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曾根崎心中

曾根崎心中 みんなのレビュー

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みんなのレビュー121件

みんなの評価3.9

評価内訳

120 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

夢の夢こそあはれなれ

2012/02/06 08:16

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 物語の魅力は第一にキャラクターの造形、次に物語(ストーリー)性でしょうか。 
 そして、リズム感がくるように思います。それは文体といってもいいでしょうが、先へ先へと押し出すそれは力となります。
 近松門左衛門の『曽根崎心中』は古典の名作として知っている程度で一度も読んだことのない身としては、この角田光代さんの作品と比べるすべを持っていません。ただ純粋に2012年に発表された角田作品として鑑賞するばかりです。
 その印象は、なんとリズムのいい作品かということです。小刻みに刻む音楽を聴いているように心地いい感じが物語へと誘ってくれます。

 ちなみに近松門左衛門の原文も江戸時代の儒者荻生徂徠が名文と絶賛したそうです。
 「この世のなごり 夜もなごり 死にに行く身をたとふれば」と、とてもリズムがいいのがわかります。
 日本人というのは俳句とか和歌でそのリズム感をしっかりと身につけていますし、口誦の習慣もありますから、近松のような文章はしっくりきます。

 『曽根崎心中』は元禄16年に実際にあった事件を題材にしています。醤油屋の手代徳兵衛と堂島の遊女お初の、この世では結ばれることのない切ない恋の顛末を描いた作品です。
 恋とは男女同等の関係でしょうが、時に水の行き来のように女をかばうことや男を守ることで恋情が生まれることもあります。あるいは、恋に恋するという錯覚が恋情になっていくこともあります。
 お初の場合はどうだったでしょうか。遊女という自由のない身で、恋はお初の心も体も自由に羽ばたかせる羽根のようなものだったといえます。
 その相手の徳兵衛ですが、友人に騙される可哀想な身ながら、あまりにも弱い男という印象があります。
 お初のような女性がどうして徳兵衛のような男に魅かれていくのか、それが恋というものの不思議なのでしょう。

 それでも、お初と徳兵衛の恋は切なく感じるには、近松の文章、角田の文章の魅力といっていいでしょう。
 人は彼らの恋にうっとりするのではなく、文章のリズムに酔うのです。
 近松の名文が角田光代という書き手によって、平成の時代の名作として甦った作品です。

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紙の本

もうこの道しか残されていない。そんな思いがぐんぐん伝わる。

2012/01/24 09:08

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:チヒロ - この投稿者のレビュー一覧を見る

親の縁が薄く、苦労して生きてきた徳兵衛は、人を信じ過ぎる、と遊女・初は思う。
困っている時は必ず誰かが助けてくれる、現実はそうじゃないけど、
そう信じると決めた徳兵衛を、初は自分が守ってやらねばならないと。
その徳兵衛は、信じていた友人に騙されてあらゆるものを失い、追われる身になった。
初はといえば、様々な遊女が叶わぬ夢見て去っていくのを見続けてきた。
そして知った本当の恋。

悲しい悲しい二人はただ未来永劫一緒にいるために逃げて行く。

あぁ、切なく美しい情景が見えるようで・・
人形浄瑠璃や歌舞伎で演じる舞台はさぞかしすばらしいんだろうなぁ。

角田さん新境地ですね。
おおげさすぎず、おぼれ過ぎず。
もう、ため息ものですよ、これは。

恋愛もの嫌いな私も、これはやられました。

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2012/02/03 19:01

投稿元:ブクログ

+++
著者初の時代小説
300年の時を超え、究極の恋物語がふたたび始まる。

============
愛し方も死に方も、自分で決める。

ーー
江戸時代、元禄期の大坂で実際に起きた、醤油屋の手代・徳兵衛と、
堂島新地の遊女・初の心中事件をもとに書かれた、
人形浄瑠璃の古典演目『曾根崎心中』の小説化に、角田光代が挑みました。

原作の世界を踏襲しながら、初の心情に重きを置き、
運命の恋に出会う女の高揚、苦しみ、切迫、その他すべての感情を、
細やかな心理描写で描ききり、新たな物語として昇華させました。

運命の恋をまっとうする男女の生きざまは、
時代を超えて、美しく残酷に、立ち上がる―
この物語は、いまふたたび、わたしたちの心を掻きたてます。
+++

恋を知らない小娘のころから、運命の人と出会ってしまい、一瞬にして離れがたくなり、愛しい人と手に手をとって逃げ出すまでのお初の気持ちの移り変わりが丁寧に生き生きと描かれている。読者は知らず知らずお初に寄り添って読み進めてしまう。あまりにも切ないお初の恋であり、その胸の裡が手に取るように読み取れる。ほかにしあわせになる方法はなかったのだろうか、と時代と状況とを度外視して思わされる一冊である。

2012/10/01 21:39

投稿元:ブクログ

 人形浄瑠璃で有名な曾根崎心中。大阪人ならお初天神の頭上に、寄り添う初と徳兵衛を見たことがあるだろう。しかし、その2人にどんな物語があったのか、知っているだろうか。

 幼い頃から遊郭に身を置く初は、男を人とは見ず、老成し乾いていた。しかし徳兵衛との出会いが初のすべてを変えてしまう。

 遊女は金さえ払うなら誰にでも体を開きながらも、心は固く閉ざしていて、誰より純情に思えた。こんな話が江戸時代から語り継がれているなんて!
 いっとき流行ったケータイ小説と通じるものを感じた。きっと普段小説とか読まない人でも読みやすいと思う。

