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また世之介に会えるとは・・・、感無量。
読み終わるのが惜しくて、一行ずつじっくり、なんだったら一文字ずつ味わいつつ読んでいたのだが・・・、
それでも読み終わってしまったぁ。
上下巻なんかじゃなく、100冊セットとかだったらいいのに。
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もうとにかく横道世之介と言ったら奇想天外、摩訶不思議な人物である。人がやっていけない事を平気でやってしまう様な性格、そして「ドーミー吉祥寺の南」の人達がおもしろいったらありゃしない本当に心置きなく読んでしまった。世之介の死んでしまった元恋人の恋話なんかおもしろいおかしく読みました。ラストのエバへの手紙も感動したし、題名の『永遠と横道世之介』の深い意味を読んで理解しました。あなたもぜひおもしろい感動作を読んで見て下さい。
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2009年刊行『横道世之介』の3作目、完結編。
2019年に2作目となる『続・横道世之介』が刊行されています。
どちらも読んだけど、特に続編はほとんど覚えておらず…
でも心配無用!
そういう人のために著者がちょいちょい説明を入れてくれている!
38歳になった、2007年の横道世之介。
相変わらずののほほんぶり。
前作と同じように、いろんな時系列で語られ、
時おり亡くなった恋人と過ごす場面が出てくる。
初めは失った思い出として読んでいたので痛ましいように思っていたけど、
【1作目未読の方には重大なネタバレ↓要注意】
ふと、彼女を見送る世之介も、もうすぐ亡くなるんだったと思い出す。
前作まではその事実が辛かったけど、見送る立場の世之介を見ているうち、誰かを見送り、いずれ自分が見送られるのは何も特別なことではなくて、人の生きる道そのものだと気付く。
そうすると、彼女との時間に出会うたび、そのあふれる幸福に、まるで宝箱をのぞいているような気持ちになるのです。
1作目のラストは現実にあった事故がもとになっていて、確かにそれはとても印象深い事故だったけれど、その事故で物語が終わってしまったのが唐突すぎて受け入れられない気持ちもあった。
でもこの完結編を読んで、納得できた気がしました。
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Kindleで読んだ。
世之介が暮らすのは、東京郊外に建つ下宿「ドーミー吉祥寺の南」。元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の元芸人の営業マン礼二さん、書店員の大福さん、大学生の谷尻くんらとゆるーっと暮らす毎日に、唐突に知り合いのベテラン教師ムーさんの引きこもりの息子一歩が入居することになって……。下宿仲間たちと繰り広げる、温かくてしょっぱい人間ドラマ。
シリーズ3作目にして完結編。
2007~2008年、横道世之介38~39歳の一年。
2008年の秋に人助けをして亡くなる世之介の最後の一年。
カメラマンとして独り立ちした世之介は、あけみが営む下宿で一緒に暮らす。事実婚のような状態。
このあけみさんが作るご飯が美味しそうなこと!
間に入ってくる話が、今までは未来だったけど今回は過去の話。
余命宣告を受けていた恋人で、病気で亡くなった二千花の話をメインに織り交ぜながら。
結婚式場オープン記念のウェディングフォト撮影が印象的。
“生まれ変わったら結婚しよう”と二千花。
ブータンからきたタシさんが教えてくれた『輪廻転生』に繋がってくるのかな。
世之介が生まれた時の話は泣けた。
“世の中の人たちを助けてあげられるような、そんな大きな人間になってほしいって意味を込めて”
世之介は名前の由来通りの人になったよね。
周りも頼ってるって実感ないまま頼ってる、みたいな。
亡くなってから15年経ってもなお、皆に話題にされるなんてすごいことだと思う。
“どんな人に出会うかなんて、なかなか自分じゃ選べないじゃん。だったら、せっかく出会った誰かを大事にする方がいいんじゃないかなって。”
世之介をよく表してる。来るもの拒まずなところ。
世之介みたいな息子に育ってほしいな、と思うよ。
これで終わりだなんて寂しいなぁ。
今回も心に響く言葉がいっぱいあった、
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九月から始まる、月毎の章。
世之介くん40に向かう⁉︎39才のお話。
一歩くんのおとーさん。中学教師のムーさんとの出会い。
と、振り返ると面白いのだけど、前半というか、九月にのれなかった。
補足の説明が、嫌だったんだぁ、と、思う‼︎
十月のエキストラの話から巻き返す‼︎面白い。
十一月ん⁉︎二千花ちゃん、しんみりする…。
十二月サンタのボランティア。横領の室田さん。一番笑った伊香保温泉電話…。
一月成人式あけみちゃん。の、祖母秀千代。一番心温まった芸者は立派な仕事。
二月ブータンのタシさん。真冬の湘南。「だから、今、いっぱい人を愛する」「いっぱい生きたな!」
ドーミー吉祥寺の南
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また世之介と会えるとは。本当に本当にうれしい。
いやホントもうずるいとしか言いようがない。
突然涙が出るシーンが頻出。
初めて作るトマトとチーズの洋風鍋、世之介くんがいたら失敗しても笑い話になるじゃないという二千花のお母さんのセリフ。
伊香保温泉でのお母さんとの無理矢理電話。
この仕掛けを思いついた吉田修一の思うがまま(笑)
早く下巻を読みたいが、ゆっくり味わいたくもある。
こんな言葉を噛み締めながら
「人生というものは、人の一生から、その派手な物語部分を引いたところに残るものではないかと思うのである。」
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38歳から39歳の横道世之介。
