がわく
#百冊で耕す
#〈自由に、なる〉ための読書術
#近藤康太郎
23/3/2出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3mjTs2V
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大量に読書する中で「自分にとっての百冊」を見つけながら、さらに抜き書き帳や暗唱カードでそれらを自分の脳内に吸収させていく。線を引く→ドッグイヤーをつける→抜き書きするという三段階の方法もそうだけど、「絞り込んで、深くインプットする」というその視点は自分も大事にしたいですね。
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『百冊で耕やす』(著・近藤 康太郎)読了。
今月刊行されたばかりの新刊。
朝日新聞の名文記者・近藤 康太郎さんによって書かれた読書術が解説されている。
まず、タイトルにもある『百冊読書』とは、自分の指針となる正典を百冊揃える…という意味。
それを達成させるには、自然と多くの本を読まなければならないが、ここで登場するのが手段としての速読。
これまで速読については否定派だったが、やはり時と場合によっては必要であることを実感した。
時間は有限であるから、読んでいる本の価値を見極めるために速読を肯定したいと思う。
また、本書では抜き書きについても言及されている。
自分も読書ノートを作る上で抜き書きをしているが、プロの読書家がどのような手法を取り入れているか知りたかった。
結果的には自分と近い手法だったので安心した。
改良を加えながら、今後も抜き書きを軸にした読書法を続けていきたい。
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読書することで、得られることは多い。自分が鍛えられる。読むことでえた知識を、自分のネットワークに置き、自分の人生を豊かにさせる。そんなことを思わせてくれる本
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『三行で撃つ』がよかったのでこちらも。私は本の中に書き込みはしてこなかったが、痕跡を残した方がよいのかもしれないと思いなおした。また洋書との付き合い方も参考になった。新聞書評欄も活用していこう。二部作でいうと前作のほうが好き。
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近藤康太郎(1963年~)氏は、慶大文学部卒、朝日新聞社に入社し、川崎支局、学芸部、「AERA」編集部、ニューヨーク特派員等を経て、文化くらし報道部で「朝日新聞」の文化面、読書面、音楽面を担当した後、2014年より諫早支局長、日田支局長、天草支局長を歴任。いくつかの著書を持ち、社内外の記者、ライター、映像関係者に文章を教える私塾を主宰している。
本書は、これまで膨大な読書をし、書いてきた著者が、「百冊読書家」になる、即ち、数限りない本の中から、自分にとってのカノン(正典)100冊を選べるようになるための方法を綴ったものである。
私は習慣として読書をし、読書論・術の類の本も、これまで、ショウペンハウエル、M.J.アドラー、小泉信三、田中菊雄、清水幾太郎、加藤周一、松岡正剛、ピエール・バイヤール、斎藤孝、佐藤優、小飼弾、成毛眞等による古今東西のものを読んできたが、本書は、読書の技術よりは、「なぜ本を読むのか」、「本を読むとはどういうことなのか」に重きを置いた内容となっている。
著者が、読書の技術の最終段階と位置付けているのは「抜き書きをする(そして、それを読み返す)」ことなのだが、それに倣って、印象に残った部分の幾つかを抜き書きすると以下である。
◆「本棚の背表紙というのは、その人の脳を見せているようなものだ。・・・深みのある本棚を最初に作ってしまえば、その人は、いずれ深い人間になる。美しい本棚の持ち主は、やがて美しい人になる。本棚が人格を作る。」
◆「「自分の好み」が変わっていくのでなければ、読書なんてなんのためだ、と思う。自分の好みが増える、好みの層が厚くなる。自分が変えられる。わたしにとっては、それが読書の最大の目的だ。」
◆「個々の読書体験が、ふとしたことでつながる。<分かる>とは、そういうことだ。・・・<知る=follow>行為が堆積していって、<分かる=understand>が発火する。ある日、ある瞬間、「ユーレカ!(分かった!)」と叫ぶ。読書の楽しみといって、これ以上のものはない。」
◆「読書とは、あらすじではない。・・・本を読むとは、本のシノプシス(梗概)を言えることではない。・・・むしろ、作品の<空気>を感じることが重要だ。本を読んでいたとき、どういう<空気>に包まれていたか。自分は何歳で、どんな環境にあって、どういう不安や悩みを持っていて、本を読むことで少し変わったのか、変わらなかったのか。自分が浸っていた<空気>を感じること。はっきり言語化できること。それが、「たしかに本を読んだ」というあかしだ。実感として何年たっても残る、読書の本体部分だ。」
◆「読書とは、答えや結論を得る方便ではない。読書とは、新しい問い、より深い問いを獲得するための冒険だ。「問い」が、そのまま「答え」になっている。終着駅ではない。始発駅に立つために、本は読む。そして、問いを発見した人が、世界を変える。答えは、世界を動かさない。なぜなら、世界にも、人生にも、そもそも「答え」はないから。・・・人生に答えなどないと覚悟を決めたなら、その人生は<迷宮>である。答え、正解がない。そんな答えも包含する。飲み込んで、新しい問いを生ぜしめる。無限の宇宙。」
