目次
暴力はいけないことだと誰もがいうけれど (14歳の世渡り術)
- 萱野 稔人(著)
- 第1章 暴力は善いものなのか、悪いものなのか?
- ◆暴力はいけないことだと言われているけれど…
- ◆暴力は善くも悪くもない
- ◆私たちは暴力に惹かれている
- ◆私たちの存在は暴力のうえになりたっている
- ◆私たちはいやおうなく暴力と付き合わざるをえない
- 第2章 「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いに誰も答えられないわけ
- ◆私たちは暴力を道徳的に判断せずにはいられない
- ◆「なぜ人を殺してはいけないのか」という問い
- ◆「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いに答えはない
- ◆言葉は道徳を究極的に正当化できるようにはできていない
- ◆言葉は道徳をささえることにまったく無力なのか
- 第3章 カントの定言命法と暴力の問題
- ◆定言命法とは「ダメなものはダメ」ということ
- ◆「ダメなものはダメ」にも一理ある
- ◆カントは死刑を肯定した
- ◆なぜカントは死刑を肯定することができたのか
- ◆それでもやはり矛盾する二つの定言命法
- ◆道徳とは時と場合によって左右される相対的なものにすぎない
- ◆理論的にも定言命法はなりたたない
- ◆「道徳とは何か」という問いと「何が道徳か」という問いの違い
- ◆道徳の世界から政治の世界へ
- 第4章 国家と暴力の切れない関係
- ◆国家は暴力のうえになりたっている
- ◆国家とはそもそも何なのか?
- ◆国家とは社会における〈暴力への権利〉の源泉である
- ◆暴力によって暴力を取り締まる運動が、合法と違法の区別を確立する
- 第5章 国家はどうやって形成されてきたのか?
- ◆国家が誕生したのはせいぜい四〇〇〜五〇〇年ほど前のことにすぎない
- ◆社会契約説は〈暴力への権利〉が独占されていく仕組みを説明しようとした
- ◆社会契約説の弱点はどこにあるか
- ◆豊臣秀吉の刀狩りはなぜおこなわれたのか
- ◆刀狩りは民衆がもっていた〈暴力への権利〉を制限するためになされた
- ◆近世の身分制は〈暴力への権利〉を独占しようとする近代国家の前提だった
- ◆圧倒的な軍事力によって人びとは〈暴力への権利〉を放棄することを強制される
- ◆ホッブズは二つの契約を考えていた
- ◆銃火器の発達が国家の形成をもたらした
- ◆私たちは意志的に国家をつくったのではなく、テクノロジーの発達によっていやおうなく国家のある社会へと突入していった
- 第6章 暴力をカネにする
- ◆強制的になされた契約でも従わなくてはならないときがある
- ◆税は強制的なものである
- ◆ヤクザは暴力をカネにするプロである
- ◆国家とヤクザはどこが違うのか
- ◆合意の有無によって国家とヤクザを区別できるか
- ◆法とのむすびつきが国家とヤクザを区別する
- ◆道徳的発想はときとして理論的思考をじゃまする
- ◆国家だけが合法的にカネを徴収できる理由
- ◆富をめぐって暴力で争うことが国家の起源にある
- ◆ヘーゲルは国家の起源をどう考えたか
- ◆「生死を賭けたたたかい」は同時に〈権利〉の承認をかけたたたかいでもある
- ◆法とは承認された〈権利〉の体系である
- ◆資本主義と国家の関係をどう考えたらいいか
- 第7章 暴力とどう付き合うか
- ◆国家が暴力のうえになりたっていることは悲しむべきことなのか
- ◆国家をなくすことは可能なのか、冷静に考えてみよう
- ◆国家の芽はどこにでもある
- ◆「国家をなくすべきだ」という考えのまずいところ
- ◆国家がなくなったからといって暴力の問題がなくなるわけではない
- ◆暴力の問題に対処するためにはどのような仕方が望ましいのか
- ◆力の論理とは違うやり方で暴力をコントロールするということ
- ◆国家が存在することの意義とは?
- ◆それでもやはり用心しなくてはならない
- ◆暴力の問題を私たちの生の条件として正面からうけとめること
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