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前へ! 東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録(新潮文庫)

前へ! 東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録 みんなのレビュー

文庫

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みんなのレビュー10件

みんなの評価4.5

評価内訳

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  • 星 1 (0件)
10 件中 1 件~ 10 件を表示

2014/03/25 22:07

投稿元:ブクログ

 もっと真剣に事実を知ろうとせねば、と思う。相変わらず何も考えずに日々安穏と生きる状態、ということだけ自覚できるようにはなった。そこから先にどう出ていけっばいいかを未だ決めかねる。答えのない問に答えることは難しい・・・。本書の内容も単なる情報として捉えてしまっただけではもったいなすぎる。多くの発想を生むきっかけとしたい。

2014/03/09 18:35

投稿元:ブクログ

或いは本作の題名の「前へ!」だが…これは作中の人達が“台詞”として使っているという表面的な意味に加え、不屈の闘志と強い使命感で、現場に踏み込んでいった作中の人達の心意気を象徴する表現として用いられているように感じる。更に、「既に3年」とも「未だ3年」とも言い得るような状態の中で、被災地域を中心に、日本全体に向かって、苦しかった経験を想い起こしながら前進することを呼び掛けている表現なのかもしれない…

2014/09/19 23:25

投稿元:ブクログ

麻生幾氏の本は,今回はじめて読んだが,わるいが文章そのものは,やや幼稚であると思った.ストーリーもまとまっておらず,時系列も統一性がない.ただ取材したメモをそのまま本にした,というかんじ.しかしそれゆえ,そうとうに粗削りであるものの,迫力は感じた.トータルでは 読んでよかったと思う.
1.福島第一原発を冷やせ―兵士たちの知られざる戦争
ヘリからの放水,消防車からの放水の現場の話.前述のとおり時系列はバラバラだが,迫力はある.
感じたこと
・“どこを目がけたらよいのか? 東電からぜんぜん情報ない!”→東電の担当者とちょくせつ連絡とれなかったの? とおもう.まあいろいろたいへんだったのだろう.
・縦割り行政とか縄張り意識とかいろいろ言うのは易いが,たしかに自衛隊+警察+消防が円滑に協力して・・というのはたいへんでしょうね.
・自衛隊の視点で書かれているので,東電職員を“捌き屋”などとまともにこき下ろしている.→まあ率直な感情なのだろう.おもしろいとは思うが,さすがに東電の人が気の毒な気もする.みんなそれぞれ,身命を賭してがんばっていたのだろうから.
・海江田さんてのはダメだね~.命令する立場じゃないのに,パニクッっていろいろ指図しちゃあ.
2.救命への道路を啓け! がれきを排除し橋を守った,男と女
・国土交通省の現場の職員たちが,ともかく緊急車両が通れるように,“啓開する”はなし.(啓開とはそういう意味) 国道4号線が生きていたので,そこから東に分岐して太平洋岸まで繋がる主要道を通れるようにと.地元の民間建設業者も献身的に協力したと.
・“ふつうのがれきじゃないので・・”=遺体が挟まれていて・・⇒ほんとに心身ともに,想像できない負担があったのでしょう.
3.各省の壁を越え,命を救った者たち
DMAT=災害派遣医療チームの話は興味深かった.2泊3日=発生72時間までが活動単位.自己完結が“掟”

さいごに,どうも文句ばかりになって申し訳ないが,この人は少し国語力が・・と思ってしまう.
→「墨を塗りたくったような」計画停電の町…う~む,なにか違和感あるなぁ~,/私の恐怖心が「増長する」…こういう使い方もあるのかなぁ~?,/多くの(現場の)方々が洩らした「たわいもない」言葉…人が言ったことを「たわいない」というかなぁ~? ⇒まあ自分も人さまの国語力をどうこう言えませんけどな.

