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みんなのレビュー9件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (4件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
9 件中 1 件~ 9 件を表示

2014/12/15 13:16

投稿元:ブクログ

神経学者がアフリカで、テントを張りヒヒの群れを観察し、ヒヒの生理とストレスの関係を調べたときにに遭遇した出来事、思ったこと、感じた事、降りかかった事件をまとめた本。
 人類について、文化について、文明について、虚栄心について、研究する人生についていろいろ考えさせる本であるが、諧謔味にあふれ、ページをめくる手が止まらなかった。

 缶詰を知らない、マラリアの感染路を知らない、所有の概念が希薄な原住民と折り合いをつけ、ヒヒがみせる群れの中でのポジション争いを観察し、ヒヒの間の恋愛を観察している著者には今日も難題が降りかかる。金欠になり、パンクし、ヒッチハイクすれば実はこのまま殺されるではないかとおびえる事態になる。これらの事件にあうのは、ただひたすら研究の遂行上降りかかるので、悲劇と喜劇が同時に上演されるのであった。

2014/08/27 00:55

投稿元:ブクログ

ラスト、本当は著者も書くことが辛いんだろうなというくらいにササッと。映画になったら泣けるの間違いなし。本でも、笑いが止まらなかったりうるっときたりもどかしさにイライラしたり…著者の感情の波や感性の豊かさが伝播してくる。本業である研究は難しいに違いなくても、そう感じないくらいていねいでわかりやすい。それはひとえに、著者のヒヒへの愛と情熱なんだとわかり、よけいに切ない。

2015/02/17 20:58

投稿元:ブクログ

http://blog.goo.ne.jp/nakamana825/e/ff6d6a9b0db6c8aa010f49e4f058d7ec

2015/03/10 11:36

投稿元:ブクログ

小さいころマウンテンゴリラになりたかった著者が神経学者に成り、ストレス物質を調べるためにヒヒを暮らした23年間の記録。旧約聖書の登場人物をヒヒに名付け、組織・政治をシニカルなユーモアを交えて観察していく。観察対象は、アフリカのマサイ族やその他の民族も含まれる。

2014/08/17 21:08

投稿元:ブクログ

子供のころに「大きくなったらマウンテンゴリラになる」とずっと思っていた著者が研究対象に選んだのはヒヒだった。社会環境や性格がストレスへ与える影響を明らかにするために,人間と同様に大規模で複雑な社会集団を作るヒヒを調べることにしたのだ。その研究生活の中で,著者は例えば「テストステロンと攻撃性の高さが社会的優位を決定する(236頁)」というような既存研究の結果を否定する発見をすることになる。

著者は180本近くの学術論文を発表しているスタンフォード大学の神経科学者だ。そしてScienceに掲載された論文が3本もある(Sapolsky, 1996, 1997, 2005)。そんなすごい学者に書かれた本はさぞかしお堅い内容なのかと思いきや,本書はまったくそうではない。ヒヒとの生活やアフリカの国々への旅行記がとても軽妙なタッチで描き出されている。出てくるヒヒたちはみんな人間味たっぷりだ。そんな彼らの毎日について読み進めていくうちに,ヒヒも人間とそう変わらないのではないかという気持ちになってくる。

著者は群れのヒヒたちにヘブライ語聖書の登場人物から採った名前を付けていた。ソロモンやルツやヨブといった具合だ。聖書になじみがあれば,名前に込められた思いが読み取れてまた違った面白さを楽しめるのかもしれない。しかし,そんなことが分からずとも本書はとにかく面白い。読んで笑える本をお探しのひとにぜひおススメしたい。ところで本書は23章からなるが原書は29章ある。本書を読んで割愛されている6つの章が気になったらぜひ原書を読んでみるのも良いだろう。

2015/06/04 20:26

投稿元:ブクログ

*図書館の所蔵状況はこちらから確認できます
http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50102813&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

2015/01/30 14:28

投稿元:ブクログ

 「大きくなったらマウンテンゴリラになる」と思っていた著者は、自身の科学的疑問がゴリラでは解き明かせないことを知り、サバンナに棲むヒヒという、これまで何の思い入れもなかった種を研究対象とすることになる。「すべての子どもが、大統領や野球選手、もしくはマウンテンゴリラになれるわけではない」。諦念をにじませながら東アフリカへ旅立った著者は、以後、20年以上にわたってヒヒの群れと暮らすことになる。
 昼の連続ドラマさながらに感情あふれるヒヒたちの行動の観察、米と豆とサバの缶詰だけのキャンプでの食生活、ゾウに家を食べられ、サイにペシャンコにされそうになりながらも続くアフリカでの日々に、著者は無償の愛をそそぎながら研究を進める。けれどもあるとき、ケニア政府の観光政策とそれに伴うトラブルのせいで、ヒヒと著者は致命的なダメージを負う。
 ヒヒたちの日常の時間、アフリカが変動していく歴史的な時間、そして青年から大人へと成長していく著者の個人的な時間。本書には、この3つの時間が撚り合いながら流れている。そのすべての当事者でありながら、どの時間からも距離を保ちながら進む著者の筆致が秀逸。

2015/10/16 17:29

投稿元:ブクログ

ヒヒの豊かな社会、コミュニケーションに驚かされる(どこまでが筆者の想像かわからないが)。マサイの戦士たちの内実も呆れるが、全てのマサイの戦士が腐っているわけではないのだろう。全体を通してアフリカという僻地での不便さや貧しさによる腐敗へのもどかしさが漂っている。ヒヒ目線の作者は、マサイや監視員の行動による被害に憤るが、マサイを始め貧困に窮するアフリカ人全てが被害者なのである。狡猾さがないと生きていけない社会なのだ。

2015/01/16 16:10

投稿元:ブクログ

神経科学者がなぜアフリカに?なぜヒヒ研究?
いやいや、ストレスの研究にアフリカのヒヒはうってつけだったのだ。こういう研究をしたのだ。ヒヒたちはこんなで、周囲の人々はこんなだった・・・。
と、いう、ありふれた「若き日の研究エピソード披露」になりそうなところが、その体験のぶっとび具合と類まれな筆力によって、世にも稀なる一冊が誕生した。
アフリカ、ヒヒ、神経科学、そのどれにも興味がない方でも、本書を自信をもってオススメする。これほど退屈とは無縁な本も珍しい。
2015年1月新着。

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