『調和の霊感』全曲　ポッジャー＆ブレコン・バロック（２ＳＡＣＤ）【SACD】 2枚組

ヴィヴァルディ：『調和の霊感』全曲
レイチェル・ポッジャー＆ブレコン・バロック

人気のバロック・ヴァイオリニスト、レイチェル・ポッジャーによるヴィヴァルディ・アルバム。ポーランドの古楽グループ「アルテ・デイ・スオナトーリ」と共演した『ラ・ストラヴァガンツァ』作品4（1712～13年出版）、オランダのグループ「オランダ・バロック協会」と共演した『ラ・チェトラ』作品9（1727年出版）に続く第3作は、自ら結成した古楽グループ「ブレコン・バロック」と共演した『調和の霊感』作品3（1711年出版）です。

【調和の霊感】
ピエタ音楽院の教職に就いて8年目、ヴァイオリンと合奏と作曲を教えていたヴィヴァルディが、33歳にして初めて出版した協奏曲集です。この頃の協奏曲はまだ合奏協奏曲のスタイルが一般的でしたが、ヴィヴァルディはここで、師コレッリの合奏協奏曲の影響を受けながらも、それぞれの楽曲でヴァイオリン協奏曲やヴァイオリンとチェロのための協奏曲の様式を導入し、ソロ楽器協奏曲のほか複数楽器の協奏曲の楽しさも追求、その高度な実力をはっきりと示すこととなりました。各協奏曲のスタイルと独奏者は以下の通りです。

・第1番ニ長調：4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲
　ポッジャー、チチッチ、プラムゾーラー、ストファー、マクギリヴレイ

・第2番ト短調：2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲
　チチッチ、プラムゾーラー、マクギリヴレイ

・第3番ト長調：ヴァイオリン協奏曲
　ポッジャー

・第4番ホ短調：4つのヴァイオリンのための協奏曲
　ポッジャー、チチッチ、プラムゾーラー、ストファー

・第5番イ長調：2つのヴァイオリンのための協奏曲
　チチッチ、プラムゾーラー

・第6番イ短調：ヴァイオリン協奏曲
　ポッジャー

・第7番ヘ長調：4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲
　ポッジャー、チチッチ、プラムゾーラー、ストファー、マクギリヴレイ

・第8番イ短調：2つのヴァイオリンのための協奏曲
　チチッチ、プラムゾーラー

・第9番ニ長調：ヴァイオリン協奏曲
　ポッジャー

・第10番ロ短調：4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲
　ポッジャー、チチッチ、プラムゾーラー、ストファー、マクギリヴレイ

・第11番ニ短調：2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲
　チチッチ、プラムゾーラー、マクギリヴレイ

・第12番ホ長調：ヴァイオリン協奏曲
　ポッジャー

【ブレコン・バロック】
ポッジャーが主宰し、ウェールズのブレコンで開催される音楽祭「ブレコン・バロック・フェスティヴァル」のレジデント・アンサンブルとして。ポッジャーが結成したのが古楽グループ「ブレコン・バロック」です。
　この『調和の霊感』では、ヴァイオリン協奏曲ではポッジャーがソロを弾き、2つのヴァイオリンが登場する協奏曲では、ボヤン・チチッチとヨハネス・プラムゾーラーが演奏、チェロ独奏はアリソン・マクギリヴレイが受け持っており、通奏低音には大型リュートであるテオルボが2本のほか、ヴィオローネ、ギター、そしてチェンバロが参加しています。（ＨＭＶ）

【収録情報】
● ヴィヴァルディ：ヴァイオリン協奏曲集 Op.3『調和の霊感』

　協奏曲第1番ニ長調 Op.3-1, RV.549（4つのヴァイオリンのための）
　協奏曲第2番ト短調 Op.3-2, RV.578（2つのヴァイオリンとチェロのための）
　協奏曲第3番ト長調 Op.3-3, RV.310（独奏ヴァイオリンのための）
　協奏曲第4番ホ短調 Op.3-4, RV.550（4つのヴァイオリンのための）
　協奏曲第5番イ長調 Op.3-5, RV.519（2つのヴァイオリンのための）
　協奏曲第6番イ短調 Op.3-6, RV.356（独奏ヴァイオリンのための）
　協奏曲第7番ヘ長調 Op.3-7, RV.567（4つのヴァイオリンとチェロのための）
　協奏曲第8番イ短調 Op.3-8, RV.522（2つのヴァイオリンのための）
　協奏曲第9番ニ長調 Op.3-9, RV.230（独奏ヴァイオリンのための）
　協奏曲第10番ロ短調 Op.3-10, RV.580（4つのヴァイオリンとチェロのための）
　協奏曲第11番ニ短調 Op.3-11, RV.565（2つのヴァイオリンのための）
　協奏曲第12番ホ長調 Op.3-12, RV.265（独奏ヴァイオリンのための）

　レイチェル・ポッジャー（ヴァイオリン＆ディレクター）
　ブレコン・バロック
　　ボヤン・チチッチ（ヴァイオリン）
　　ヨハネス・プラムゾーラー（ヴァイオリン）
　　ザビーネ・ストファー（ヴァイオリン）
　　ジェーン・ロジャーズ（ヴィオラ）
　　リカルド・クエンデ・イススキサ（ヴィオラ）
　　アリソン・マクギリヴレイ（チェロ）
　　ヤン・スペンサー（ヴィオローネ）
　　ダニエレ・カミニティ（テオルボ）
　　デイヴィッド・ミラー（テオルボ＆ギター）
　　マルチン・シヴィオントキエヴィチ（チェンバロ）

　録音時期：2014年2月、9月
　録音場所：ロンドン、セント・ジョン・ザ・エバンジェリスト教会
　録音方式：ステレオ（DSD／セッション）
　SACD Hybrid
　CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND