Perota Chingo【CD】

アルゼンチン～ブラジル～ウルグアイの旅する4人組、ペロタ・チンゴー。トラベラー感覚で南米音楽を経由。シンプルでオーガニックな歌と演奏でチルアウトできる最高の一枚。

●子供の頃からの友人同士のドローレス・アギーレとフリア・オルティスの2人。彼女たちが2011年夏にウルグアイへの旅費をまかなうために、バーやビーチで流しで演奏していた時に撮影された動画「Rie chinito」は、YouTube上で現在まで500万回以上のアクセスを達成しています。
●その動画に写る彼女たちは、アルゼンチン人でもブエノスアイレスの都会の洗練というよりは、トラベラーやストリート仕込みの旅人音楽ユニットという佇まいが印象的。この旅の途中でブラジル人パーカッショニストとウルグアイ人ギタリストが加わり現在の編成になったようです。
●彼女たちによると、音楽的背景はアルゼンチン・ロックのレジェンド、スピネッタからフォルクローレ、ウルグアイのカンドンベ、ブラジルのサンバやショーロ、チリのビオレータ・パラの歌などをあげています。そしてレゲエ好きのロック・キッズでもあったらしいです。
●旅の途中でアコギを手にチルアウトしてる雰囲気ではありますが、それだけではない南米フォルクローレやローカルリズムへの確かな愛情が感じられます。2人の女性ボーカルによる絶妙なハーモニーと余計なギミックのないナチュラルな音作り。それは例えばカルロス・アギーレ周辺のようなクラシカルで深遠なフォルクローレの解釈とは、また違った新たな面白みがあります。プロデューサーに"音響派"人脈のエセキエル・ボーラの名前もあるあたりは、その周辺の横のつながりも垣間見れ興味深いところです。
●南米や欧州でYouTubeやFacebookで人気が爆発したというエピソードは、インターネット時代の新たなワールドミュージックのスタンダードも感じさせます。
●理屈抜きにフェスの隅っこでこんなバンドが鳴ってたら最高！と思わせてくれるリラックスして楽しめる最高の一枚。ブックレットも旅の地図が描かれてあってかわいらしい作りで、彼女たちの感性が表れています。

日本語解説付（栗本 斉）
（メーカー・インフォメーションより）