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DVD
Power To Believe: 40th記念ver. (DVDオーディオ+HQCD)【DVD】 2枚組
40thアニヴァーサリー・シリーズ最終章その22009年にスタートし10年かけてキング・クリムゾンの基幹作品をレストアしてきたプロジェクトも遂に最終段階。今回発売2品目は...
Power To Believe: 40th記念ver. (DVDオーディオ+HQCD)【DVD】 2枚組
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- ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ 4:コーダ
- サス-テイン-ズ 1 (Bonus tracks)
- スーパースロー (Bonus tracks)
- サス-テイン-ズ 2 (Bonus tracks) (曲目予定)
商品説明
40thアニヴァーサリー・シリーズ最終章その2
2009年にスタートし10年かけてキング・クリムゾンの基幹作品をレストアしてきたプロジェクトも遂に最終段階。今回発売2品目はダブル・デュオ期の2作品。2000年発表の『ザ・コンストラクション・オブ・ライト』と2003年発表の『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』の2作品。40thアニヴァーサリー・シリーズのフォーマットに則った2019年版新規マスター使用のCDと5.1chサラウンド、2019年ステレオ音源をハイスペック・オーディオで収録したDVDオーディオ・ディスクの2枚組。
21世紀版『レッド』とも言えるヘヴィ・クリムゾンが最新リマスターで復活!
ヌーヴォ・メタル宣言以降の作品で前作『ザ・コンストラクション・オブ・ライト』よりヘヴィなサウンドを持った2003年発表の会心作。オリジナル発売当時はインターネットに上げられる違法なライヴ音源公開の横行に対抗し、『レヴェル5』、『しょうがない(Happy With What You Have To Be Happy With)』といったEPでアルバム収録曲が先行リリースされてしまったため、新作スタジオ・アルバムとしてのインパクトが損なわれてしまったが、’90年以降の作品では最強の内容を誇る傑作。「太陽と戦慄 パート1&2」に匹敵する完成度を誇る「太陽と戦慄シリーズ」パート5「レヴェル5」、21世紀版「デヴィルズ・トライアングル」の「デンジャラス・カーヴ」、一風変わった「エレクトリック」聴く価値ありのインスト3曲を核に、ヌーヴォ・メタルを前面に打ち出した「ハッピー・ウィズ~」、「ファクツ・オブ・ライフ」といったインパクト大のヴォーカル曲が目白押し!
<CD>
2019リマスター。日本盤のみHQCD仕様。さらにエッヂが立って全体ブーストされたかのような重量感際立つマスタリングはオリジナルと異なる印象をリスナーに与えること必至。ボーナス・トラックとしてプロジェクト時代の楽曲「サスティーンズI」、「サスティーンズII」、「スーパースロー」の3曲を追加!
<DVDA>
メインパートとして2019年リマスターをステレオと5.1chサラウンドで収録!MLP LOSSLESS 5.1サラウンド(24/48)、DTS 5.1デジタル・サラウンド(24/48)、LPCMステレオ(24/48)フォーマットが用意されている。CD版ボーナストラックの3曲も収録。
オリジナルの『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』ステレオ・マスターももちろん同梱。MLP LOSSLESSステレオ(24/48)、LPCMステレオ(24/48)フォーマットで収録。ボーナス・マテリアルとして本作の先行EPとして発表された『レヴェル5』、『しょうがない(Happy With What You Have To Be Happy With)』をLPCMステレオ(24/48)フォーマットで収録している。
ダブル紙ジャケット仕様:日本盤40thアニヴァーサリー・シリーズ恒例のダブル・紙ジャケット、PJクルック・イラストの『ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ』オリジナルE式紙ジャケットに加え、海外版『Happy With What You Have To Be Happy With』のジャケットを再現。
