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こころ 夏目漱石 あなたは、真面目ですか

こころ 夏目漱石 あなたは、真面目ですか みんなのレビュー

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みんなのレビュー7件

みんなの評価4.3

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
7 件中 1 件~ 7 件を表示

2015/02/02 14:11

投稿元:ブクログ

漱石が高等遊民のような一般的にはとても「先生」と呼びがたい人びとに「先生」の呼び名を与えたのは、漱石が生きた明治の時代がリーダー不在の時代で、理想なき若者が増えていくなかで、新しい手本として登場させたという論は面白かった。教師や政治家にではなく、自分が「この人だ」と見込んだ人がすなわち「先生」であるという、「名よりも、実を求める」漱石の気持ちの表れによるものだという説は頷ける。
漱石作品とその時代をリンクさせた年表や、先生の年表などがあるのもありがたい。
先生と呼ばれることの多かった漱石自身、教師としては大変熱心で、若い人を育て導く漱石の一面も再確認することができました。だからこそあれだけの弟子もいたのでしょう。上からではなく、自分の持っているものを分け与えるというスタンスの漱石は、当時の教壇では大変ユニークに学生に写ったのかもしれません。
Kの自殺の原因が孤独というのは小説内にあることで、私がKに言ったこと、仕出かしたことがどれ程Kを傷つけたか、孤独を際立たせたか。Kには帰るべき家がなく、すがる友もいない。信じてきた道は恋によって奪われ、進退極まる・・・からの、死。煩悶死。
孤独で寂しいから、ではなく、本当に行き詰まったんだろうな、というのは読んで伝わってきます。そのことに当時の若かりし「私」は気づかず、恋の裏切りによって親友を死なせたと誤解する・・・これもKの真実を理解しないという点で、Kを二回殺してますよね。
恋に我を失った男同士の悲劇。
Kと私のやりとりがエドガー・アラン・ポーの『ウィリアム・ウィルスン』に着想を得ているのでは、という説は面白かったです。Kが善良をにない、私が悪をになう。一心同体の彼らは、片割れが死ねば、その片割れも死んでいくしかないという設定は、是非とも読んでみたいし、確かに私とKにも当てはまるような気がします。
お嬢さんに対しての言及も面白く、先生がなぜ妻には何も話さずに死んでいくのかも、自分達を狂わせた張本人には真実は教えてやらない、という理由は背筋が寒くなりました。私とKは同郷の幼馴染みで、私が部屋を分けて住まわせてやるくらいの仲です。その中に突如現れたお嬢さんという存在は、罪悪でもあり、神聖な存在でもあったでしょう。彼らの仲を永遠に引き裂くだけの魔力をもっていたのです。
誰も幸せにならない小説だ、と著者は指摘していますが、まさにその通り。
先生の余生は、「態度価値」であるという作者の指摘は、造詣深すぎて脱帽です。そんな言葉があるんですね。何となくわかるけど、それを明確な言葉と名前にしている学者が既にいました。漱石くらいを読みこなそうと思えば、様々な知識がいるんだなぁ。
この主要三人のこころを想像すると、現代人の抱える思いや悩みは、ここに帰結すると思うのです。
そんな小説を書いた漱石は、あの時代に生きながら、現代人より現代人らしかったのかもしれません。
こんな小説を書いた漱石は、『生』の肯定者だとか。『硝子戸の中』は読まねばなりませんね。
先生の遺書を託された「私」は看取り人であり、先生から信頼された唯一の人であり、死ぬ機会を与えたという人でもあります。Kと先生の生の歴史を受け取った私は、次は誰に引き継ぐのか。一見人が死んでばかりの小説ですが、その歴史を繋いでいくという視点で見れば、これは生の小説でもあるという著者の読みは、納得させられる部分が多く、まだまだもやもやは残るものの、一つの『こころ』の読みとしてはアリだなと思いました。

2015/01/12 00:38

投稿元:ブクログ

以前に読んだのはいつ頃だったか、つまらなくてちっとも入り込んでいけなかった。少しは成長したのかな、今回は深く考えさせられながら読んだ。kは予定調和な人生を捨て、真理を求めいばらの道を進むと決めた。彼の言う真理とは自己確立のことだ。ところがあっという間に迷子になってしまう。到達すべき「自己」がどこにも見当たらないのだ。
利他性を尊ぶ日本文化の中で、明治以降の近代化はあまりに性急だった。そして、キリスト教の理解が不十分なまま個人尊重の西洋文化を取り込んでしまった。「個」のない日本人に「自己確立」など無理難題である。結果として、「自己未確立」の親に育てられてきた子が「自分探し」を続けながらも、結局は「自分」が見当たらないまま親となっていく。この「自己」を巡っての不幸なサイクルは現代でも続いている。「自分探し」の旅は終わることがない。

2016/03/15 22:47

投稿元:ブクログ

kと先生の関係に「ドッペルゲンガー」という視点は少々奇抜でありながら、ハッとさせられた。こうも読めるし、ああも読めるしという多角的な構造こそが夏目漱石。一人の学者はこう読むという一事例にすぎないが、「こころ」について想いを馳せるという時間だけでも楽しい。

2016/11/22 22:16

投稿元:ブクログ

筆者の「こころ」愛が存分に伝わる一冊。
ちょっとそれは思い込み過ぎでは…というところもあるが、読みやすいので、どんな説があるか軽く読んでみたいという時には向いていると思う。
放送も見たかったなー。

2014/08/13 12:55

投稿元:ブクログ

【読書その233】夏目漱石の「こころ」。自分の中ではこの本が漱石の中で一番好きだと思う。本書はNHKの番組「100分で名著」の「こころ」の解説本。生きるとは、死ぬとは何かを改めて考えさせられる。
もう一度「こころ」を読み返したくなる。

2015/10/29 23:19

投稿元:ブクログ

受講中の日本近代文学論の推薦図書。一つの著作を多面的に考察するという吟味するような読書の仕方もありですね。「こころ」が持つミステリアスさが多くの人を惹きつけてしまうのでしょう。姜さんほど深く理解していませんが、解釈の方向は同じで、意を強くしました。ただ、「魔の山」との共通性は、言葉足らずで性急に感じました。

2015/10/31 22:00

投稿元:ブクログ

姜さんの、夏目漱石と「こころ」への愛がつまっている。多角的に「こころ」が分析・解説されていてわかりやすい。Kが死んでしまったのは、失恋と裏切りだけのためではなく、「自分の城」が崩れたことによる深い孤独のせいだった、というのが感慨深い。

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