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交響詩『人魚姫』、シンフォニエッタ ストゥールゴールズ&ヘルシンキ・フィル

  • 発売日:2015/05/26
  • レーベル:Ondine
  • カタログNo.:ODE1237
  • 組み枚数:1枚
  • 発売国:Europe
  • フォーマット:SACD
  • 国内送料無料

SACD

交響詩『人魚姫』、シンフォニエッタ ストゥールゴールズ&ヘルシンキ・フィル【SACD】

ツェムリンスキー(1871-1942)

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交響詩『人魚姫』、シンフォニエッタ ストゥールゴールズ&ヘルシンキ・フィル【SACD】

2,797(税込)

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商品説明


ツェムリンスキー:交響詩『人魚姫』(復元版)、シンフォニエッタ(室内オケ版)
ストゥールゴールズ&ヘルシンキ・フィル


ツェムリンスキーの交響詩『人魚姫』に新たなヴァージョンが登場します。これはツェムリンスキー自身がおこなっていた14ページに及ぶカットを復元したというもので、ツェムリンスキー研究で知られる音楽学者で指揮者でもあるアントニー・ボーモントの手によっておこなわれています。
 組み合わせは、1934年に作曲された『シンフォニエッタ』の室内オーケストラ版。
 演奏は近年注目度の高いフィンランドの指揮者ストゥールゴールズ指揮するヘルシンキ・フィルによるもので、録音も優秀です。

【マーラーとシェーンベルクの架け橋的存在】
アレクサンダー・ツェムリンスキーは1871年にウィーンに生まれた作曲家。ウィーン音楽院でピアノと作曲を学んだツェムリンスキーは、ブラームスから才能を認められ、その推薦を得て1896年にはクラリネット三重奏曲を出版しています。
 その間、自ら結成したアマチュア・オーケストラ「ポリュヒュムニア」にチェリストとして入団してきた3つ年下のシェーンベルクと親しくなり、彼に対して対位法を手ほどきしています。
 ツェムリンスキーの弟子にはほかに、アルマ・マーラー、カール・ヴァイグル、エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルトらがおり、そのうちアルマとは恋仲でもありましたが、彼女は結局マーラーを選び、1902年には結婚してしまいます。その失意のさなか、書き始められたのが交響詩『人魚姫』だったこともあり、作品の内容と失恋との関連性についてはしばしば言及されることもあるようです。

【80年間埋もれていた傑作】
その交響詩『人魚姫』の題材は、おなじみのアンデルセンのおとぎ話『人魚姫』で、ストーリーのあらましを、3つの楽章から成る約40分の長さの音楽に投影しています。
 作品が完成したのは1903年で、シェーンベルクの交響詩『ペレアスとメリザンド』も同年に完成したということもあってか、マーラーが名誉総裁を務める「ウィーン音楽芸術創造家協会」主催のコンサートで、1905年1月25日に一緒に初演されています。
 初演では両作品とも評価されたものの、『ペレアスとメリザンド』に、より多くの注目が集まり、また、一部には『人魚姫』を貶す評もあったためか、ツェムリンスキー自身が、もうひとつの楽章の追加による「交響曲化」を考え、『死の交響曲』として完成することを計画した結果、ベルリンでの再演はキャンセル、楽譜の出版もおこなわれない運びとなってしまったようです。
 しかし、実際には「交響曲化」がおこなわれることはなく、また、ツェムリンスキーの亡命によって楽譜の存在もうやむやになってしまったというのが、その後、『人魚姫』が約80年に渡り埋もれる要因であると思われます。

【楽譜の発見、蘇演、そして人気の上昇】
『人魚姫』の楽譜は、1970年代半ばに始まったツェムリンスキー再評価の機運もあって、楽譜探索が進められた結果、1980年にウィーンで第1楽章が、ワシントンで第2楽章と第3楽章が発見されています。
 その楽譜による復活蘇演は、1984年に音楽学者で指揮者でもあるペーター・ギュルケがウィーンでユース・オケを指揮しておこなっています。1986年には、珍しもの好きのリッカルド・シャイーが実演でとりあげ、同時期にレコーディングも実施。そのアルバムがデッカから登場すると作品の知名度も高まり、次第にとり上げられる機会が増え、1989年には若杉弘指揮東京都交響楽団によって日本初演もおこなわれることとなりました。近年はCDの数も増え、現在までに下記9種類のアルバムが発売されています。

 1986 シャイー/ベルリン放送響(40:16 DECCA)
 1986 シャイー/コンセルトヘボウ(41:44 RCO)廃盤
 1987 ペシュコー/南西ドイツ放響(44:48 WERGO)
 1994 カスプシーク/北オランダ管(43:47 VANGUARD)廃盤
 1995 コンロン/ギュルツェニヒ管(44:29 EMI)
 1997 ダウスゴー/デンマーク国立放響(42:51 CHANDOS)
 2003 ボーモント/チェコ・フィル(38:40 CAHNDOS)
 2005 ダウスゴー/デンマーク国立放響(40:06 DACAPO)
 2006 ジャッド/ニュージーランド響(40:51 NAXOS)

