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地獄変相奏鳴曲 第1楽章・第2楽章・第3楽章(講談社文芸文庫)

地獄変相奏鳴曲 第1楽章・第2楽章・第3楽章 みんなのレビュー

文庫

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2016/08/14 09:11

投稿元:ブクログ

ひとしきりもりあがりくる雷雲のこのしづけさを肯【うべな】はむとす
 明石海人

 作家大西巨人は、太平洋戦争開戦のころに召集令状を受け取った。年齢は20代半ば。そして、敗戦までの約3年間を陸軍兵として過ごした。

 4章からなる「地獄変相奏鳴曲」は、敗戦後の被占領期と、1980年代後半の日本を、「太郎」と「瑞枝」という男女を主軸に描いた長編小説である。

「第一楽章・白日の序曲」では、兵役を経た太郎による回想が多く、青春期が戦争に重なったことによって「魂の砂漠は、いよいよ荒廃の相を深くし」、敗戦後も、依然として内面に「喪失の砂漠」を抱えた状態であることが重く描写されている。

「第三楽章・犠牲の座標」は、1951年秋、サンフランシスコ講和条約と日米安全保障条約の国会承認をめぐる緊迫感ある物語である。舞台は、太郎の住居に近い国立大学。前記二つの条約と、再軍備反対のストライキに向けた会議が行われている。

 決行すれば、武装警官が介入し、大学側も学生に重い処分を下すことになり、「犠牲者」が出る―男性助教授が憂慮し、個人的に発言したのを機に、「犠牲者を出さない」ことが検討されるが、こういう活動には犠牲者はつきものだ、という批判も出て、太郎はその批判を問題視する。「犠牲者」という言葉は、戦時下でも戦後でも、キーワードであり続けていたことがわかる。

 掲出歌は、「第二楽章・伝説の黄昏」でエピグラフ〈題辞〉として引用されたもの。最終章にあたる「第四楽章」も、別巻として同文庫から刊行されており、ラストは圧巻。
(2016年8月14日掲載)

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