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紙の本
結果を超えて「次」を考えられる一冊
2014/08/26 15:38
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投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
様々なレベルでサッカー日本代表に関わってきて、
NHKの解説者としてもお馴染みの山本昌邦さんと、
ベテランスポーツ記者の武智幸徳さんによるサッカーをめぐる対談集である。
基本は武智が振る話題に山本さんが答えるという形。
普通に考えれば、この本はもう古い。
出版はW杯ブラジル大会目前の今年4月で、
大会の見どころを紹介しつつ代表への期待をこめてあるが、
そのW杯は既に過去のものとなり、
我々はみな、日本代表が1勝も出来ずに予選リーグで敗退した事実を知っているからだ。
ところが、
今更これを読めばいかにも皮肉な感じがするだろう、
と思いつつも縁があって読んでみると、
意外にもそんなふうには感じなかった。
たとえば単に応援して盛り上げようというだけの本だったら、
結果とのギャップは皮肉なものでしかないだろう。
だが、ここで二人、主に山本さんが熱意を込めて語っているのは、
ただの期待ではなく、日本サッカーのあるべき姿への具体的な思い、考えである。
となると、結果が外れだったからといって、この本が虚しいものということにはならない。
むしろここで期待できるものだったのになぜ勝てなかったのか、という
具体的な検証の材料を与えてくれるような気がする。
4年に一度とはいえ、W杯は一定周期で繰り返されるイベントに過ぎない。
ここにあるのはそうした時間的な枠を超えた普遍的なサッカー談義である。
普遍的というのが言い過ぎなら、今後にも通じると言い換えてもいいが、
単純に今回どうだからどうというだけではない興味深い話題になっていると思う。
取り上げられる内容は、勝つための技とか戦術といった狭い範囲にとどまらず、
ファンやメディアまでも含めた国としての取り組み方、大会への準備、臨み方、
今回のブラジル大会の組み合わせが決まった上での戦い方、
そして今後強くなっていくための育成強化の問題と、かなり幅広いものである。
今回は残念な結果だったにしても、
あらたに次を夢見たくなるような前向きな本だと思う。
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