目次
商人たちの広州 一七五〇年代の英清貿易
- 藤原 敬士(著)
- 序論 広州貿易時代研究の新視座
- 一 商人たちの視点に寄り添って
- 二 広州貿易研究の誕生・継承・現状
- 三 残された課題
- 四 課題の解明に向けて
- 五 議論の流れ
- 第一部 広州貿易の商人・制度・取引
- 第一章 広州貿易社会の構成員と乾隆初期の貿易制度
- はじめに
- 一 イギリス東インド会社社員の使命
- 二 清側の受け入れ体制
- 三 英清の蜜月時代から対立の時代へ
- 小結
- 第二章 行商の貿易「独占」布告の発布と撤回
- はじめに
- 一 行外商人の貿易参入は違法か
- 二 貿易「独占」布告の発布
- 三 管貨人ピゴウの見通し
- 四 「独占」貿易の撤回
- 五 一七五五年布告・通達に対する管貨人の憂慮
- 六 行外商人たちの取引
- 小結
- 第三章 貢品制度から見た広州貿易
- はじめに
- 一 乾隆前期の貢品制度
- 二 困難になる貢品収集
- 三 広州当局者から管貨人への要求
- 四 イギリス人から見た貢品制度
- 小結
- 第四章 貿易の実態
- はじめに
- 一 ワンシーズン委員会の取引形態
- 二 越冬委員会の取引形態
- 三 取引実態の分析
- 小結
- 第五章 広州貿易時代のブラックティー考
- はじめに
- 一 これまでのブラックティー論
- 二 輸出茶に付けられた商標
- 三 ブラックティーの商標決定基準
- 四 「紅茶」とは異なる輸出茶の製法
- 五 「緑湯」であった武夷山茶
- 六 なぜボヒーは「ブラック」か
- 七 最下級ブラックティー、ボヒーの品質
- 小結
- 第二部 鳴動する広州貿易
- 第六章 広州一港制限令に見る清朝の対外政策
- はじめに
- 一 寧波来航船への貿易許可
- 二 「不禁自除」への方針転換
- 三 禁令の発布
- 四 管貨人の対応の実際
- 小結
- 第七章 寧波貿易の成果
- はじめに
- 一 一七五七年の寧波における税額
- 二 毛織物の取引
- 三 輸出茶の取引
- 四 生糸の取引
- 五 商業情報獲得のための暗闘
- 六 汪聖儀の登場
- 小結
- 第八章 東インド会社による貿易改編と清側の対応
- はじめに
- 一 一七五八年・五九年の貿易動向
- 二 東インド会社による貿易制度改編の試み
- 三 行商の苦境
- 四 清側の対応策
- 五 行商連合による取引の形
- 小結
- 補論 行商ギルド論誕生の背景
- はじめに
- 一 イームスの広州貿易への関心
- 二 モースによる広州貿易研究と行商ギルド論への変化
- 三 行商ギルド論誕生の背景
- 小結
- 終章 対立の本質と模索される協調
- 一 内容の整理
- 二 制度の形成と変容
- 三 対立の在りか
- 四 協調によって成り立つ広州貿易社会
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