電子書籍
貴重なレポート
2021/01/22 14:30
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
将棋ソフトの登場から第3回電王戦までをまとめたもの。過渡期の技術の記録は残りにくいので、このような形でまとめられているのはすばらしいです。
紙の本
興味深い
2022/02/10 10:10
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
将棋のプロ棋士とコンピュータソフトの対決に、興味が湧いてきました。ソフトが、どこまで強くなるのか、見てみたいです。
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ソフト開発(と開発者)の側にもしっかりスポットがあたっていて、すごく楽しく読めました。さすがはmtmtさん!
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特に将棋のファンではないのですが、「人間の頭脳vsコンピュータの進化」というテーマにはやはり大変興味深いものがあります。
米長邦雄永世名人が敗れた第一回電王戦の後、団体戦となった第二回、第三回でも人間側の負け越し。
チェスで1997年にIBMディープブルーが世界チャンピオンのカスパロフを破った際には「とった駒を使える将棋ははるかに複雑でコンピュータが人間に勝てるようになるにはまだまだ時間が掛かる」と言われたものですが、それから15年強。
感慨深いものがありますね…
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面白かった。
作者としてはもっと頁が欲しかったんじゃないかなぁ。
あと、図面なしの縛りは意味あるのか疑問。
62玉の局面だけだって入れれば臨場感でそうなものだが。
数学読み物の「数式入れれば売れなくなる」定跡と同様、眉に唾をつけておきたい。数学ガール売れてるんでしょ?
是非、コンピュータシミュレーションで検証してもらいたいものだ。
笠井さんの登場の仕方は意外性溢れてた。
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著者の思いが詰まった名著であると思うが、図面がないのはいかにも惜しかったです。
将棋の棋士、将棋ソフトのプログラマーの人間模様が良く描かれているなと感じました。
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著者の将棋知識が豊富であるため、読み応えのある一冊になっています。
将棋においてコンピュータがプロ棋士の実力を上回ったことは認めないわけにはいかないようです。トッププロとは対戦していないようですが、そこは日本的な美学からあえて対戦する必要はないように思います。
少し寂しい気もしますが、視点を変えればアルゴリズムやプログラミングの進化でもあり喜んでも良いのかもしれません。
今回の結果で将棋の価値が下がる訳ではないので、悲観する必要はありませんね。逆にプロ棋士を倒すという目標を達成してしまったコンピュータ側がどこに向かっていくのかに注目したいと思います。
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盤上で繰り広げられる人間とコンピュータの闘い。第一回~第三回電王戦で対決したプロ棋士とソフト開発者の人間ドラマ。対戦だけでなく,そこへ至るまでの道のりについても概要をしっかり捉えている。
アルゴリズムの内容等の技術的な話には踏み込まず,棋譜データも載せていないが,両者の熱意と将棋への愛が伝わってくる良本。将棋記者として経験を積んだ著者だけあって,あまり詳しくない人でも楽しめるようになっているのがいい。
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多少なりともプログラミングに携わるものとしてはどんなアルゴリズムを使っているのだろうか、どんな評価関数を使っているのだろうか、と興味をそそられます。
しかし一方で、勝負事の世界に機械が参入することに違和感も感じてしまいました。もちろんその機械(プログラム)を作ったのは人ではあるのですが、、、。
人間VS機械にも確かにドラマはあって、見聞きすれば気持ちも昂ぶるのですが、人間と機械ではどうしても土俵が違うように思えてしまって、自分は心から楽しむことはできませんでした。
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人間VSコンピュータ。
思ったより早く追いつかれてしまった。
コンピュータ将棋の方に主な視点を置きながら、開発者の簡単なエピソードも交えて、割に淡々と描く。どちらからに入れ込んでいる感じでないところはいい。
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コンピューター将棋のドキュメンタリー。非常に面白かった。ちょっと考えれば分かることだけど、将棋の複雑なルールと指し手をコンピューターに覚えさせてオートで指させるのは難しい事だと思う。結局、プログラムは人間が組み上げるのだから、その人の設計思想が影響するのが面白い。個人的に一番面白いと思ったのが各駒に評価点を付けた事。歩が一番低くて飛車が一番高いのは素人でも分かるけど、各駒にそれぞれどのぐらいの差があって、何枚持っていたら価値が逆転するのかは分からない。そこを明確に点数を付けたのは画期的だと思う。