まさか、世之介がもう一度読めるとは思っていませんでした。
実は世之介のレビューを書くのは苦手です。
なぜかといえば
ーこの物語、筆者自ら言うのもあれだが、シリーズを通して、ほとんどストーリーらしきストーリーがなく、もっと言えば、起承転結はもちろん、伏線があって最後に回収などという手の込んだ仕掛けもないのであるー
私は小説のレビューはいつもストーリーの前半部分をネタバレいない程度に書いてちょこっと感想を最後にまとめるという感じなので、こういうのは私にとってレビューが難しいのです。
でも筆者は
ーもちろん筆者を含めてだが、人の人生になどそうそう派手な物語はないのではないだろうかと思うのである。
もう少し言わせてもらえば、人生というものは、人の一生から、その派手な物語部分を引いたところに残るものではないかと思うのであるー
と語られています。
横道世之介はそんなところに残った物語なんだろうなあと思います。
世之介は、カメラマンとしてひとり立ちしていますが、今ひとつです。
住まいは下宿屋の大家部分に大家さんの娘のあけみちゃんと事実婚をして暮らしています。
世之介にはまたしても新しい彼女がいるんです。
世之介はモテますね。
世之介の同僚カメラマンのエバの恋人の咲子が言うには
ースーパー銭湯とかに不感の湯ってあるじゃないですか。体温と同じくらいの温度で、浸かってんのか浸かってないのか、よくわからないぬるめの湯。あのお湯に浸かってるみたいで気持ちいいんですって。横道さんといるとー
そして世之介の恋人のあけみちゃんは
ー世之介にはさー。好きな人がいるのよ。
ああ、この人って、こういう風に好きになるんだなーって。ああ、だから私はこの人のことを好きになったんだなーって。この人に一番好きになってもらえる人は幸せだなーってー
世之介には亡くなった二千花という元婚約者がいて、あけみには「あけみちゃんのことは好きだけど二番目」と言ったことがあるのです。
順番をつけてしまうなんて世之介らしくもありますが、せつないけどそれでも世之介がだからこそ好きだというあけみちゃんの心情がわかります。
そして人生の最後に世之介が思いたいこと
ーあー、いっぱい笑った。
あー、いっぱい働いた。
いっぱいサボって、そんでもっていっぱいいきたなーってー
世之介の夭逝がわかっているだけにこの言葉は沁みます。
特に事件は本当に何もなかったように思いますが下巻へ続きます。
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いやあ、面白い
世之助シリーズは変わらないね
ずっと世之助だ
人生とは、一生から派手な部分を引いて、残ったもの
ブスは飽きない
とも通じるものがあるかな
違うかな
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自分の中で一作目がとても大切な作品なので、ニ作目も本作も認めたくない。パラレルワールドだと思って読みました。
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一作目、二作目に続き今回も読みました。
引き続き世之介、世之介の周りが暖かく、読んでいて幸せな気持ちになりました。
今回で完結なのは寂しいですが、世之介マインドを自分も持てたらと思います
人生の時間を自分のためだけに使うんじゃなく、
大切な人、困った人のために使えるそんな人になりたいです
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変わらず、飄々とした世之介の日常。
アホっぽいけど、根は優しいし真面目だし、憎めない。
タシさんの優しくした人たちから来世で優しくされる的な言葉、よき。
下巻はどういう展開だろ。
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【人生というのは、人の一生から、その派手な物語部分を引いたところに残るものではないか】
今までの人生で一番好きな小説の続編でした。
彼ののんきな優しさにどれほど救われたことか。
「この世で一番大切なのは、リラックスしてることですよ」って言える世之介は確実にしなやかで強い。
結局、人生な派手な部分以外が満ちてる人は、黄信号を待てたり、電車を一本遅らせたり、些細な余裕がある人だと思う。
心から横道世之介にはなれなくとも、自分にすこ〜し余裕がある時、人に優しく出来るようにしたい
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単行本になるのが待ち遠しかった。
世之助と過ごせる時間がなるべく長く続くようにゆっくり読みましたが、とうとう上巻を読み終えてしまった…。
伏線が出てくるたびに胸が締め付けられそうになる。
世之助みたいな人が近くにいてくれる人は幸せです!
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文句なしで好きなんだよなぁ。
一人でいるのが好きな私も、横道世之介という男と同じ下宿でノンビリ過ごせたら幸せだろうなぁ。
きっと読者全員が、世之介に恋はしないけど、友達になりたいと思っているはず。
弱みを見せられる人ってすごいなぁ。引っ越しの手伝いを頼まれる人、いいなぁ。
ブータン人の飄々としているのに達観した感じもすごいが、世之介は飄々具合がブータン人を超えている。笑
ちょうど図書館で予約した、下の順番回ってきたので借りに行ってきます!
フィナーレの下、読むのもったいないなぁ。
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横道世之介シリーズ三作目にして完結編。
その上巻。
39歳を迎えた世之介は吉祥寺とは言えない、
むしろ調布市だろうと言う下宿
ドーミー吉祥寺の南なる場所で生活していた。
何だろう、この何でもない日常を描いた物語が
とてつもなく心地よく愛おしいと思える。
そんな気持ちにさせてくれる数少ない小説であるのは確か。