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みんなのレビュー8件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (3件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
8 件中 1 件~ 8 件を表示

2014/07/01 05:35

投稿元:ブクログ

概説書ながら中身は濃く、国有化までのおよそ50年余りの間の政治・経済・軍事、様々な側面からの鉄道敷設構想への言及もコンパクトにまとまっていて勉強になった。地方への鉄道敷設によって生じる「経済効果」については種々議論があるわけだが、それに関しても正負両側面から叙述されている。

2016/02/14 21:50

投稿元:ブクログ

ペリーによって蒸気機関車の模型がもたらされてから、「陸蒸気」が開通し、全国の私鉄の国有化が決まった凡そ半世紀を扱う。今まで日本に無かった「鉄道」という概念が、政治や産業にどう扱われ、どういう影響を与えていったのか。人々の時間単位が分単位になったり、「初詣」という概念ができたりと「そんなところにまで鉄道の影響が」、という点があって面白い。特定のモノの歴史は、そのモノから見た日本史であることを改めて実感。

2017/02/07 08:23

投稿元:ブクログ

文字通りに「蒸気車模型から鉄道国有化まで」の状況が綴られている。非常に興味深い。
この「明治時代の話し」で少し驚くのは、“鉄道”に対して“海運”が「競争相手」的な位置に在ったことや、現在では想像し悪い程に大きかった鉄道の“存在感”だ。そして「分単位の運行」が行われる列車の故に、「日本人の時間感覚」が変わって行ったという事実である。
本書は文字通りに“温故知新”という感じがする。なかなかにお薦めだ!!

2016/11/24 18:34

投稿元:ブクログ

日本鉄道発展前半満鉄以前までの通史。明治の鉄道開通から国有化までの軌跡が描かれる。1906年に鉄道国有化なんていうことがあったとはつゆも知りませんでした。

2014/10/01 23:46

投稿元:ブクログ

ペリー来航から日露戦争後に鉄道が国有化されるまでの
鉄道史をわかりやすく描く。
井上勝の献身や、明治初期のビジョン。
鉄道開通による庶民の暮らしぶりの変化など
興味深い内容が多いが、
軍事的な記述は意図的に省略している雰囲気を感じた。

2014/08/10 06:34

投稿元:ブクログ

まさに日本に鉄道がひかれつつあった
明治時代の記録。

東海道ではなく、
中山道が第一候補だった!

2017/03/12 14:55

投稿元:ブクログ

 近代日本の交通・流通史の第一人者である著者によって語られた鉄道を軸とした日本経済の通史。それだけに,単なる鉄道の経営・技術開発史ではなく,外交や出資,社会生活との関係性をも記している点で,鉄道ファンでなくとも親しみやすい。
 従来,明治日本経済史における鉄道の役割は,新橋―横浜間の開通に始まり,殖産興業期における「開港場路線」としての限界,松方デフレを経て企業勃興期における鉄道建設ブーム,明治23年恐慌によるその終焉,日露戦後経営期の鉄道国有化と,主に明治政府による経済政策の変遷にあわせて段階的に描かれてきた。しかし,本書ではその間隙を縫うかの如く,東と西をつなぐ幹線鉄道としての「中山道鉄道の敷設」の意義や,鉄道敷設法体制下における小規模私設鉄道の濫立と広軌鉄道問題などに焦点を当てることで,明治期の鉄道史を連続的に表すことに成功している。
 こうした連続的な明治鉄道史像を描写することによって,当時の人物に対する評価も変化してくる。これまで「長州ファイブ」(20-21頁)の中では「いぶし銀」的存在だった鉄道庁長官・井上勝は,井上馨や伊藤博文らを脇役へ追いやって,「鉄道のテクノクラート」(144頁)として主役の座を勝ち取っている。また,渋沢栄一は,「金本位制採用論争」に続いて,大蔵省の阪谷芳郎ら鉄道国有論賛成派に対する反対論を唱えるが,結局のところ日露戦後期には国有化を主張するように転換してしまう(193-195頁)。こうした鉄道に携わる人間模様も活発に語られているのが,本書の面白さだといえよう。
 ただ1点気になったのは,97頁(初版)の記述である。高崎―横川間の官設鉄道が1885年10月に開業したことで,途中の磯部駅には湯宿が軒を並べており,「外務卿の井上馨らが別荘を建て,三菱の岩崎弥太郎もしばしばこの地を訪れるようになった」と書かれているが,弥太郎自身は同年2月7日に没している。おそらく,岩崎弥之助の間違いであろう。

2015/12/09 00:12

投稿元:ブクログ

近代化していく中で鉄道が敷設される過程や、社会的経済的な影響が紹介されている。鉄道萌芽の時期は、いわゆる開明派官僚である大隈重信大蔵兼民部大輔、伊藤大蔵兼民部少輔がイギリス支援の下で推進していくことになる。
イギリス支援時に日本の鉄道路線の狭軌採用が決定した事実は恥ずかしながら初めて知った。
鉄道敷設に尽力した人物として井上勝が紹介されている。井上はいわゆる「長州ファイブ」として知られる人物であり、イギリスで鉄道技術を学んでいる。

日本の鉄道敷設でまず検討されたのが、1869年に東西両京間の鉄道敷設である。1870年からはモレルが東京~横浜間を測量開始し、二年後には新橋~横浜間の仮開業までこぎ着ける。その後、1874年には大阪~神戸間の開業、三年後には京都~大阪間の開業と徐々に敷設距離を伸ばしていく。
東西両京間鉄道も当初は中山道ルートを採用していたことも意外であった。

政府だけ敷設を進めるのは困難であったため、私設鉄道を認めていくことで鉄道敷設を促進させた。その代表例が、1881年設立の日本鉄道会社であった。その後、松方デフレからの企業勃興が起こり、私設鉄道が官営鉄道を上回っていくことになる。
しかし、一方で政府内部では鉄道国有化という意見が出始め、将来的な鉄道国有を匂わせつつも、私設鉄道を容認する鉄道敷設法が出される。私設鉄道は当時、小規模鉄道会社の分立経営状態が続いており、経営も不安定であった。尚且つ、路線も分立しているため運輸もきわめて不便であり、統一した鉄道経営が望まれ始めてきた。
こうした流れの中での鉄道国有化であるということを本書はとても明快に示してくれており、交通史門外漢の小生にも分かりやすかった。

また、鉄道による地域格差(有名な「裏日本」の問題など)も紹介されており、鉄道による社会に与えた影響も紹介されている。

また、鉄道萌芽の時期の鉄道敷設に関して、郡司的理由というよりも経済的理由が優先されていたという事実も意外であった。

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