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野望の憑依者

野望の憑依者 みんなのレビュー

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みんなのレビュー8件

みんなの評価3.5

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (3件)
  • 星 3 (4件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
8 件中 1 件~ 8 件を表示

2014/08/10 11:21

投稿元:ブクログ

「高師直」降臨。
北方太平記(佐々木道誉、赤松円心、北畠顕家、楠正成)と合わせて読みたいですね。
太平記ものに外れなしです。
尊氏が馬鹿に見えるようにしたんだろうけど、それはどうかな?

2015/05/09 16:45

投稿元:ブクログ

高師直。足利尊氏の右腕として、主に軍事面で活躍するが、尊氏の弟直義と対立し、斬首される。

鎌倉時代と室町時代の間で、世間一般ではなじみの薄い南北朝時代。2人の天皇が並び立ち、その間を多くの武士たちが裏切りを繰り返す、ややこしい時代だ。しかし、著者は高師直のみにスポットライトを当てて、南北朝時代をシンプルに描くことに成功している。

小説の冒頭で師直が命乞いをする盗賊を斬る場面が見事なツカミ。生きることとは野心を持つこと、という師直の強烈なキャラクターが明示される。

そこからは、師直の軍師才能全開。鬱病っぽい尊氏を操縦し、頑固な直義と妥協し合い、敵対する楠木父子や新田義貞らを倒す。時々、女もつまみ食い。こうして、師直は尊氏を武家社会のトップへおし上げることに邁進する。師直に見えるのは力だけ、天皇や公家も役に立たなければただの人だ。

高師直はピンチをチャンスに変える野心の男だ。そして、彼が野心を失うことは、彼の破滅を意味する。

2014/07/14 23:03

投稿元:ブクログ

伊東さんが高師直を書く!ということでとても楽しみにしていた本。
面白かった。
尊氏がはじめから嫡子ではない(兄高義が嫡子で、早世)こと、それにより高氏と上杉氏の対立が深まっているとか、師直が直義にも嫌悪を抱くひとつの理由になるとか、ひとつひとつの歴史的事実がぴたっとハマったように感じて、とても納得のいく前半の叙述だった。
楠木正成との相いれなさは面白かった。
いわゆる、源氏の正嫡で、新しい幕府を開いた!というような華々しいイメージの尊氏ではなく、
躁鬱だったらしい?という研究も踏まえて、尊氏の堂々としてなさ、ずるさ、みたいなのが出ていて面白い。

2014/08/03 19:20

投稿元:ブクログ

南北朝の婆娑羅者、高師直の物語である。
足利家の家宰として、鎌倉幕府滅亡から室町幕府の立ち上げにかけて辣腕を振るうも、足利政権内の勢力争いで無残な死を遂げる太平記の名脇役。
同じ婆娑羅者でも終始飄々として『陽』のイメージが強い佐々木道誉に対して、高師直は殺伐とした『不』と鬱々とした『陰』のイメージが付きまとう。
そういう意味では、決してヒーロータイプではないが、本作では気鬱の病の尊氏を時には叱咤し、時には宥め賺して足利氏の家宰として、氏の行く末を尊氏に託せざるを得ない境遇に迷いを持たずに突き進む、一途な人間臭さも所々に見受けられる。

しかし、この時代の戦いは後の戦国時代の緻密な組織戦と違って、勝った負けたの展開が激しすぎる。こういうシーソーゲームの状況が太平記をスペクタクルに思わせるところかもしれない。

2014/12/31 09:11

投稿元:ブクログ

鎌倉末期から室町まで、学校で習ってもあまり記憶にない時代。
自ら表に立って野望に燃える者と、それをあくまで陰から、後ろから支え、実際に動かしていく者と。歴史はいつもそうやって動かされていくのだろうね。
この時代、本当はすごく面白いんだと思うんだけどあまり人気がないのはなんでだろう。

2015/05/29 09:56

投稿元:ブクログ

南北朝時代や『太平記』の内容を知らなくても楽しめる。この時代の武士は、戦国期の武士とは異なっていて予測がつかない。動員される兵の数も、現地調達というか自然発生的というか、状況次第でどちらにも転ぶ日和見ばかりで計算が立たないし、京に攻め込み敵を蹴散らしたのにそこを死守せず兵を退いてしまうのも不思議。何より面白いのが、足利尊氏の極端な躁鬱ぶりで、傍らにいる高師直が何度も「もうダメだ」と天を仰ぐほど。頭を抱えた殿をなだめすかして叱咤するのだが一向ダメで、諦めかけたとき「おのれー」と立ち上がる様は腹がよじれる。

2016/09/06 21:53

投稿元:ブクログ

高師直主人公の歴史小説。足利尊氏を支えつつ、陰で操ろうとする野望の人として描かれているが最後の最後で非情になりきれず転落していく様子を描く。主人公が陰で権力を握って、政敵を滅ぼしてやる(結構、ひどいやり方で)っていう展開で、且つ微妙に人間的に魅力に乏しいように描かれているので、主人公に思い入れを持ちにくくはあったが、この時代の混乱の様子は非常にまとまって描かれていたように思う。これを読んで高師直、いいなあと思うかどうかはまた別の話で・・・。

2014/08/15 22:04

投稿元:ブクログ

高師直の果てない野心の行く末。淡々と状況が推移していく場面もあるが、太平記の時代の流れが把握できて面白かった。

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