(メーカーインフォメーションより)
アーティスト紹介
King Crimson
ロンドンで1969年に結成されたプログレッシヴ・ロック時代を代表するバンド。 こんにち、ピンク・フロイドやイエスなどとともにプログレッシヴ・ロックの代表格として数え上げられるキング・クリムゾン。その中心となるロバート・フリップの独特の思考法や、はっきりとしたテーマを掘り下げた音楽的探求の手法は、現在も他に類をみないスタイルだ。またクリムゾンが伝説として語られる要因は、彼らが現れた60年代後期から70年代初期の時期にかけて、彼らの音楽がロックの概念自体を揺るがすような刺激に満ちていた、ということが挙げられる。
キング・クリムゾンの母体となるジャイルズ・ジャイルズ&フリップが結成されたのは、1967年のことだった。英ボーンマスのカレッジに通いつつ、またパブでアルバイトをしながらリーグ・オブ・ジェントルメンで活動していたロバート・フリップ。後にクリムゾンの中心となる彼は、かの地でトレンドセッターズ・リミテッドというバンドに在籍したマイケルとピーターのジャイルズ兄弟と出逢いリハーサルを開始。その年の秋に、三人はロンドンに進出するが、たいした仕事を得ることもなく、レストランでシンガーのバック・バンドを務めるといった活動に留まった。
1968年に入りジャイルズ・ジャイルズ&フリップと名乗るようになった彼らは、間もなくデッカ・レコードとの契約に漕ぎ着けた。6月には元インフィニティのイアン・マクドナルドと、その恋人であるジュディ・ダイブル(元フェアポート・コンヴェンション)がグループに加わりレコーディング。9月に早くもアルバム ジャイルズ・ジャイルズ&フリップ を発表したが、この直後ジュディが抜け、イアンの友人で元インフィニティのピート・シンフィールドが加入している。
ピート・シンフィールドの提案でキング・クリムゾンと改名することを決めたグループだったが、この頃ピーター・ジャイルズが脱退、新たに元ゴッズのグレッグ・レイクが加入している。そして翌1969年に入りいよいよクリムゾンの歴史が始まる。
1969年初頭からリハーサルを重ねたクリムゾンは、同時期にEGミュージックに籍を置くことになった。また春までに彼らは二度のギグを行い、その凄まじく斬新なプレイで音楽関係者の間で大評判を得るのだった。そして彼らは当初トニー・クラークのプロデュースによりデビュー・アルバムのレコーディングを開始。この時は結果的にトニーが手に余るグループ、として手をひき、録音が中断されたため、夏ごろからセルフ・プロデュースにて録音をやり直している。
1969年10月デビュー・アルバム クリムゾン・キングの宮殿(In The Court Of The Crimson King) はリリースされた。狂気すら滲む名曲“21世紀の精神異常者”などを収録した本作は発表当初から各方面にて高い評価を得た。そして70年2月、あのビートルズ アビー・ロード を押さえ、全英チャート首位に。早くもキング・クリムゾンは来るベきプログレッシヴ・ロックの時代を代表するグループとなったのだった。
クリムゾン・キングの宮殿(In The Court Of The Crimson King) 発表後、グループは全英、そして全米ツアーに出る。しかしこのアメリカ・ツアーでの体験に大きなプレッシャーを感じたイアンとマイケルがロス滞在時にツアー終了時の脱退を表明。ロバート・フリップはこの時自分が抜けるので二人にグループを続けるよう説得したと言われているが、帰国後結局二人は脱退。またこの頃からグレッグ・レイクが渡米時に意気投合したキース・エマーソンとグループを結成するのでは(後のEL&P)、という噂が流れ始める。セカンド・アルバムの制作に着手し始めたフリップとシンフィールドは、グループのメンバーが流動的なこともあって、英ジャズの俊英、キース・ティペット(p)、ピーターとマイケルのジャイルズ兄弟、元サーカスのメル・コリンズ(sax,fl)、元The Fleur de Lys、キューピッド・インスピレーションのゴードン・ハスケルを迎え入れて、 ポセイドンのめざめ(In The Wake Of Poseidon) をレコーディング。同作は1970年5月にリリースされた。しかしこの作品発表前にグレッグ・レイクがかねてから噂のあったEL&P結成のために脱退。マイケル、ピーターのジャイルズ兄弟もイアン・マクドナルドとのマクドナルド&ジャイルス結成のために、フリップのもとを去っていった。
