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月の上の観覧車(新潮文庫)

月の上の観覧車 みんなのレビュー

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みんなのレビュー47件

みんなの評価3.6

評価内訳

47 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

人のありふれた人生を追体験できる傑作です!

2017/04/21 14:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、荻原浩氏の他作品とは一味違った短編集です。本書には8つの短編が掲載されていますが、いずれも中年あるいは老年に差し掛かった人の人生が描かれています。この年代になると「喪失」感が人生の中で大きな位置を占めてきますが、本書の短編もその例外ではありません。しかし、他方で、主人公がこれから生きていく未来も描かれていて、そのバランス感が素晴らしい作品に仕上げています。ちみじみと呼んでいただきたい一冊です。

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紙の本

ふわーっとした心地になる

2016/10/10 15:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Carin - この投稿者のレビュー一覧を見る

本屋さんで表紙だけで買ったのですが、ひとつひとつ心に響くものがありました。過去に振りかえるのは苦しい時もありますが、自分も思い返してこれからを考えようかと。久しぶりにいい本に出会いました。

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紙の本

うーーーん

2016/01/09 10:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夫はオジサン - この投稿者のレビュー一覧を見る

可もなく、不可もなく、心に残るものもなく。

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2015/01/19 11:59

投稿元:ブクログ

1話目、「トンネル鏡」読んで、中年男性が主人公の半生の反省の話だったけど、ああ、いまのわたしには合う気がする、と思った。田舎を出て東京であくせく働いていろいろ大事なものを失くした、という話。

2話目、「上海租界の魔術師」はかなりぐっときた。ぼけたお年寄りの相手は常日頃するけれど、大変さの中に、かぶりものが無くなったその人の人生や思いに肉薄してぐっとくる瞬間がある。その繋がりの感触をベースに読んでると、背景に戦前の上海のきらめく幻燈を映して、自由の効かなくなっていく手で手品を演じるマジシャン爺さんのラスト・ショーを見ているみたいだった。

どれもどこかに共感を覚えながら読んでいたんだけど、「ゴミ屋敷モノクローム」は後半涙が止まらなかった。
捨てられないほど大切で、でもその喪失と向き合うことなど到底できないような日々があったということは、幸せなのか、不幸なのか。


短編集のテーマは「喪失」らしい。失ったものがあることを自覚している人間には、どこかしらに刺さる部分がある小説だと思う。

2016/11/15 15:21

投稿元:ブクログ

八作品のうち六作品が四十代以上の主人公で
そろそろ人生の折り返し地点を通過している世代がターゲットになっています。
そんな年代になると日々過ごしているとふとした時に
過去の事を思い浮かびこうすれば良かったと思うことがあります。
そんな世代の人達が人生を振り返った時々のことが綴られていますが、
どの作品も普段隠れている心の隅をぎゅっと掴まれたように
どこか切なく淋しさがあり脆くも涙が出てしまいそうなものばかりでした。

主人公が女性で過去を振り返りながらも唯一未来に向かっている
作品の「レシピ」はこの中ではとても印象的で、
作者は男性なのに女性の心理をよくぞここまで把握しているなというのが
書かれていて面白く、料理と過去の男性をこのようにして
思い返しているというアイデアも面白かったです。
そして女性らしいラストの潔さに爽快でした。

歳を重ねると今までなんてことのない事だったことも
何か大きな人生の転機があると
今まで身近だった家族、夫婦、子供、友達、同級生、同僚などが
特別な存在だったということに気が付き
だからそんな時に「もしもあの時にこうしていれば」と
思うことが多くなるのかと思います。
けれど過去ばかり振り返っていても何も変わることがないので、
少しでも今までとは違う自分を取り戻して、
未来へ歩んで欲しいというメッセージもこの作品の中からは
読み取れるような気もしました。

若い方が読んだらまた違う観点からの感想になるかと思いますが、
歳を重ねたからこそこの深みのある心境が分かるかと思うので
アラフォー世代の方が読むにはまさに打ってつけの作品だと思います。
これで人生の準備としての心構えも出来るかと思います。

人生でもし何かに躓いた時に読み返してみても
今とはまた違った心境にもなると思うので、
読み返してみたい作品だとも思いました。

2014/12/29 08:03

投稿元:ブクログ

月と観覧車が起こす奇跡の出会い。前半のいくつかの短編は胸がグゥーっと苦しくなるような感じがしたけれど、読み終わってみれば心は温か。解説の冒頭の数行に激しく納得。

2014/06/10 15:36

投稿元:ブクログ

喪失がテーマの短編集。
笑いはなし。思わずクスッと笑ってしまうような荻原さん独特の言い回しも封印。

2014/05/13 21:34

投稿元:ブクログ

8つの物語から成る短編集。
喪失感、郷愁、哀愁、憂い。
必ずしもマイナスではないけれど、決してポジティブでもない、
そんな感情に包まれた主人公たちのそれぞれのお話。


