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私の中の男の子

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みんなのレビュー57件

みんなの評価3.3

評価内訳

57 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ナオコーラの苦悩

2012/03/28 08:16

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 言葉には、いい響きをもつものと悪い感じを与えるものがある。
 たとえば、「企み」という言葉にどんな印象をもつだろうか。罠をしかけるような悪い感じはしないだろうか。しかし、「企み」はあってしかるべきものだろう。それは攻めるための一つの戦術ともいえる。
 作家にも「企み」があっていい。巧い「企み」は、読者を唸らせる効果がある。物語のなかにどんな罠を仕掛けるか、読者の息をのませる、立ちどまらせる「企み」なら、歓迎する。
 そんな「企み」を、山崎ナオコーラは拒んでいる。
 どころか、作家としての手の内をさらけだそうとしている。多分そのことは彼女にとって、とても真面目な選択なのだろうが、はたして読者はそれを求めるだろうか。

 19歳で作家デビューした雪村は自分の抱えている女性という性を持て余している。身体は十分に発達し、胸の膨らみはそれなりに満ちた。しかし、作家として生きていくことを決心したことで、彼女は自身の性を捨てようとする。髪は短く、胸の膨らみも手術で除去してしまう。
 男性に恋はするものの、それは実ることはない。
 「私は作家だ、と雪村は思う。女だけど、女の前に作家だ」。
 主人公の独白ながら、これはまさしく山崎ナオコーラの悲鳴のような決意だ。
 物語の中に、そういった「企み」は隠せただろう。しかし、山崎はあえて「企む」ことをしなかった。自信の性を捨てたがっているのは、物語の中の雪村という主人公でなく、作者自身である。

 そんな作品を読んでいて、少し胸が痛んだ。
 山崎ナオコーラは必死になって何を守ろうとしているのか。作家とはどんな生き物であろうと考えているのか。
 物語は自身のなかで完結すべきではない。読者にゆだねるべき何事かもあるだろう。
 作家はすべての神ではない。作家のもっている性なり過去なりそれらをひきずっていくしかあるまい。
 山崎のこの作品は「企み」もせず、自身をあまりにもさらけだすことで、読者を置いてけぼりにした。
 山崎ナオコーラが男性であろうと女性であろうとかまわない。作家かどうかは、読者にゆだねるべきではないだろうか。

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2012/05/16 21:42

投稿元:ブクログ

自己愛?自己否定?
こういう小説は、距離をうまくとりながら、客観的に読めたらいいとおもうが、どうしても共感しようとする姿勢で読んでしまう癖があり、うまい感想がでてこない。

2012/06/24 21:53

投稿元:ブクログ

女の子の中の男の子の部分って必ずあると思う。
女の子扱いされるのになれてても、それが当たり前だと思ってても、日本の男社会が基礎の目線で見られるときに女でいるのが億劫なときって必ずあると思う。
それが書いてある気がした。
ここまで酷くないけど、私も出来るなら男の子になりたい。

2012/07/21 13:36

投稿元:ブクログ

今回の物語のテーマは「性別」。
10代で作家デビューを果たした主人公が、女性扱いされることに疑問と嫌悪感を抱いて、それでも仕事に生きるのだ!ともがき苦しみつつ、周りの人間と、社会の中で生きて行くという物語。

ナオコーラさんの文体に目が慣れてきました。
さくさく読めてしまう。

ただ、雪村(主人公)の性格があんまりイメージできなかったのと、前半と後半の繋がりが「…ん?」という感じだったので☆みっつ。

2013/06/24 23:26

投稿元:ブクログ

タイトルはこういう意味だったのか、と納得。
主人公の男の子になりたい願望は、女性なら全然わからないこともないかも。

2012/05/16 17:30

投稿元:ブクログ

ジェンダーのおはなし、なのか…?
とにもかくにもナオコーラさんのおはなしだなあ、という感じ。
突拍子もないことを淡々と書かれてしまうと、淡々と受け入れるしかなくなる。
さらりとした錦紗のような物語だった。

2014/03/04 20:27

投稿元:ブクログ

この国では女の方が生きづらいんでしょうか。
序盤は自分のことしか考えてない雪村に
イライラしました。だって女の雪村が書くもの
が好きな人だって確実にいると思うから。

2012/05/05 17:20

投稿元:ブクログ

『あのさ、私、最近急に、世界がある、っていう気がしてきたんだけど、時田くんは最初っから、世界がある、って知ってたの?』

自分はカメラになって世の中を写しとりたい、自分というカメラで。山崎ナオコーラはどこかでそう言っていた。そしてこの本の中でも主人公の作家に同じようなことを言わせている。そう言う山崎ナオコーラの小説は、確かに見過ごしてしまいそうな世界を山崎ナオコーラ色のレンズを透して描いているのが魅力になっている場合が多い。しかし最近の彼女の小説はどこかしら自律宣言めいたものが多いようにも思う。世界ではなく自分自身を描いてはいないだろうか。この「私の中の男の子」もまた然り。