◆「強い人とは、与える人のことだ。報いられることを求めない人のことだ。迫害されても、自分の人生を愛する。そのためには、ひとりきりでいることに慣れる。孤立を求めず、孤独を恐れず。本を読む。その、もっともすぐれた徳は、孤独でいることに耐性ができることだ。読書は、一人でするものだから。ひとりでいられる能力。人を求めない強さ。世界でもっとも難しい<強さ>を手に入れる。読書とは、人を愛するレッスンだ。」
◆「<百冊で耕す>とは、ついに、人を愛せるようになるためだった!そして、人を愛せる人こそ、自分を幸せにする人だ。自分を愛するのが幸せなのではない。・・・幸せな人を、よく観察するといい。幸せな人は、必ず、人を愛している人だ。・・・なぜ、本など読むのか。勉強するのか。幸せになるためだ。幸せな人とは、本を読む人のことだ。」
読書について語りつつ、最終的には、人生とは何か、幸せとは何か、に行き着く、味わい深い一冊である。
(2023年6月了)
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幸せなことに、何人か「この人の本は読む」と決めてる人がいて、このひともその一人
『本を読むとは結局、人間を信じるということだ。自分を過信しすぎない』
『生きるとは、本といた季節の記憶』
『積読は未来の自分への約束である』
フロムの愛するということも引かれていた。
『愛するためには自分を信じてないといけない、本はそのためのものだ』と。
この本のいくつかの至言。
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前著『三行で撃つ』(https://booklog.jp/users/yaj1102/archives/1/4484202298)の続編。
例によって、熱く語る著者の熱量がものすごい。
前著でも、
「自分を表現する、それは、言いかえれば「生きる」こと。」と、
人生を語るが、本書でも、
「本を読むとは未完の人生を生きることだ。」と
その筆致は健在だ。
「生きるとは、本といた季節の記憶。」とまで、言い切っていて気持ちがよい。
後半、すこし興が乗りすぎたか、あれやこれやと論が飛ぶ感も否めないが、以下の部分を読めただけで、本書には買って読むだけの価値はあった。
「問いは、在るものではない。答えは、探すものではない。
問いも、答えも、自分が創るものだ。」
そのため、読書は、
「問いを、自分で言葉にできるようにする、遠回りの、しかし確実なトレーニングだ。問う筋力をつけている。」
は、まさに御意。
混沌の世の中。本の中に答えを探しても仕方がない(ましてや、ネット検索などもってのほか)。だからといって本を読むことに意味がなくなるわけではない。
その理由を、ズバリと明快に語っている。
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世にある読書本の中でも、いろんな人におすすめしたい読書本。読書を、本を、愛している(離れられない)人のお話。
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読書はファッション?
前原政之さんのレヴューから興味を持って読んだ。
私はファッションやかっこつけとして読書をしてゐないので、この書き方に違和感を持った。
著者は文学部出身で人文系だからなのかもしれないが、私(理科系)からすると、デリダ、ドゥールズなどのポモはあやしいし、この本で述べられてゐる社会科学や自然科学といふのも所詮は古典主義で史実どまりであり、最新の研究を追へてゐるとは言ひがたい。文学は古典主義で結構だが、科学は水物である。
要するに、著者も人文系の誤謬をまぬかれてゐないと感じた。しかも資本主義に疑念をいだいて奴隷としたり、左翼の斎藤幸平の『人新世の「資本論」』を持ちだしたりして、左翼的だと言はざるを得ない。そんなのはピンカーの本や、富永健一の『近代化の理論』を読めば、まちがひであるとわかる。
本は自発と書きつつ、束縛された知識だと感じる。
ちなみに、p.213の童貞論の評論家といふのは小谷野敦ではないかと思った。
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一種の実用書として勘違いして読んではいけない。これは、ナラティブ(物語)だ。著者の本に対する熱い想いがヒシヒシと伝わってくる。熱すぎるくらい。とにかく文章が読んでいて気持ちがいい。前作「3行で撃つ~」を読んでいないことを悔やまれる。
実用書的に参考になるかというと、無理だろう。それで良いとすら感じる内容の充実っぷりに感動する。こういう人に憧れる。だから本を読む。
(4/24/23)
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新聞の書評に関して、なるほど参考になった。
地方紙の書評には不満があったが、図書館で全国紙を閲覧するとは!
図書館で新聞を読んでる親父さんたちの中に入り込むのは、少々勇気がいるが(笑)
積読はしたことがないけれど、のんびり書店に行って探してそして数点購入してみようと考えてる。
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書名に 読書術 と謳われているが、世に氾濫している読書法とは一線を画している
読んだ本を血肉にするための読み方、記録の仕方や、血肉とする本の選び方まで紹介してくれている
理路整然と記載されており、精神的なハードルが高くならないよう配慮された言葉も挟まれている
しかしながら、読書に若干慣れた方や、これから読書に馴染みたいと主体的意識を持った方でないと、参考にしようと考えにくそうな内容と感じた
私自身にとっては興味深い内容だった