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2015/02/15 22:27

投稿元:ブクログ

1899年から1900年にかけて行われた神学者ハルナックによる講義を一冊にしたもの。岩波文庫にも訳書がある。ハルナックはこの著作において、キリスト教の「本質」を歴史学的方法を使って規定しようとしている。その際、まずイエス自身の教えを抽出することが重要視される。そのための史料は、マタイ、マルコ、ルカの三つの福音書であり、ヨハネの福音書はほとんど利用されることがない。このように史料をある程度限定したあとでハルナックは、神に対する確信を抱いて隣人愛の日常生活における実践を説くイエス像を構成する。こうしてイエスは、ラディカルな革命家や現世拒否的態度を提示した人間としてではなく、信仰に基づく道徳を説いた人間として提示される。このようにキリスト教の本質が規定されてから、ハルナックはキリスト教の制度の歴史の考察に移るが、その際にはプロテスタントがキリスト教の本質に最も近い宗派と位置づけられることになる。イエスの教えの中核は、神の確信や信仰生活の「体験」にあるのであって、こうした「内面」の領域を重要視する教えと、教会に属さなければ信仰を有することを認めないというカトリシズム(東方正教会とローマ・カトリック)の制度重視の考え方は、基本的に対立するものだとされる。もちろんハルナックは、カトリックを構成するものは制度に限られず、アウグスティヌスの神学によって生き生きとした内面性がカトリックにおいても保持されたとする。しかし、一つの国家を構成し、信仰生活においては儀礼主義に堕したカトリックに対して、内面性を重視し、キリスト教の本質とは関係のない典礼を廃止したルター派のほうが、高く評価される。このようなキリスト教理解の妥当性はさておき、プロテスタント護教論の一つとして、非常に明快な図式を描いている。また、辺境出身のため、領邦教会との強い結びつきを持てず、ライヒの中央権力と関係を深めることによって宗教界で影響力を発揮しようとしたハルナックの政治性を指摘する訳者解説も、この著作の政治的文脈を考えるうえで興味深い。

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