目次
数学書として憲法を読む 前広島市長の憲法・天皇論
- 秋葉忠利(著)
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はしがき
前口上 なぜ前広島市長が憲法を語るのか
序 章 ケネディー大統領と昭和天皇
第Ⅰ部 数学書として憲法を読む
第一章 数学書として憲法を読む
「数学書として読む」とは/九大律の説明/過去の法律、過去の文書/九大律から導かれる四つの定理
第二章 自己保存則と憲法改正不可条項
自己保存則/絶対的な表現/「永久に」/改正不可テスト/基本的人権も改正不可/12条の意味/「日本国民の総意」
第Ⅱ部 憲法は死刑を禁止している
第三章 「基本的人権」と「公共の福祉」の衝突
abuse of language/基本矛盾/「基本的人権」の輪郭/「公共の福祉」も「公理」としての条文が決めている/[本則]と[例外規定]に分けて考える/「主語一致の原則」/標準的誤解/基本矛盾の解消
第四章 「公共の福祉」は憲法の総体
憲法の総体が「公共の福祉」である/「自由運転権」/「公共福祉テスト」と基本的人権/その他の条項も「公共の福祉」の一部/公権力との関係/人類が蓄積してきた知恵の総体としての「公共の福祉」
第五章 憲法は死刑を禁止している
[定理A]憲法は死刑を禁止している/[定理A]の証明/昭和二十三年の判例だけで死刑は合憲とは言えない/昭和二十三年の判例には根拠がない/本則と例外規定の全体構造/部分否定/36条の「残虐な刑罰」を考える枠組み/処刑される人への説明責任/存在しない過去ではなく現在についての議論を/誰にとっての「残虐」なのか/公開性と残虐さ/子どもに見せられるかどうか
第Ⅲ部 憲法の規定する義務
第六章 憲法99条は法的義務
99条は「法的義務」ではなく「道徳的要請」?/憲法で規定されている義務/ユークリッド幾何学/数学書ならありえない/99条解釈についての三つの学説/99条の解釈では天皇の存在が無視されている/「法的措置」は「義務」の必要要件か/「原状回復」の大切さ
第七章 憲法の規定する勤労の義務
99条は「法的義務」だが/憲法27条の抱える矛盾/「勤労の義務」と「勤労条件」/「働く気持ち」/「勤労」と「社会貢献」/「勤労」=「生命」
第Ⅳ部 憲法と天皇
第八章 国民の総意と天皇
憲法第一章 天皇/上諭の意味/天皇の位置づけと職務内容/天皇の憲法遵守/遵守違反へのペナルティー/天皇の遵守違反/違反を誰がどう認めるのか/「総意」に近づく「不断の努力」
第九章 天皇の憲法遵守義務
天皇の国事行為/99条は国事行為ではなく「義務」である/99条の抑止的効果/天皇の憲法遵守義務の出番は三権が憲法違反を犯すとき/憲法遵守義務から導かれる三つの「系」
第十章 憲法遵守義務と宣誓
天皇の宣誓/総理大臣も宣誓を/集合論的な宣誓を
付論1 憲法の通説・定説
付論2 権力者の知的責任
付論3 標準的誤解と13条の英訳
付論4 朝見の儀と憲法
あとがき
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