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2014/12/06 18:59

投稿元:ブクログ

 著者の最新評論集。第1章の「一九三八年の戦後――「杭州」と「蘇州」」は、初出時に読んだものから大幅に改稿され、着実な議論となった。小林の日中戦争体験と戦時下のドストエフスキー論の執筆・中断・再出発から、小林が戦争とどう向き合ったのか、文学者としての戦争責任をいかなることとして自覚し、生き/書いたかを追いかける重厚なエッセイが続く。

 すぐれた批評は、対象と共にあり、対象によりそい、対象の思考を再演しながら、対象とは異なる独自の言語/思考の地平を切り開いてみせるものだ。たとえば本書は、小林秀雄論なのか、ドストエフスキー論なのか、小林秀雄のドストエフスキー論についての論なのか。いずれもそうだとも言えるし、そうではないとも言える。ポストモダニストなら、対象に×をつけて表現するような中間的な位相の言語がもたらす知的興奮は、そうざらに味わえるものではない。
 
 著者は、小林の体感した「時差」、ドストエフスキーのテクストをたどる小林の言葉の飛躍と捻れ、『ひかりごけ』における武田泰淳の場面転換など、ごくわずかな隙間に介入点を見出し、そこに思考(の挫折)の痕跡を発見、可能的な議論を取り出してみせる。一つ一つの言葉は平易だし、奇を衒った引用やレトリックがあるわけではない。しかし、ここにはまぎれもなく、文学/批評という語でしかあらわせない何かが定着されている。
 
 それこそが小林秀雄が日本語の文学に開いた地平なのだと言われると、たしかにそうであるような気がしてしまう。

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