2014/08/21 22:13

投稿元:ブクログ

東日本大震災で、ダメージ軽減のために奔走した人達のノンフィクション。

仮復旧のために国土交通省や土木業者の活躍もいいのだが、やはり前半の福島原発の暴走をとめるために奔走する陸上自衛隊のドキュメントが、この作品の見せ場だと思う。
関係者それぞれの立場で、想定外の状況であったとしても東京電力、政治家には分が悪く、自衛隊には脱帽せざるを得ない。

また、鶴市作戦という決死の作戦を実行する直前までの状況であったことを初めて知った。

東日本大震災の多くのノンフィクション作品の中でも重要な作品の一つだと思う。

2014/04/18 08:13

投稿元:ブクログ

 2011年3月11日14時46分、皆さんはどこにおられたでしょうか。私は会社で仕事をしていました。非常階段への扉だけ確保して机の下に潜り込んだことを、不思議と覚えています。あれから3年が過ぎ、折々で思い出すことも多いですが、どんな形であれ“前”を向いて歩んでいこうと思ったのは、こちらを読んだから。

 東日本大震災は、日本にとって「戦(いくさ)」であったとあらためて。その戦場の最前線で戦った戦士たちを追いかけたノンフィクションとなります。

 つくづくに痛感したのは、「緊急時の対応力で、人も組織も、ソノ“本質”が見える」ということ。

 “この「十二時間」は“謎の十二時間”である。”

 1分1秒を無駄にできない状況下で、ただ無為に十二時間を浪費するセンスのなさ。東京電力管内で起きた“福島原発事故”は間違いなく人災でしょう。東北電力管内でも同じような状況があったにもかかわらず、特に問題が起きなかったことと比較するだけでも、この“東京電力の異常さ”が一層際立って見えます。

 “海江田大臣の命令は、政治的なパフォーマンスではないか”

 そして、東京電力内部だけでなく、当時の政府トップのグダグダもそれにいっそう輪をかけていました。密室協議とか、全ての判断責任をすべき総理大臣が一現場にいって怒鳴り散らして帰ってくるだけとか、必要な情報は隠したままで、ただ現場に無意味な要望とその責任すらも押しつけるだけの経済産業大臣とか、、

 まさしく『失敗の本質』でつぶさに語られていた、旧陸軍の失敗をそっくりそのままなぞっているかのような在り様でした。兵站の軽視や精神論で怒鳴るだけで、決して責任をとろうとしないことも含めて。「歴史は繰り返す、違う顔で」とは誰の言葉でしたか。少なくとも、二度と彼らに危機管理を任せる気概を、私自身は持てません。

 それはさておき、本編の主人公は副題にもある「無名戦士」たちです。自衛隊、国交省東北地方整備局、警察、消防隊、そして、災害派遣医療チーム(DMAT)。現場で最善を尽くし、持てる力のすべてを出し切った人々の、物語。

 そんな“現場での力”が際立つだけに、大半のトップの体たらくもまた浮き彫りになりますが、、そんな救いようのない中でも、当時の「国土交通大臣大畠章宏さん」は凄かったと思います。

 “すべて任す。国の代表と思ってあらゆることをやってくれ!”

 こんなリーダーであれば、頼もしいと、そして、存分に動くことができるとも。そういえば当時、この方のお名前をテレビなどで拝見することは少なかったような、、それはただ、ひたすらに“前”に進んでいたからでしょうか。

 ん、リーダーとはかくありたい、なんて風に感じた一冊です。

2015/04/20 23:49

投稿元:ブクログ

中央政府や東電中枢のどうしようもない指示の中、目に見えぬ放射能の恐怖に立ち向かいながら原発冷却作業にあたった陸上自衛隊。

自分たちも被災者なのに、不眠不休で交通網の回復作業にあたる東北地方整備局。

慣例、因習にとらわれず、臨機応変に対応した警察官やDMATスタッフ。

心を打つのはそうした直接現場で働く人たちや、責任と覚悟をもって対応にあたる人たち。そして、おにぎりをにぎってくれる人たち。

心をいらだたせるのは、責任も覚悟もないくせに体裁ばかり気にして適当な判断を下す大臣や東電首脳陣。

この日本を支えているのは、偉そうな戯れ言を唱えている政治家たちじゃなく、現場で必死に…そう、文字通り必死に働いている人たちなんだということを改めて思い知らされた一冊。こうした本を読むたび、できることは少ないなりに自分も何かしなきゃ、と思う次第です。

2014/02/21 09:06

投稿元:ブクログ

素晴しい本だと思うけど、煽り過ぎじゃない?