もっともこの本は前半と後半で随分と趣きが異なるようにも思う。前半は一人の女性の気持ちが小さな世界の中だけで右往左往する様子が描かれる。その閉じたような世界観があるからこそ後半で一気に世界が広がるような印象が強くはなると思うけれど、小説というよりは誰かの日々のブログを読み続けているような、ちょっとした居心地の悪さが、そこには付きまとう。それは他人の日記を盗み見る時の居心地の悪さとどこかで繋がっている感覚だ。この小説の主人公を山崎ナオコーラ自身に重ねあわせて読まないようにしないと、その感触は増々強くなってしまう。

そんな私小説的な雰囲気もさることながら、世界を山崎ナオコーラ色のレンズを透して写しとってみたいと公言していた作家の良さが前半の恋愛小説めいた文章の中からは中々見えてこない。もっと、なるほどそういう風に世界をみることもできるなあ、という話を期待しながら読んでいるファンとしては残念な感じがする。

後半、一人の人間として自律するさま、世界が急に広がるような展開、が描かれるようになると、少々ぶっきらぼうな紋切り型の言葉づかいでありつつも断言した中に同時に許容される不確実性や多様性が存在する、という山崎ナオコーラの独特のイメージが広がってくる。その多少哲学的な物言いこそ自分が好きな山崎ナオコーラなのだ。世界は自分自身の視点からだけ成り立っている。そう宣言しながらも、彼女の小説の主人公は常に世界の小さな変化に敏感だ。その世界を記述する文章がとても印象的なのである。

それにしても最近の山崎ナオコーラの小説の中で流れる時間の早さは、少し度が過ぎはしないだろうか。確かに大きな精神的な変化が昨日今日の時間の長さの中で起こるのは不自然だとしても、まるで朝の連続テレビ小説の総集編を見ているような時間の流れ方起こる時に、少々置いてけぼりを喰らったような感覚を味あわされることがある。むしろその変化がじっくりと描かれてたらば、と思うこと仕切りなのである。

2013/09/15 05:18

投稿元:ブクログ

女性を意識しないできた雪村は、作家になったとたん、女性に区分けされることに違和感を抱く。著者の写真に男性編集者の写真を入れたり。大学のクラスメートとのつきあい、編集者への依存、過食しているときの心理分析など、なるほどと思える内容だった。

2012/04/24 10:27

投稿元:ブクログ

作家である女性が自分は男の本が書きたいと苦悩する。
女性として扱われることに疑問を感じる。とは言っても女性が好きとかいうわけではないのだけれど。
男性・女性とか性別にあまりこだわらなくてもいいのにと思ってしまうが、作家にとってはそれほど単純な話でもないのだろうか?

2012/05/05 09:20

投稿元:ブクログ

この世は二人組ではできあがらないと似ている。著者のポリシーがびしびし伝わってくる。そちらの方が全面に出ているせいか、物語の内容は印象に残らなかった。だけど、好きな小説です。

2012/06/05 23:44

投稿元:ブクログ

山登り辺りからずれていったというか、なんか置いていかれたような。
働く女の子にはみんな、心に男の子がいるのかな。この考えこそジェンダーな気がするけど。

2012/04/07 17:22

投稿元:ブクログ

主人公はナオコーラさんの分身なのかしら。
性同一性障害、とまではいかないけれど、性別というものに疑問を感じながら生きている人は沢山いるだろうと思います。
ちゃんとどっちかに寄せて生きられている人が羨ましい。

2012/09/15 21:12

投稿元:ブクログ

19歳で作家としてデビューしたとたんに「女性作家」として世間に認識されて、女性、とつくことに対して葛藤を覚えた作家雪村の自分の性別をみとめるまでの軌跡。
ナオコーラさん自身とかぶる設定に思える。ネットの暴言とかも。

ナオコーラさんの文章、全く気取りがなくて好きだ。かっこいい。今更、って思えるようなことを素直にずばずば書いていることろがいい。いい文章を書くということよりも自分が書くべきことに真剣になっている度合いのほうが大切なんじゃないかって思えてきたこのごろ。

2012/05/03 11:50

投稿元:ブクログ

雪村の中にいる「男の子」はメタファーなのだろうな。自分が嫌いな人の耳には誉め言葉は届かない。自分に全てのベクトルが向いていると、人を介してしか自分は存在できなくなる。しかも人から愛されてもそれを疑いたくなる。ほんとうに気持ちを向けるべきは世界の側。でも雪村は何度か告白されててうらやましい(爆)

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