【オーケストレーションの達人ツェムリンスキー】
ツェムリンスキーはマーラー、シュトラウスの少し後の世代だけあって、オーケストレーションの技法には素晴らしいものがあります。この『人魚姫』でも、海の世界から宮廷の舞踏会の様子、心理描写から救済に至るまで熟達の筆致で描きこまれています。楽器編成も下記の通り大がかりなもので、オーケストラ音楽を聴く喜びを満喫させる多彩な響きが実に魅力的です。

フルート×4(ピッコロ持ち替え×1)
オーボエ×2
イングリッシュホルン×1
クラリネット(Es)×1
クラリネット(B)×2(A持ち替え×2)
バス・クラリネット×1(A持ち替え×1)
ファゴット×3
ホルン×6
トランペット×3
トロンボーン×3
バストロンボーン×1
バスチューバ×1
ティンパニ×1
打楽器×2
 グロッケンシュピール
 トライアングル
 サスペンドシンバル
 チューブラーベル
ハープ×2
ヴァイオリンⅠ
ヴァイオリンⅡ
ヴィオラ
チェロ
コントラバス

【人魚姫のあらすじ】
15歳の誕生日を迎えた人魚姫は、海上で船の上にいる人間の王子を見かけます。船はその後、嵐に巻き込まれて難破してしまいますが、人魚姫は王子を助け出して砂浜に運び、自分が王子に恋をしていることに気付きます。
 恋心が抑えられない人魚姫はどうしても人間になって王子に近づきたいと思いつめ、海の魔女の家を訪れ、自分の舌と引き換えに、人間の足を手に入れます。そのとき、魔女からは「もし王子が他の娘と結婚すれば、人魚姫は海の泡となって消えてしまう」と告げられます。
 ほどなくして王子と一緒の城に住むことになった人魚姫ですが、舌を切り落とされているために声を出せない彼女は、自分が王子を心から愛していることや、彼の命を救った事実を知らせることが出来ず、王子は人魚姫が命の恩人であることにまったく気付きません。
 やがて王子は、偶然浜辺を通りかかった娘が命の恩人と勘違いしてしまい、感謝の念からその娘と結婚することを決めてしまいます。
 あまりのことに悲嘆に暮れる人魚姫の前に現れた彼女の姉の人魚たちが、髪の毛と引き換えに海の魔女に貰った短剣を彼女に差し出し、これで王子を刺せば、その血によって人魚の姿に戻れると伝えます。
 心から愛する王子を殺すことなど出来ない人魚姫は、結局みずから死を選び、海に身を投げて泡に姿を変え、空気の精となって天国へ昇っていきます。

【作品の概要】
第1楽章:非常に重々しく
海の底の描写で開始。チューバとハープ、低弦が重々しく印象的。やがて高弦が入って木管セクションとともに海中の様子を表情豊かに描きます。
 独奏ヴァイオリンによって美しく描かれるのは人魚姫。抒情的でリヒャルト・シュトラウス風な音楽が展開されます。
 楽章なかば過ぎから低弦に導かれて開始される嵐の音楽はどこかリムスキー=コルサコフの『シェエラザード』を思わせ、迫力も満点。人魚姫(独奏ヴァイオリン)の果敢な救出劇と、救出後の優しい音楽、そして最後に弱く鳴らされるチューブラーベルが独特の効果を生んでいます。 

第2楽章:非常に動的に、ざわめくように
サスペンドシンバルを伴う華麗な響きが描き出すのは海の魔女の魔法。舌を切られ声を失いながらも、人間の足を得た彼女は、城で喜びに満ちたワルツを踊り、王子の気を惹こうとがんばります。グロッケンシュピールと独奏ヴァイオリンの楽しい音楽が彼女の気持ちを一杯にあらわしています。
 やがて場面は王子の結婚を祝う舞踏会へと変容し、彼女の気持ちも沈んでゆきますが、海の音楽が回想されて終わります。

第3楽章:苦悩に満ちた表現で、広大に
王子の結婚を知り、落ちこむ人魚姫。王子がそのまま結婚してしまえば、彼女は泡となって死んでしまいますが、姉たちから渡されたナイフで王子を殺せば元の平和な生活に戻れます。
 王子を心から愛する彼女が選んだのは、自らの死というものでした。手にしていたナイフを海に投げ捨て、みずからも海に身を投げ、泡に姿を変え、空気の精となって天国へ昇っていきます。
 楽章の4分の3が過ぎたあたり、海の底の響きが静かにものさびしく響く中、やがて音楽はワーグナーのような自己犠牲的高揚をみせて盛り上がってゆきます。もしかしたらツェムリンスキーは自分の実生活の心境を人魚姫に反映させていたのかもしれません。(HMV)

【収録情報】
ツェムリンスキー:
● 交響詩『人魚姫』(new critical version by Antony Beaumont)[47:45]

 I. Sehr massig bewegt [15:48]
 II. Sehr bewegt, rauschend [17:16]
 III. Sehr gedehnt, mit schmerzvollem Ausdruck [14:41]

● シンフォニエッタ Op.23(new version for chamber orchestra by Roland Freisitzer)[21:35]
 I. Sehr lebhaft [8:39]
 II. Ballade: Sehr gemessen [6:31]
 III. Sehr lebhaft [6:25]

 ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団
 ヨン・ストゥールゴールズ(指揮)

 録音時期:2014年9月2-4日
 録音場所:フィンランド、ヘルシンキ・ミュージック・センター
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

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