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hontoレビュー

東京自叙伝

東京自叙伝 みんなのレビュー

第50回谷崎潤一郎賞 受賞作品

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みんなのレビュー30件

みんなの評価3.7

評価内訳

30 件中 1 件~ 15 件を表示

2015/07/18 03:40

投稿元:ブクログ

明治維新から第2次世界大戦、バブル崩壊、地下鉄サリン事件に秋葉原通り魔殺人、福島第1原発事故まで、帝都トーキョウに暗躍した謎の男の一代記。史実の裏側に、滅亡する東京を予言する長編小説。『すばる』連載を単行本化。

2014/12/31 11:08

投稿元:ブクログ

ものっ凄く読み応えあった。東京そのものを主人公にするにあたってのこの手法はとても画期的。ふざけてるなー不謹慎だなーと思いながらもそのおかしさが癖になった。果ては全部「私だ」だから大笑い。面白かった。

2014/06/21 07:27

投稿元:ブクログ

次々と「私」が入れ替わって、増殖していく、まさに「東京自叙伝」だ。
混乱しながらもページをめくる手が止まらない、圧倒的なパワーを持つ作品だった。

2015/04/14 15:20

投稿元:ブクログ

こりゃまたなんとも奇怪な。。。(笑
東京というひとつの街の集合意識としての「私」が語る、東京の歴史、というか日本史。
語り口がうまいのでついつい読み進めてしまうが、歴史的な出来事を背景にして延々と似たような描写が続くばかりで、お話としてはさほど面白いわけではない。行き着く先のオチもあまり気持ちよくない。風刺といえば風刺だけれど、明確な主張が見えるわけでもなく、いつもの奥泉節に煙にまかれてしまった感がある。
一歩間違えれば大傑作になっていたような気もするだけに、これは本当に惜しかった。

2014/06/29 11:57

投稿元:ブクログ

始め、とにかく語り口の文体が気になって仕方なかったが、そのうち、それが不思議なリズムとなって、全体に統一感を与えている感じがしてきた。面白い!物語は東京という土地の地霊の脈脈と受け継がれてきた記憶の羅列のようなもので、前半はなかなかに面白かったが、後半はあまりにも事件の羅列という感じで失速した感がある。それでも圧倒的な、日本人の精神にのしかかるような作品だ。

2015/05/10 15:20

投稿元:ブクログ

ぶっ飛んだ内容で、
最初はなんじゃこりゃと思いながら
次第に引き込まれていくものの、
事件や出来事の中身は変わっても
話の展開がワンパターンすぎて
途中で飽きてしまった。

2014/09/05 00:32

投稿元:ブクログ

この著者には苦手意識があった。「シューマンの指」がまるで楽しめなかったので。しかし今作は割りと楽しみつつ、サクサク読み進められた。
戦後の混乱期ぐらいまでは面白かったけど、その後はちょっとダレたかな。歴史の勉強にはなるけどね。

2014/11/01 08:31

投稿元:ブクログ

三島由紀夫の「豊饒の海」を一面に響かせながら、まったく相反する輪廻の物語。幕末から現代までの東京が鼠からやくざにまで生まれ変わり、その流れの面白さの上、細部に渡って興味深い。一気読み。

2015/03/06 12:28

投稿元:ブクログ

こんなヘンテコリンな話をよくまあ思いつくものだなあ。東京の地霊に幕末から東日本大震災までの歴史を語らせようだなんて、どこをどうしたらこういう発想が出てくるのだろう。作品ごとに趣向が違い、凝ったものばかり書いている作者だけれど、これはちょっと特筆すべきユニークさではなかろうか。

四百ページを超えるボリュームだが、とにかく語り口がなめらかで、つるつる読んで行ける。設定は突飛だし、バンバン人は死ぬし、戦争やら震災やら大火事やら異常事態ばっかり出てくるというのに、軽いノリの江戸っ子的話し言葉に、ついアハハ!と笑ってしまったりして。作者の確信犯的不謹慎さにまんまとのせられた感じだ。

しかしこれは、同時に、至極真面目な日本人論でもあり、戦争や原子力開発を推し進めた者たちへの告発でもある。大局を考えず、常に目先の興味を追い求め、まずいことは誰かのせいにし、決して反省せず、たやすく熱狂し、すぐ冷め…、ここで描かれているのはわたしたちの姿だ。その苦みが胸に残る、類のない一冊だ。

2015/01/06 09:32

投稿元:ブクログ

「東京の地霊」を名乗るものが、江戸時代以降その時々の人格または猫、鼠などに憑依して体験した東京の物語を一人称で語る不思議な小説。
この憑依している先の人物達がどうにもしょうがない奴らばかりで、「東京」ってこんな「なるようになるさ」的な歴史を刻んできたといいたいのかどうなのか。

結局、通り魔事件を起こした男の語った話として読むのが一番納得いくけれど…。

2015/05/07 23:43

投稿元:ブクログ

地霊として、様々な人・動物に憑依し、己が時代を語り、東京という土地の半生(歴史)を自叙伝的に表現する手法が斬新で面白い。
基本的にワンパターンだけど、飄々とした主人公の語り口や無責任さ・不謹慎さはちょっと癖になる。
なるようにしかならないという思想は、なるほど、どこか現代の東京的である。

2014/10/30 22:12

投稿元:ブクログ

地霊に東京の歴史を語らせるという趣向は面白い。ただ歴史をすらーっとなぞるだけなので、大きな仕掛けのあることを期待すると肩透かし

でも久々に奥泉光の「奇想」と「話芸」のコンビネーションが楽しめました。昔「我輩は猫である殺人事件」や「鳥類学者のファンタジア」を読んでわくわくした頃のフィーリングがちょっと戻った感じはあります。

2014/08/04 07:30

投稿元:ブクログ

江戸の終わり、明治の始まりまで「わたし」を中心に物語が展開されるわけですが、「わたし」という1人称でこれだけの時代を見るのは難しい。その仕掛けが面白かったです。
読み終わって見ると、あ~なるほど。タイトルどおり。と、思いますね。古い時代は当然見たことがないからわかりませんが、現代の描写は実感できるものがありますし、全般を通して、「東京」を通した世相がよく露されていると思います。
「わたし」は、結局、「東京」なんだなあと最後に気づきました。これを読むと、なんだか現代が「壊れてきている」ような気もして、社会というものを考えさせられる本でした。

2014/09/29 15:54

投稿元:ブクログ

江戸時代から現代までのありとあらゆる「私」の自叙伝。けっこう飛ばし読みしちゃったけど、こんな小説読んだことなくて、何度でも出てくる「それが私です」に笑ってしまう。アースダイバーみたく建物や人を通り抜けて地面の奥の奥に、なんかその土地の衝動というか、まさになるようにしかならない大きい力の流れがあるような気持ちになった。

2015/08/01 11:27

投稿元:ブクログ

内容はまさにタイトルどおり。幕末から現在に至る日本があまたの無責任な欲望によって形成され、また滅びつつある様を戯画的に、漱石的な文体で飄々と描く。冷淡なユーモアで淡々と綴られるこの物語は、読み進めるほどに怖くなってくる。

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