流動的な形態というグループの形を早くも見せ始めたクリムゾンは、1970年12月にサード・アルバム リザード(Lizard) を発表。ここでのメンバーはフリップ、シンフィールドという両巨頭に、メル・コリンズ、ゴードン・ハスケル、アンドリュー・マカロック(ds)という顔ぶれで、更に多数のゲストを迎えて完成させている。しかしアルバム発表の二日後にハスケルが(ソロへ転身)、次いでマカロックが脱退(グリーンスレイド結成のため)。
1971年の年明け前後に、クリムゾンはオーディションを行い新たな人選を行う。加わったのは元ニール・イネス・ワールドのイアン・ウォーレス、新人のボズ・バレル(vo,b)の二人。なおボズ・バレルもともとヴォーカリストとして起用したにも関わらず、同時期に加入したリック・ケンプ(b)が二回のリハーサルのみで脱退してしまったため、急遽ベーシストの座に就くことになったのだった。
メンバーを整えたクリムゾンは1971年にライヴ活動を再開。欧米ツアーを廻りながら、その最中にレコーディングされた通算4作目のアルバム アイランド(Island) を同年12月にリリース。また翌1972年2月~4月に米ツアーを再度行った彼らは、そのツアーの際に録音されたライヴ音源をライヴ作 アースバウンド(Earthbound) として英国で6月にリリースもしたが、これは音質が劣悪だったため米国のレーベル、アトランティックが発売拒否、また日本でも当初は発表されず終いだった(後にリリースされているが)。この出来事と前後するが、アイランド(Island) 発表時点で初期クリムゾンにおけるコンセプチュアルな部分で重要な役割を果たしたピート・シンフィールドが脱退。また米国でのツアーを終えたクリムゾンからコリンズ、バレル、ウォーレスの三人も脱退している。
グループ内の軋轢からグループが分解された状態となったキング・クリムゾンは、しかしフリップを中心に再編される。元イエスのビル・ブラッフォード(ds,perc)、元ファミリーで旧友のジョン・ウェットン (b,vo)、元リングスのデヴィッド・クロス(vln,key)、元アサガイ、サンシップのジェイミー・ミューア(perc)、そして作詞担当として、ウェットン の旧友リチャード・パーマー・ジェイムズが加入。
強力な布陣となったクリムゾンは1973年3月に 太陽と戦慄(Lark's Tongues In Aspec) を発表。同作は高い評価を受けたが、前年の1972年11月からスタートしていた英ツアー中の1973年2月(アルバム発表前)にミューアがライヴ・ステージから転落、ツアーの残りを4人で務めるというアクシデントもあった。なお結局ミューアはグループを脱退。そのまま音楽の世界から離れたと言われている。1973年暮れにツアーを終了した4人は、次作の制作に入り、翌1974年3月に 暗黒の世界(Starless And Bible Black) を発表。欧・米ツアーに入るが、7月のニュー・ヨーク公演を最後にデヴィッド・クロスが脱退。結果、グループは7月から残りの三人で新作のレコーディングに入る。イアン・マクドナルドやメル・コリンズといった元メンバー達に加え、ロビン・ミラーらといったゲスト陣を迎え、作品は完成。その作品 レッド(Red) は1974年10月に発表された。
しかしここでフリップが突然の解散表明。キング・クリムゾンの歴史は6年ほどで一旦幕を閉じることとなった。またその解散後には1974年の全米ツアーの模様を収録したライヴ・テイクに、エディ・ジョブソンのプレイをオーヴァーダビングして作られたライヴ・アルバム キング・クリムゾンUSA(U.S.A.) が発表されたり(1975年リリース)、ベスト盤 新世代の啓示:キング・クリムゾン・ベスト(Young Person's Guide To…) が1976年にリリースされたりしている。
