都立朝鮮人学校の日本人教師 １９５０−１９５５ みんなのレビュー

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投稿者：オタク。　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

旧朝聯・民戦が日本共産党の民族対策部に指導されて、極左路線に突入していた頃。当時の事は確かに書かれているけれど、あばたもえくぼな感じもしてくる。「金日成の肖像」がどういう意味を持っているのか、底本が昭和49年版だから、著者は薄々は分かっているだろう。「南朝鮮」でなく韓国と呼んだ日本人を批判する個所があるように、旧朝聯・民戦系の人々が主だった顔触れのようだ。
　年表には北朝鮮での「アメリカ帝国主義のスパイ集団」南労党「摘発」など記されていない。
　解説を読むと、韓国が日本の植民地ではなくなったのだから、在日韓国人を「外国人」として処遇（管理と言い換えてもいい）する事になるのは当然なのだが、「外国人」として処遇するのは「差別」だと批判している。無意識のうちに在日韓国人を「外国人」だと言いながら、「帝国臣民」、「日本人」として扱っているみたい。
　アンシュルスで第三帝国の「オストマルク」となったオーストリアがドイツから分離したので、ドイツ連邦共和国が「在独オーストリア人」（オットー・スコルツェニーのような在外オーストリア人も同じだと思うが。DDRはどうしたのかは知らない）として「国籍選択権」を認められた例を挙げているが、これはどうだろうか？張赫宙が昭和27年に日本へ帰化したので批判されるように、在日韓国人社会で日本へ帰化する事がどういう意味を持っているのか、知っているだろうに。