琉球アンダーグラウンド Ryukyu Underground【CD】

これはちょっと面白いかも・・・な内容にて2002年3/27にリリースされる“琉球アンダーグラウンド”というユニットの同タイトル・アルバム。そもそもの発端はカリフォルニア生まれのジョン・テイラーとイギリスはニューキャッスル生まれのキース・ゴードンという二人が沖縄で出会った事から始まる・・・。

ジョンはレコード店のワールド・ミュージックのバイヤー時代に喜納昌吉、ネーネーズのアルバム“コザ dabasa”に出会い大感動する。一方キースはDJ、そしてリミキサーとして活躍、“ツイン・ピークス”のリミックス等を手掛けていた。その頃はハウス、ヒップ・ホップ、オルタナに傾倒していたが彼がオーストラリアに住んでいた頃に沖縄の友人からりんけんバンドを紹介され、その後大阪に住みネーネーズ、喜納昌吉のライヴに足を運ぶ事に・・・。更にこの二人、アメリカの大学で博士号を習得する為に選んだテーマの研究で沖縄に来たのがジョン、大阪からとうとう沖縄に移り住む事となるキースが友人を通じて出会ったのだ。

この沖縄繋がりの二人が世界に向けて発信する本作では元ネーネーズの康子さん、宮沢和史のアルバムに収録されている“沖縄（ウチナー）に降る雪”をモチーフにしたリミックスではヴォーカルに平安隆をフィーチャリング（これは平安隆ファンには嬉しい限り・・・）、オリジナル曲も含めてクラブでもガンガンプレイしたくなるナンバー揃い。

★沖縄にほれこみ、住みついてクラブミュージックを創っているアメリカ人とイギリス人の2人組みがいる、と知らされたのは数年前のこと。それを聞いただけで「イェー！！」と思った。きっといい音楽やるんだろうな～と思って聴いてみたら、沖縄を、そして民謡を本当に愛しているんだな、というのが伝わってきた。それがうれしかった。沖縄を素材として使うんじゃなくて、「もっともっと沖縄を知りたい」っていうハートが音から感じられる。そのスタンスがいいんだよね。

宮沢和史