キング・クリムゾン解散後、ロバート・フリップは、さまざまなアーティスト達との交流やソロ活動を経て、かつて在籍したグループと同じ名を持つリーグ・オブ・ジェントルメンなるセッション的なグループで活動した後、頭の中に着々と構想されていた新たな試みを実行に移すべく、1981年年明けからメンバー集めを開始。ブラッフォード、エイドリアン・ブリュー(g,vo)、トニー・レヴィン(b)というメンツでディシプリンを結成し、活動を始める。もともとはクリムゾンを名乗るつもりはなかったというこのグループだが、1981年4月のライヴを皮切りにその後行われた欧ツアーの中で、グループ名をキング・クリムゾンと改めた。
新生キング・クリムゾンは同1981年10月にアルバム ディシプリン(Disipline) を発表。ギター・ミュージックに拘った新たなアプローチによるサウンドで話題を呼んだ。その後クリムゾンは1982年6月に ビート(Beat) 、1984年4月には スリー・オブ・ザ・パーフェクト・ペアー(Three Of A Perfect Pair) を発表。しかしこの作品発表後、ツアーを行っていたクリムゾンは、帰国後フリップによってあっさりと解散が宣告されることになった。理由は自らの打ち立てたコンセプトが作品としてまっとうされた、というようなものだった。またこの解散後の1986年にはベスト盤 ザ・コンパクト・キング・クリムゾン(Compact…) がリリースされている。
一時期は、フリップの妻トーヤとのプロジェクト、サンディ・オール・オーヴァー・ザ・ワールド、あるいはクリムゾン加入が噂された元ジャパンのデヴィッド・シルヴィアンとのシルヴィアン・フリップ辺りが次期のキング・クリムゾンに発展していくかに思われたが、結果的にそれは1994年1月の正式な復活表明によって覆された。第七期とされる新生キング・クリムゾンは、フリップのほか、エイドリアン・ブリュー、ビル・ブラッフォード、トニー・レヴィンに加え、ギター・クラフトというフリップ主宰のギター・スクールやオール・オーヴァー・ザ・ワールドにも関わっていたトレイ・ガン(g,b)、元Mr.ミスターのパット・マステロット(当初はジェリー・マロッタが予定されていた)という6人から成り、ギター、ベース(スティック)、ドラムスが各二名づつという「ダブル・トリオ」の編成だった。
同1994年、編集盤の スリープレス~コンサイス・キング・クリムゾン(Concise King Crimson)リリースと同時期にミニ・アルバム ヴルーム(Vroom) をリリースし、再始動した90年代のクリムゾンは、翌1995年3月に早くもフル・アルバム スラック(Thrak) を発表。同4月からワールド・ツアーを開始した彼らは、前年の1994年10月にアルゼンチンで行われたステージをDATで録音したというライヴ作 Bブーム・オフィシャル・ブートレッグ(B’Boom) をそのツアーの最中10月にリリース。
この後の90'sクリムゾン作品は1996年に発表された スラックアタック(Thrakattak) (スラック(Thrak) のインプロだけ抜粋して構成された作品)に留まり、あとは過去の音源が発掘リリースされたりした。2000年には コンストラクション・オブ・ライト(ConstruKction of Light)を発表。2002年には「ヌーヴォー・メタル」なる新たなるアプローチを試み、EP しょうがない(https://www.hmv.co.jp/product/detail/167854)を発表。新作への布石となった。そして2003年前述した「ヌーヴォー・メタル」の全貌が明らかとなるフル・アルバムパワー・トゥ・ビリーヴ(Power To Believe)が用意されている。(2003年1月現在)
冒頭に述べたような「刺激」が今のクリムゾンに明確に存在するか、といえば、なかなかそうは言えない、というのが本当のところだろう。彼らが到達しえた地点にあるような刺激は、再生産が許されないような性質を持っているため、常に真の意味でプログレッシヴな音楽を志向せざるを得ないといった厳しさを伴うのだろうと思う(余談ながらフリップはいわゆるスタイルとしての「プログレ/Prog Rock」という言葉を嫌うらしい)。しかしながらロバート・フリップは今もその知性を駆使しつつ、自らの音楽に殉じるかのようなシビアな佇まいを崩すことなく音楽に対面しているし、これからも自らの業であるかのように唯一無比なキング・クリムゾンの音楽を発動させ続けるに違いない。
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