実は以前、格闘ゲームのキャラ調整をロジカルでうまく相対化して誰でもできるようにならないか、という事を友人と話し合った事がある。結論としては、各技に点数を付け、キャラ毎に技を点数で相対化したり、合計点を算出してキャラ評価をしたらどうだろう、という話になった。僕としては大賛成で、その技の評価点を算出する計算式を作りたいと思った。しかし、それをやる時間がなかったのと、こういう仕事は全く評価対象にならないので、時間を犠牲にしてまでやる事に価値を見出せなかった。そもそも、僕は格闘ゲームの開発を担当していなかった。
そう思って今の格闘ゲームを見渡すと感じる事がある。今の代表的な3D格闘ゲームは飛車角が無くて金と銀で戦うゲームになっている印象がある。2Dゲームは飛車と角しかないキャラ、飛車と角が無いキャラ、歩が無いキャラ、が戦っているように思う。2D格闘ゲームはメタ的組み合わせがあって、それを良しとし、それを覆すところにカタルシスを感じているように思う。はたしてそうだろうか?厳しい言い方をすれば、それを良しとしているプレイヤーや開発者はキャラバランスを考えている事を放棄しているように思う。プレイヤーはキャラを選ぶ時、何を基準にしているだろうか?キャラのルックス、デザインが一番だと思っている。ダサいキャラなんか使いたくない。キャラを選ぶ基準が強さだ、操作性だ、という意見も聞こえそうだけど、それは少数意見だと思う。キャラのルックスに個性が無い方がいい、という主張で作られたゲームもあるけど、正直、魅力がない。強さや操作性もキャラの魅力だとして、それも含めてキャラというのはプレイヤーの代理人である。それはプレイヤーの様々な価値観、美意識が反映されている。プレイヤーがキャラを選んでいるようでキャラにプレイヤーが選ばれている。弱いキャラクターを引き当てたプレイヤーは何を感じるだろうか。その不満を聞いた人の返答のほとんどの意見が「キャラ替えすればいい」だと思う。キャラがプレイヤーの代理人だとすると、キャラを替えることが容易じゃない事が想像できる。弱い、不満のあるキャラを引き当てたプレイヤーはゲームに対して呪いの言葉を吐き続けるか、黙ってゲームを去っていくだろう。そのゲームを遊びたいプレイヤーのネガティブな想いはどこに向ければいいのだろうか?
400年もある将棋の歴史の中で、コンピューターに将棋を覚えさせる過程で、将棋の仕組みをロジカルに紐解き、明文化したところに意義があると思う。そのプログラムが人間に勝ったのだから、その理論は正しいのだと思う。そして、それを人間が知ったという事は人間も更なるレベルアップができる可能性がある事の裏返しと言えるかもしれない。
最近の格闘ゲームで最もロジカルにゲームが構築されているのはソールキャリバー5だと思っている。今、格闘ゲームに必要なのは、ゲームをロジカルに解き明かす教本だと思う。歴史が浅いとはいえ、テクノロジーから生まれた格闘ゲームが環境も熱量も将棋には負けている。もっとアカデミックな存在になっていいはずだし、そうなって欲しいと思う。
蛇足だけど、過去の格闘ゲームの中で最強のキャラは何か?という事をMUGENというソフトを使って検証した動画がある。色んな意味で面白いので見て欲しい。
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電王戦のルポというよりはコンピューター将棋のこれまでの発達過程を知るうえで有益だった。しかし棋譜が載っていないのは残念である。
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将棋の知識はほぼないものの、家人につきあって将棋番組を見ているうちに、棋士の方々に親しみを感じるようになりました。電王戦のことも知っていたので、臨場感たっぷりに描かれた棋士の方々と電王戦との関わりを、とても興味深く読みました。将棋ソフト開発の歴史からも、将棋の複雑さ奥深さが感じられて面白かったです。
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松本博文氏(1973生、東大将棋部OB、将棋観戦記者)の「ルポ電王戦 人間vsコンピュータの真実」、2014.6発行です。羽生善治が七冠を独占した年(1996年)、「コンピュータがプロ棋士を負かす日は? 来るとしたらいつ」というアンケートへの回答は次の通りです。羽生善治七冠「2015年」、谷川浩司九段「私が引退してから」、加藤一二三九段「来ないでしょう」、森内俊之八段「2010年」、村山聖八段「来ない」、佐藤康光八段「分からない」、三浦弘行五段「分からない」。答えは「2013年」でした!
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佐藤は頭を下げ、投了の意思を示した。それはきっと、歴史的瞬間であったのだろう。いつかは棋士がコンピュータに敗れるときがやってくる。そう多くの人間がどこかで漠然と思っていたはずである。しかしその瞬間が訪れるのは、意外なほどに早かったのではないか。この現実に、どう向き合えばいいのか。とまどいを隠せない棋士や関係者も多かった。
大盤解説の聞き手を務める女流棋士の山口恵梨子は、一局を振り返って駒を並べ直す際に、思わず泣き出していた。p.133