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虫とけものと家族たち(中公文庫)

虫とけものと家族たち みんなのレビュー

文庫

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みんなのレビュー8件

みんなの評価4.7

評価内訳

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8 件中 1 件~ 8 件を表示

2015/09/12 15:55

投稿元:ブクログ

1930年代にイギリスからギリシャの小さな島コルフ島に移住した一家。おっとりした母に気難しい芸術家の長男ラリー、銃器マニアの次男レズリー、おませな姉マーゴ、そして語り手である10歳の少年と親友の飼い犬ロジャー。

家族も風変りながらコルフ島の住民たちも長閑なひとたちばかりです。しかもラリーが招待する少し変わった客人たちがひっきりなしに訪問してくるのですから、家の中はいつも大賑わい。

そしてなによりも少年は虫や植物、動物たちを観察するのが大好きで、しょっちゅうロジャーを連れて外に飛び出してはコルフ島の生きものたちと触れ合います。

本書の解説において、訳者池澤夏樹は言います。

「幸福の定義について哲学者たちは古来いろいろと理屈をならべてきたが、実例を出すという一番わかりやすくて簡単な方法をとったものはいない。たぶん哲学者たちはあまり幸福ではなかったのだろう。ぼくたちはみんな幸福な人間と知り合いになりたいと思っているのだが。
ここに一冊、幸福の典型例を書いた本があって、イギリスをはじめとするいくつもの国で、たくさんの読者を集めてきた」

この物語は正しく、「幸福とはなにか」ということを読者に教えてくれるでしょう。


特に僕が好きなのは食事のシーン。ラリーが呼んだ芸術家の友人たちが主人公たち家族と一緒に食事をするのですが、その際に同じテーブルに着きながら、みんなてんでバラバラな話をしているのです。

ある者は作家ロレンスについて話をしているのだけれど、それを聞いている者はそれがアラビアのロレンスの話だと勘違いしていたり、ある者はただひたすら自分のことを誰も聞いていないのにもかまわず話していたり…。みんなバラバラだけど同じひとつの場所にいる、このシーンは主人公がコルフ島で感じた自然そのものだと言えるでしょう。

犬も、亀も、蜂も、カブトムシも、人間も、みんなそれぞれコルフ島という自然の中でバラバラに生きているということ、それが自然の美しさなのではないでしょうか。

そしてもしかしたら幸福の風景というものも、そういうものなのかもしれません。なにが幸福か、なんてきっと人それぞれバラバラなものだけれど、でも、僕の幸せとあなたの幸せは同じテーブルに着くことができるということ、バラバラなままでもちゃんと共存できるということ、それが最も大切なことなのかもしれない。


ところがただ一点、この愛らしい物語には重要な欠点があるのです。それは、コルフ島をあまりにも素晴らしいユートピアのように描いているということ。だからこの物語を読んだ人の多くが、自分もコルフ島に訪れてみたいという衝動に駆られてしまうのです。

著者の妻がのちの回想で述べているように、この物語が多くの人に読まれることでコルフ島は有名な観光地となり、その結果、かつて彼らが癒され、目を輝かせた多くの自然は壊されてしまったのでした。

なんて皮肉な話でしょう。

でも、もしかしたらそれも仕方ないのかもしれません。

なぜなら「幸福」というものはいつだって、いつかたどり着���るかもしれない未来か、あるいはもう取り戻せない過去のことを言うのかもしれないのだから。

2014/11/29 22:02

投稿元:ブクログ

ギリシャの小さな島で暮らした少年期の体験をもとに書かれた私小説。いきものに強い興味のあった主人公の動物たちへの好奇心と、美しい風景描写、そして彼の家族をはじめとするユニークな人々の姿がとても楽しく、なんとも幸せな読書時間だった。ただ猫を殺す領事の話があって、そのエピソードだけすごくもやっとした……。

2014/06/27 12:56

投稿元:ブクログ

「夜は短し歩けよ乙女」に出てきて、読みたいなーと思ったらすでに絶版で。。
なので、復刊嬉しすぎる!しかも帯は森見さん♡

風景や動物の観察シーンは読むのに時間がかかってしまった…。
家族の会話やお出かけ、パーティーのシーンはすらすら読めたし、面白かった。

2014/08/07 17:38

投稿元:ブクログ

気候を我慢できずに引っ越し。客がたくさん来るので引っ越し。そして教育のために引っ越し。なんて凄い家族!!
そして、ギリシアのコルフ島は末っ子にとってとっても魅力に溢れた島だと良くわかる。虫達と動物たちと自然に向き合える生活は楽しいに決まっている♪

2014/07/12 18:05

投稿元:ブクログ

美しい自然、思わぬ行動をする動物たち
作者の自然、とくに動物への興味と愛情が伝わる。
ことばの装飾が多くなく、その美しさや活き活きとした感じが伝わる訳もいい。
とにかく、美しく楽しく温かい。

それにしても、思いついたらすぐ引っ越しできる、気に入った虫や動物を飼育しようと持って帰れる、経済的・社会的環境はうらやましい。
現在だと雛や子供を巣から持って帰ることは、許可を受けないとできないと思うが。。。

読了日に、訳者の池澤夏樹さんが北海道立文学館の館長に就任するというニュースと、ボイジャーが池澤夏樹さんの作品を電子書籍化し販売を開始したというニュースが流れた。偶然とはいうのは面白い。

2014/08/09 23:57

投稿元:ブクログ

まるで詩のような語り口。
美しい自然描写とそのなかで生き生きと描かれ、ユーモアに溢れる虫とけものと家族たち。

読んでいて
スゲーッ
爽やかな気分だぜ
新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによォ~~~~~ッ

2015/08/09 11:54

投稿元:ブクログ

森見さんの本で知って読み始めた。
最初から最後まで幸福な空気が充満していて、この本に出会えたことに感謝!
ダリル一家が内に住み着いてしまった!
2015.8.9

2015/12/06 10:02

投稿元:ブクログ

最近はニュースの影響でネガティブイメージのあったギリシャ。

ですが、この本に登場するギリシャの明るく美しく豊かなこと!
虫と格闘する生活もなかなか羨ましい。

今はもうこんな豊かな時間は流れていないのかしらと、ギリシャに行ってみたくなりました。

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