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これはペンです

これはペンです みんなのレビュー

  • 円城 塔 (著)
  • 税込価格:1,51214pt
  • 出版社:新潮社
  • 発行年月:2011.9
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー100件

みんなの評価3.5

評価内訳

100 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ヘンな叔父さん♪

2011/12/03 17:46

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る

「これはペンです」と「良い夜を持っている」の2編からなる。

どちらも少々、難儀な肉親を描こうとする物語。
「これはペンです」では姪が叔父を、「良い夜を持っている」は、その叔父が自分の父親について描いている。

ただし、描こうとしている当人の内面に迫ろう、としているのではなく、客観的に分析しようとしているかのようだ。
意地の悪い例えになってしまうかもしれないが、サルの群れの中の特定のサルの行動を追っているかのよう。

どちらの話でも具体的な人物の名前は出ず、「姪」「叔父」「父」「母」としか呼ばれない。
そういう点からも普通の小説、というより論文でも読んでいる感じがする。

「これはペンです」に出てくる叔父は、本の中の表現を借りれば「書く動機を欠き、書く方法だけを探し続ける」
(一見、意味があるようで、まるで意味がない)論文を自動生成するプログラムを作ったり、ケガをしたらしたで、自分の血をインク代わりに
手紙を書いたり、と捉えどころがない。
様々な手段で書く事により、それらの中に自分自身が現れてくるのでは、と信じているようだ。
そして、姪は、それより早く叔父を見出そうとしている。

やっていることからすると、この叔父は天才なのだが、自分の肉親にはいてほしくないタイプ。
離れた所から観察する分には面白いかもしれないが、近くにいると迷惑な気がする。

「良い夜を持っている」は「これはペンです」に出てきた叔父が主人公。
ある教授が父親の症候群を研究した結果をまとめた本を自分(叔父)なりに「翻訳」して、父親を描こうとしている。

叔父が描こうとしている父親は、異常な記憶力の持ち主。ただ、その記憶の方法は、一般人とはかなり異なっており、時系列がゴチャゴチャだったりする。
会社員として、普通の会社では仕事はできないが、子供の面倒を見たりなど、親として役割は(おおむねだが)果たす事はできる。

叔父は意図的に奇妙な行動をしているが、父親は自分にしてみれば、ごく当たり前の行動をしているだけで罪はないが、近くにいたら扱いにくいという点では変わらない。
この父親にして、この子供あり、というところだろうか。

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紙の本

著者コメント

2011/09/29 21:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:円城 塔 - この投稿者のレビュー一覧を見る

■わりと本当のことを書いているのだけれど、信用がない。

■『これはペンです』は、変な叔父さんから手紙が届き続ける話で、すると当然、念頭には『行方不明のヘンテコな伯父さんからボクがもらった手紙』があったりしたのだけれど、あまり似ていない。似てしまっても困る。
 元ネタを思い出そうとしても、あちこちで耳に挟んだり、これといった特定が難しいものばかりの気がする。『みんなが手話で話した島』のヴィンヤード島の話はよく書いてしまう。
 作中、DNAを出したりもしたが、正直なところ現代生物学の急速な進展にはついていけずにいる。『カラー図解アメリカ版大学生物学の教科書』第1巻、第2巻、第3巻あたりが、北米大学生の人文理数を問わない教養的教科書だそうだけれど、大変だ。

■併録の『良い夜を持っている』については多少ある。『レインマン』かと言われることが多いのだけれど、それよりは、『偉大な記憶力の物語 ある記憶術者の精神生活』、『忘れられない脳 記憶の檻に閉じ込められた私』の影響が大きい。
 "父"の彷徨う記憶の街は、Gilles Trehinの『Urville』(Jessica Kingsley Pub)を参考にした。どこからみつけてきたかというと、これもまた別のネタ本、『天才が語るサヴァン、アスペルガー、共感覚の世界』に出てきたのである。『ぼくには数字が風景に見える』の著者でもあるタメット氏の著作は貴重だ。
 超記憶力と記憶術、後者についてはとりあえず、『記憶術』や 『記憶術と書物 中世ヨーロッパの情報文化』も参照のこと。
 "父"の使う、記号のかわいいAPLは、『言語設計者たちが考えること』などを。『情報理論』と多少混ぜたところもあるのだけれど、このテーマはまた機会があれば。

■両作を書いたあとに読んだ本だが、『パラドクシア・エピデミカ ルネサンスにおけるパラドックスの伝統』が、どうも自分の気質に近い気がする。

■と、当然本書は多数の本の結び目として浮かんでいて、せめても多くの本への入口になってくれればとまで。

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紙の本

映像化不可能?

2012/01/24 09:21

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

「叔父は文字だ。」で始まる奇妙な物語。
姪による叔父探しの物語かと思って読んでいくと、裏切られます。
文章を生み出す叔父を、文章にするところが斬新な発想ですね。
2012年「道化師の蝶」で芥川賞をとった著者には、小説の新たな可能性を追求していってほしいです。

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紙の本

言語実験小説

2015/08/22 19:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

本作には「これはペンです」と「良い夜を持っている」の中篇2作品が収録されています。中篇といえど、円城塔作品らしく言葉を使った実験的な文章で構成されているため難解です。

「これはペンです」に登場する「論文を自動生成するプログラム」や「自動生成された論文を判定するプログラム」にまつわるストーリーは、理系の読書はニヤニヤしながら読んでしまうと思います…(笑)