新潮社のPR
「大震災の夜、漆黒の闇を走り回り、救命部隊のルートを切り啓いた国交省チームと民間建設業者たち。曇ったマスクを投げ捨て、原発への放水に挑んだ自衛隊員。爆発した原発の傍らで住民の避難誘導を続けた警察官。医療器具を抱えて自主的に被災地へ飛び込んだDMAT(災害派遣医療チーム)……地震発生直後から「前へ!」と突き進んだ名もなき人々の、壮絶にして感動溢れるドラマ。」
(単行本)
「彼らは、ただその言葉を胸に突き進んだ。一人でも多くの命を救うために――。

曇ったゴーグルとマスクを投げ捨て、原発への放水に挑んだ自衛隊員がいた。ある隊員は「死ぬなら自分のような独身者が」と原発行きを志願した。国交省特殊部隊は、被災地を目指す救助隊のために、瓦礫と遺体で埋まる基幹道路と格闘し続けた。警視庁機動隊、ハイパーレスキュー隊……未曾有の危機に命を賭け対峙した者たちの記録。」

2014/04/09 22:34

投稿元:ブクログ

いや、本当に「前へ!」ですね。
読んでいて、当時のことを思い出し、
思わず心が熱くなってしまいました。

それと合わせて思い出したのが、
当時のK首相と、T電気の体たらく。
いや、この一人と一社は、今に至るまで、
ダメダメですが。

2014/03/01 18:38

投稿元:ブクログ

『前へ!』。何と力強い言葉だろうか。最前線で決して撤退することなく、困難に立ち向かった人々…

東日本大震災の直後、福島第一原発、東北の被災地の最前線で活躍した人々のドキュメントである。

第一章では、福島第一原発で困難な放水作業に挑んだ自衛隊の活躍を描く。あの時の日本政府、東電、保安院の無能ぶりと迷走、情報隠蔽は酷いものだった。必要な情報も与えられず、被曝の恐怖と闘いながら、最前線で活躍した自衛隊。まるで竹槍を持たされて、敵に立ち向かう兵隊のようだった。日本政府の海外へのアピールとも受け取れたヘリコプターでの放水作業、毎度おなじみの日本政府、東電、保安院の大本営発表。あの時の怒りとともに最前線で活躍した人々への畏敬の念が蘇った。

第二章では、津波に襲われた沿岸部への救命アクセス道路を確保すべく、活躍した国交省チームと民間建設業者が描かれる。震災直後、東北の沿岸部の各地では津波による落橋、地盤沈下で道路が寸断され、内陸部から沿岸部へのアクセス道路の安全性も不明だった。恥ずかしながら、夜を徹して痛んだ道路や橋の補修、迂回路の確保を行った方々が居たからこそ、僅か数日で沿岸部への救命輸送が実現したのだと知った。

第三章では、福島第一原発付近で住民の避難誘導を続けた警察官、いち早く被災地に駆け付けたDMAT、大規模な兵站活動を行った自衛隊の活躍を描いている。第三章を読みながら、じわじわと涙がこみ上げた。

最前線で活動した多くの人々…それに比べて当時の日本政府の無能さと言ったら…

文庫化にあたり大幅加筆、改訂。

2014/04/29 20:37

投稿元:ブクログ

東日本大震災の発生後、福島第一原発の冷却に挑んだ自衛隊と消防、情報が錯綜する中で災害救援のための陸路を切り開いた国土交通省と地元民間の建設業者、被爆のリスクを覚悟しながら避難区域内の住民の避難誘導に携わった警察、救命医療に携わった医療関係者たち。これら様々な立場の方がいかに自らの職務に毅然と立ち向かったのかを伝えるノンフィクション。内部被爆を避けるためにヨウ素対応マスクとゴーグルを着用して原発の冷却に挑むも、より的確な放水のために放射性物質が浮遊している中でマスクとゴーグルを外して作業にあたった消防隊員。部下の自衛隊員の不安を払拭するために被爆のリスクを覚悟しながら最前線で指揮し続けた自衛隊の幹部。こういう人たちがいてくださったおかげで、破滅的な状況を避けることができたのだと改めて実感。”危機管理において、最大のリソースは、やはり「人」であると改めて確信した。「貯金より貯人せよ」”という本書に登場する医療関係者の方の言葉がずっしりと響きます。

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