紙の本
敵対的買収とアクティビスト (岩波新書 新赤版)
著者 太田 洋 (著)
物言う株主「アクティビスト」とは何者か。数々のアクティビストと対峙してきたビジネス弁護士が、彼らとの攻防をふり返りながら、その実像と対応策をわかりやすく解説する。米国や欧...
敵対的買収とアクティビスト (岩波新書 新赤版)
敵対的買収とアクティビスト
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商品説明
物言う株主「アクティビスト」とは何者か。数々のアクティビストと対峙してきたビジネス弁護士が、彼らとの攻防をふり返りながら、その実像と対応策をわかりやすく解説する。米国や欧州の例も掲載。【「TRC MARC」の商品解説】
いま、日本の株式市場には多数のアクティビスト(物言う株主)たちが押し寄せ、投資活動を活発化させている。多くの日本企業が買収を仕掛けられる脅威にさらされるなか、買収防衛策を編み出し、数々のアクティビストと対峙してきたビジネス弁護士が、彼らとの攻防をふり返りながら、その実像と対応策をわかりやすく解説する。【商品解説】
買収防衛策を編み出し、アクティビストたちと対峙してきた弁護士が、彼らの実像と対応策を解説する。【本の内容】
目次
- プロローグ
- 第一章 敵対的買収とは
- 1 「敵対的」買収と「非友好的」買収
- 2 買収争奪戦――対抗的買収
- 3 敵対的買収の効用――敵対的買収を正当化する論理は何か
- 4 敵対的買収・アクティビストの問題――敵対的買収への「抵抗」はどのような場合に許されるのか
- 5 敵対的買収の手法
- 第二章 アクティビストとは
著者紹介
太田 洋
- 略歴
- 〈太田洋〉ハーバード・ロースクールLL.M.(法学修士号)取得。弁護士・NY州弁護士(西村あさひ法律事務所パートナー)。金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」委員なども務める。
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紙の本
物言う株主といってもいろいろある
2023/06/26 20:27
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、敵対的買収やアクティビストについて、専門的すぎるものやトピックスとして表面的なことにしか言及されていない現実に対し、何が問題なのかという点を一般向けに書かれたものである。といっても、読めばなかなか大変な書である。具体的なことを取り上げることにより、わかりやすいといえばそうだが、当時の状況をそれなりに理解しておかないと理解しにくいテーマである。目次を見ると、
プロローグ
第1章 敵対的買収とは
第2章 アクティビストとは
第3章 敵対的買収の歴史 -アクティビストの登場から隆盛まで
第4章 買収防衛策とはどのようなものか
第5章 各国は敵対的買収をどのように規制しようとしているか -法的規制と判例の動向
第6章 敵対的買収と株主アクティビズムの将来
エピローグ
参考文献等
コラム
三角合併と敵対的買収
新聞社は敵対的買収の対象にならない
ウルフ・パックの語源と軍事用語
野蛮な来訪者
GAFAの「鉄壁の」買収防衛策
TOBに応募する方法
フロランジュ法と二倍議決権制度
動物愛護を唱えるようになったアクティビスト となっている。
新自由主義が広がったからであろうか、企業は利益のみ追及といわんばかりで、株主の利益第一という点から、ステークホルダーを見据えての制度を変えていく過程や、そもそも敵対的買収とは何か、良い敵対的買収、悪い敵対的買収についての議論、考えれば考えるほど結論を出しづらい。株主の利益と言っても短期的なのか、長期的なのかによって変わってくる。しかし、目先の利益を求め、企業を買収し、売り抜けていくことは排除しようとしている。だから、アクティビストは手を変え、品を変えてアプローチしてくる。狙われやすい企業はとか、第5章で法的にどう規制されてきているのか、判例の動向は。最終章は将来に向けた動きについて解説している。コラムも面白い。会社法の解説とともに、一読してほしい本である。