明るくて元気が出るようなものが読みたい時に選ぶには違う。
ちょっとしんみりとした、でも、この本の雰囲気に引きずり込まれない
程度の強さは残しているような時に手にして欲しい。
どれも波の少ない話だし、ちょっとファンタジックな要素もあるけど、
どちらかというと現実的で、すぐ近くにありそうなものばかり。

個人的には『金魚』と『胡瓜の馬』が好きだったな。
それらにしても、イチオシ!として誰かに薦めるほどではないけれど。

2014/05/05 23:00

投稿元:ブクログ

【収録作品】トンネル鏡/上海租界の魔術師/レシピ/金魚/チョコチップミントをダブルで/ゴミ屋敷モノクローム/胡瓜の馬/月の上の観覧車

2014/07/01 03:44

投稿元:ブクログ

 大人向け、中年向けの短編集。
 登場人物と同世代の読者ならば、彼らが歩んできた道程の卑近さが身につまされることも多いだろう。
 人生の佳境を越え、先を見据えることよりも、後ろを振り返ってしまうことの多い日々。
 真面目に、それなりに懸命に生きてきた筈なのに、手に入れたものより、失ったものの方がはるかに多い。
 老いの哀しみ、人が生きることの儚さ、やりきれなさ。
 平凡な人間の、夢見がちな、身勝手さ。
 希望よりも惰性で生き続ける現実。
 疲弊した身で途方に暮れる姿に、己が未来を垣間見るようで、読み進めるのがしんどかった。
 小説としての水準は高いが、それ故に、若者にはまだあまり読ませたくないような作品だとも感じた。

2016/09/16 08:50

投稿元:ブクログ

5冊目。なにかと今話題の著者。貰わなければ読まなかったと思う。
述懐の物語、あるいは追憶の物語。話自体に捻りはないし、出てくるエピソードもバブル世代のそれが多くてイマイチ良くわからない。なのにどうしてこんなに胸が苦しいんだ。
歳をとったんかなぁ。歯ブラシを見て帰ってしまう威勢がいいはずのおかんとか、柱に刻まれた記録とか、なんか記憶に残ってしまう。
表現がキレイということはある。この人の比喩好きだなぁ。記憶を呼び覚ますような平易だけどなかなか思い浮かばない比喩と思う。
一番好きなのはお盆の話かな。な。章内節の「π」がとてもおしゃれと思うの。2~7に見られるそういう遊び心も好きでした。

2015/08/23 10:09

投稿元:ブクログ

8編の短編集のテーマは失われたものをもう一度探していくというところだろうか。荻原浩らしいユーモアや楽しさよりはやや重い雰囲気がある小説がいくつかあるのが意外といえば意外だが、読み進むうちにこの短編集の全体の魅力に引き込まれていくようだった。女性がいろいろな場面で作ってきた料理を題材にした「レシピ」が人気があるようだが、以前に付き合っていた彼女の地元に帰る「胡瓜の馬」は揺れ動く気持ちにしみじみとした感じがあってよかった。

2014/04/13 23:58

投稿元:ブクログ

八つの短編集。日々が廻る中で出来事もめぐっていく。ちょっとした出来事、ちょっとした気付き、それらがないまぜになって新たな出来事になる。

2014/03/26 16:50

投稿元:ブクログ

閉園後の遊園地。高原に立つ観覧車に乗り込んだ男は月に向かってゆっくりと上昇していく。(『月の上の観覧車』より)。
人がふと過去に思いを馳せるときを描いた8篇を収録した短編集。

2014年3月25日読了。
失った時も、喪った人も戻ることはない。でも、残った人の心の中では確実に生きている。
そんなお話が8篇。思っていたよりもほろ苦い系のお話が多く、少しお腹いっぱいな気持ちになりました。

2014/05/31 17:15

投稿元:ブクログ

失うから手に入れるのだ、手に入れたものは失うのだ、と思った。
当たり前だけど、そうやって人生は続く。

どれも好きだけど、特に「上海租界の魔術師」「レシピ」がよかった。
上海租界の魔術師、とにかく終わり方が良い。
レシピ、こういうサバサバした女の話が好き。男と出会いながら膨らませたレシピノートを憎むどころか愛している所が、またいい。

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