紙の本
無差別殺人事件と爆弾テロ
2023/09/01 21:58
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロスジェネ世代による無差別殺人事件、その犯人をアイコンにした爆弾テロを担当することになった<能面>こと不破検事と惣領事務官。
あいかわらずの惣領事務官にイライラしながら不破検事の見事なスルーが清々しい(笑)
唯我独尊で冷静沈着な不破検事の内側の情熱が垣間見える展開。
さて、中山ミステリーの読者なら引っ掛かりポイントは分かっていると思います。
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いかなる状況でも表情を変えないことから「能面検事」。そしてひたすらに優秀な不破検事シリーズ、デビュー作から読んで来て第三弾です。
無差別通り魔と爆弾テロ犯が絡む長編。しかし、テロ犯の通り名がロスト・ルサンチマン(ressentiment)というのはいかがなものか。
おもしろく読みましたが、もっと盛り上がり・どんでん返しを期待した分マイナスで星3つとしました。
(なお、カバーイラストは山場を暗示してしまっているので、イマイチのデザインと思います。ストーリー展開は明かさない方が良い)
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岸和田駅前で七人が犠牲になった無差別殺人事件と、その犯人を釈放せよと要求し、大阪地検に爆弾を送りつけた'ロスト·ルサンチマン'を名乗る人物の捜査に関わる物語。能面検事と呼ばれる不破の相変わらずの独自捜査と事務官の惣領美晴の支えは、もはやよいコンビと言ってもよいだろう。不破まで爆弾魔の被害者になるという予想外の出来事に直面し、関係者のショックは計り知れないが、不破はそれをも超えてきた。一切の感情を排しているとはいえ、被疑者や犯行の内に潜む真実にまで思いをいたしているのである。救いがなさすぎる事案ではあるが、不破のおかげで少しだけ穏やかな気持になれた気がする。
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死闘はシリーズ1作目じゃないのー?なんか装丁もすごいしなぁー。
なんて読み始めましたら、途中で『うわぁぁぁぁ!!!』って叫びそうになりました。なるほど死闘です。そして装丁がもう。そういうことなのか。本当に素晴らしい装丁でした。
凄惨な事件で序盤は読むのがしんどかった。
でも途中からは相変わらずの中山ワールドでしたね。
やはり言葉は言霊なんだなぁとしみじみ思いました。
とりあえず毎回不破さん危険すぎ!
心の底からお大事に!と思いました。
あとラストシーン、素敵でした。
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いわゆる「無敵の人」が起こした、七人の被害者を出した無差別殺人。しかしその加害者を「ロスジェネ世代の被害者」と擁護する声が上がる中、大阪地検で郵便物が爆発する事件が起こった。「ロスト・ルサンチマン」と名乗る犯人が声明を出し世間が揺れる中でさらに起こった事件で、不破検事までもが被害に遭うことに。能面検事・不破とその事務官・美晴の活躍から目が離せないミステリです。
どれほど加害者が同情されるような境遇であったとしても、無差別殺人は許されることではないのですが。こういう論調になってしまうのも分からないでもないかなあ。何かしら、どこかに責任を求めたいんでしょうね。しかし当事者からしたらこれはとんでもなく腹の立つことだろうな、と。加害者が社会の被害者だとしても、事件の被害者はそれ以上に被害者でしかないですもん。
シリーズ最大の危機の中、能面検事はどのように事件に迫るのか。そして「ロスト・ルサンチマン」の目的は何なのか。全く目の離せない展開です。そして結局、一番悪いのは誰だったのか……しかしそれを突き止めたところで、なんだか虚しいですね。
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シリーズ3作。無差別殺人事件を契機にそれを擁護する爆弾テロが発生。しかしそのテロの目的は…。後半バタバタで急展開すぎるという意見もあると思うが、この作者さんのこのパターンは僕は好きだ。最後には能面検事こと不破の人間的な部分も垣間見え、ギャップがたまらない。どんな人生を動いてきたんだろう。
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ラストは私でもわかった。
自分の不遇を人のせいにするなんて…情けな!
きっと好景気で大企業に就職できてもすぐに辞めてそう。
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『期待云々はともかく、任された仕事は完遂します。ただしわたしの流儀で』不破俊太郎、表情を全くみせない、《能面》検事。きました、きました、お馴染み、能面検事。事務官の惣領美晴さんがまた今回も影となり時には不破検事を影から引っ張り、頼もしいのです。すっかり惣領さんファンです。《無敵の人V能面検事》開幕のベル、爆破、逃亡、死亡、そして、終焉。でもこの物語はきっと終わってはいないよね?人の心を壊すことは、罪だ、、
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好きなシリーズの新刊。初めから終わりまで楽しく読めました。それにしても不破検事ってスーパマンすぎじゃない⁈
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カンの鈍い私だけど、護送中に逃走、のあたりで犯人がうっすら分かりました。まぁ、犯笹清も犯人なんだけども。こういう考え方が凝り固まって堕ちて行く人は必ずいるので…巻き込まれなかった自分の幸運を日々噛み締めて生きていきたい。不破さん、生きていて良かったです。正に死闘。
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南海電鉄岸和田駅にて無差別殺人事件が発生。7名を殺害した笹清政市(32)は、自らを"無敵の人"と称する。数日後、大阪地検で郵送物が爆発、6名が重軽傷を負った。被疑者〈ロスト・ルサンチマン〉は笹清の釈放を求める。不破俊太郎一級検事は爆破に巻き込まれ――連続爆破事件は止められるのか?〈ロスト・ルサンチマン〉の真の目的は何なのか?棄民と司法の対決が始まる。人気検察シリーズ第3段。
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能面検事シリーズ第三弾。
今回は、映画化されるとかなり迫力ある映像になると思う。
伏線の回収といい、読みやすさといい、この作家には脱帽するのみ。
ただ、全体的に四字熟語が多すぎるきらいがあるところが、たまにきず。
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無差別殺人事件を担当する事になった、能面検事こと不破検事。犯人・笹清は全く反省を見せていない中、大阪地検に爆発物が届き「ロスト・ルサンチマン」を名乗る人物から笹清を保釈する様にと犯行声明が届き…
笹清は何故犯行に及んだ時にその人達を狙ったのか?それを深読みしすぎてラスト割とアッサリ終わってしまった気がしました。
大どんでん返しとまではいかなかったけれど、スピーディな展開はハラハラしっぱなしでした。
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シリーズ3作目。無差別殺人にロスジェネのテロ、その事件を担当する検事と事務官の話。相変わらずの不破検事に安心感しかない、が死闘というだけありテロに私まで踊らされ被害者のことを思うと絶対許せぬ。この世界の大阪府警大丈夫?と市民気分で心配になってしまう。
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自称“無敵の人”による白昼の犯行は凄惨で生々しい。
全くの創作、というわけじゃないからこそ余計に。
追随するように連続爆破犯まで登場し、地検にも魔の手が伸びる。
正直、途中で事件の真相には気づいた。
でも今回の話のメインはそこじゃないと思っている。
それにしても能面検事こと不破俊太郎はやっぱり魅力的だな。