2012/05/09 23:42

投稿元:ブクログ

恋なんてものからは長いこと遠ざかっている私には、初の姿が眩しくて、そして少しだけ羨ましい。でもそんな狂おしい世界に身を浸していないことに安堵する気持ちもある。こわい。初の恋のかたちを美しいと思ってしまうことがこわい。

2011/12/30 21:52

投稿元:ブクログ

どうして恋は、こんなに激しい感情を生み出すのだろう。すべてのささやかな楽しみを吹き飛ばしてしまうほどの。

2015/06/08 21:42

投稿元:ブクログ

表紙がちょっとこわい(笑)
でも、すっごく面白いです!有名な話を、こんなふうにちょっと違った切り口できらめかせられるの、すてきだな。

2012/01/11 20:35

投稿元:ブクログ

近松の心中ものに、さすがの角田光代風味。読ませる、引き込む、圧巻。忠実になぞらえており、独自解釈はほとんどないけど、読み応えあり。遊女たちの心情をばっちり落とし込みしているからだ。もう一度、文楽で見たい。

2012/05/24 22:35

投稿元:ブクログ

 近松門左衛門原作の人形浄瑠璃の古典演目を翻案した小説。ストーリーは本書を読んではじめて知ったのだけれど、以前観た映画「最後の忠臣蔵」でしばしば人形浄瑠璃のシーンが挿入されていたのを思い出した。
 情死という結末は分かっているものの読み進めるにしたがって、300年前の遊廓の世界に足を踏み入れたようなそんな錯覚に陥る。業というか彼女らの狂おしいほどの情念が迫ってくる!
 ちなみに角田さんの作品はすべて読破してる訳ではないが、時代小説も素敵だ。

2012/09/01 20:08

投稿元:ブクログ

最近古典リメイクって流行ってr(略)

叶わぬ恋をした遊女が恋人とともに心中する話。ちゃんとした物語として読むのは初めてですが、有名な話ですね。
慕っていた姐さんの話、そして主人公・初の気持ちの描写がとても良いです。古典なのに新鮮な感じがします。

やっぱり角田さんの文章好きだな~

2012/03/06 20:57

投稿元:ブクログ

「曾根崎心中」は無論知っている。でもざっくりと知っているだけでちゃんとしたストーリーを知っている訳ではないので、原作をどの程度踏まえているのかはよくわからない。何しろ時代物などほとんど書かない角田さんの意欲作と思い、読んでみた。

言わずと知れた遊女の哀しい恋の物語。
遊郭で働くつらく切ない初の身の上が、我がことのように思えるのは何故だろう。哀しい生い立ちと、それに相対するように激しく一途な恋の情熱が、時代も境遇も全く違う私にもこれでもかと伝わってくる。
本当はどう終わったのかはっきりとはわからないそのラストも見事で、角田さんの筆力に脱帽。
初は徳兵衛はどんなふうに描かれているのか、近松作を読んでみたくなった。浄瑠璃も観てみたいな~。

もうひとつ。
話の本筋にはあまり関係ないけれど、主人公の初のほかにも、恋に命をかけてその生涯をとじた遊女たちが何人か出てくるが、身分違いの恋で子どもを身ごもり、堕胎するもその処置がまずく相手に身ごもった事実も伝えられないまま命を落とした、というエピソードを読み、三浦哲郎の「白夜を旅する人々」をちょっと思い出した。
男女の恋のもつれには、もちろんいろいろな背景やそれぞれの状況があるのだが、結局「妊娠」という身体的なリスクがある女性の方が、どうしても背負わなければならないものが大きい気がする。それはいつの時代であっても。

2012/11/06 19:02

投稿元:ブクログ

とても読みやすい。
遊女が恋をして本当にしあわせになる話、読んだことがないかも。
切ないからこそ美しく見えて、惹かれるのです。

2012/03/06 17:11

投稿元:ブクログ

遊女の破滅的な恋とその顛末を描いた話。
原案の「曽根崎心中」をよく知らないまま、大筋は同じだろうと信じて読んだ。
姐さん遊女たちが破滅的な恋の末幸せになれずに遊郭を去るのを見て育ちながらも、自分には縁がないと思っていた主人公・初だったが、醤油屋の手代・徳兵衛と出会って溺れるように恋に落ちる。
しかし幸せな時は長くは続かず、タイトルに即した末路へ。
途中、ところどころ相手の男を疑うというか、幻滅するような描写があるというのに、「いやでもやっぱりこのひとしかいない」というように無理矢理思い直してしまうあたりが恋のなせる業なのか。
なんというか、徳兵衛がお人よしすぎるというか、ちょっと幼すぎる感じがして、どうしても魅力が感じられず、主人公に共感できないまま結末に向かったせいか、何も死ななくても、と思ってしまった。
病気の末だったり自ら首を吊ったりで、遊郭では死は珍しくなかったようだけど、だからといって死ぬ必要があったかなあ。

2013/06/02 11:45

投稿元:ブクログ

これで初めてあらすじを知った。オリジナルはオリジナルとして、角田光代の描き方でいろんな人のいろんな思いをもっともっと深く知りたい。

2013/12/11 19:44

投稿元:ブクログ

早よいきなはれ。好きな男と早ようお逃げ。離れんように、はぐれんように、しっかりと手を握って。その恋が消えんうちに、早く、早く、早く、早く、早く。
2013/12/11-12/18

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