個人的には表題作の方が好みでしたが、収録されている2作品はつながりがあるので、続けて読むことをおススメします。

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2011/10/02 16:00

投稿元:ブクログ

書くこととは、読むこととは、一体なに?という疑問に迫る二編の物語。
今まで読んだ円城氏の作品の中では、一番わかりやすい切り口だったように思う。
この人の考える「物語とは、」「ことばとは、」というものの答えがいつか出るかも知れないのなら、それを目撃してみたい。そんな風に漠然と読みながら思ったりした。

2011/11/20 21:25

投稿元:ブクログ

表紙の写真はIBMのタイプボール~叔父は文字だ。文字通り。超記憶者の父が教授の研究対象になっていたのは死んでから知った~これは・・は難解,良い夜・・は馴染めると思ったが駄目

2011/12/16 18:39

投稿元:ブクログ

きっとこれは単語の置き換えをしながら読まなきゃいけないんだろう。歩いは文中にある論文の解読法を用いて、物語の中で示された手続きを物語自身に施す必要があるのかも…と邪推をさせるだけで、実はこのまま読んで終わりでもいいのかも。姪が叔父の手紙を読み流したように。言葉とは、文章とはそういうものだと暗に示されていることが解ったのでそれでいいのだと思う。

2012/02/23 08:16

投稿元:ブクログ

表題作の「これはペンです」も併録の「良い夜を持っている」も、共通するのは記述し得ないものを記述しようとする試みであるということだと思う。
異なるのは「良い夜を持っている」では記述し得ないものを記述しようとしたものを記述しようと試みている点だろう。
相変わらず訳が分からないけれど面白かった。文庫化されたら買って読み直すつもり。

図書館にて。

2014/02/08 21:47

投稿元:ブクログ

初円城塔。表題作ともう一編収録。
「これはペンです」は様々な方法で文字を書き手紙をやりとりする叔父と姪の話。「良い夜を待っている」は超記憶を持った父について語るもの。壮大なラブストーリーともいえるかも。
正直、どう評価すればいいのか困る。発想は面白い。とても面白く興味深い。が、物語として良くわからない。だんだんこんがらがってくる。決して嫌いではないんだけど、とても難しい。こういった作品はどう読めばいいのか悩ましいところ。
でも、わからないからこそ、もう何作品か手に取ってみよう。

2011/11/01 16:12

投稿元:ブクログ

叔父と姪の手紙のやりとりを通して、あくまでも論理的に、哲学的にそれでいて結束の強さを感じる。どこか俯瞰した感じがあって姪の成長もうかがわせる。
もう一編のよい夜を待っているもいい余韻を残した。

2014/11/18 21:22

投稿元:ブクログ

円城塔の小説は、いつも構造的には分かりやすい。「これはペンです」は特にそうだ。分かりにくく感じるのは、イメージが指数関数的に膨らんで、テーマの周りを浮遊しているからだ。本質的には現代思想を帯びたコミュニケーション論だろう。

2012/08/15 16:45

投稿元:ブクログ

表題作の『これはペンです』と、『良い夜を持っている』の2編を掲載。
『これはペンです』は最初の方に「疑似論文生成プログラム」というのが出てきて、神林長平の『言壺』中の一編を連想したのだが読み進むうちにどうやら違うということに気がついてきた。
姪と叔父の物語、言葉を題材にしている、それはわかる。
しかし、「なんだこれは?」というのが読後の正直な感想である。
そして、本は静かに答えた「これはペンです」

『良い夜を持っている』
「これはペンです」の登場人物を想起させる記述があるが、明示されていないので実際のところは分からないし、それは本質ではない。
不思議な記憶力を持った男の物語である。しかし、この表現ではミスリードになってしまう。
この物語をどう解釈すればいいのか分からない。そうさせる魅力は何なのか分からないが、しかし、くいいるように読んでしまった。

2012/01/06 23:59

投稿元:ブクログ

様々なものに文章をしたためて送られててくる叔父からの手紙をもとに、その姿を探ろうとする姪を描いた表題作。
そして、夢と記憶の世界をさまよっていた亡き父親の軌跡を追う息子の物語の2編の連作です。
つかみきれないものを追い求め、なんとかつかもうとするそのさまは、形而上学的であり、哲学的であります。
純文学的なようで少しSF的でもある、不思議でつかみどころのない作品です。
タイトルも絶妙で、表紙の写真も面白い。思わずある単語(読むとわかります)を探してしましました。

2012/01/06 20:18

投稿元:ブクログ

う~ん、難解。
「良い夜を持っている」を先に持ってきた方が、途中で挫折する人が少なくなるのでは…?と思いましたが、この2編が今までよりも読みやすかったという感想もあり、やはり自分の読解力のなさを恥ずべきなのかと反省しています。
じっくりじっくり、ものすごく時間をかけてゆっくり読んで、ちゃんと理解したいです。が、普通の頭脳しか持っていない私のような者には、無理なのでしょうか?

2012/01/17 13:17

投稿元:ブクログ

円城塔さんの作品の中では格段に分かりやすい作品です。だって大抵の作品で途中から訳がわからなくなるのに、この作品は比較的シンプルな上に内容がちゃんと説明されていて意味が分かるんだもの(笑)。文字を通してしか知らない叔父を姪がその存在を疑いながら語る表題作、全ての事柄を忘れない能力を持つが故に現実と夢を区別することが出来ず独自の記憶の世界を創り上げた亡き父に対する考察「良い夜を持っている」、どちらも独特な世界観を興味深く読まさせていただきました。芥川賞候補「道化師の蝶」、未読ですが本日の結果を期待しています。

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