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中原中也の鎌倉

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2014/09/21 15:52

投稿元:ブクログ

沈みゆく夕陽いとしも海の果てかゞやきまさり沈みゆくかも
 中原中也

 「汚れつちまつた悲しみに」など、七五調や語り物ふうの独特の韻律で親しまれている詩人。1907年(明治40年)、山口県生まれ。軍医の家の長男であった。
30歳の若さで病没した中也を、かつて恋敵でもあった小林秀雄は、「詩人といふよりも寧ろ告白者だつた」と評している。いったい何を「告白」したのだろうか。
 中也の詩を短歌にし、中也に関する著作も多い福島泰樹は、近刊で、中也が最晩年を過ごした鎌倉から考察している。
 鎌倉に転居する直前、中也は極度の神経衰弱で千葉市内の療養所に入院していた。前年に長男が2歳で病死し、大きな喪失感におそわれていたのだ。掲出の短歌は、療養中のノートに書かれたものだが、書くことで心を落ちつかせていたようでもある。
 他方、「ホラホラ、これが僕の骨だ」で始まる不吉な詩は、夭折【ようせつ】した愛児が妻の胎内にいたころに書いたものだ。
 また、その愛児が生まれたとき、数年前に亡くなった弟を思い、
 
「月下の僕か弟か/おほかた僕には違ひなゐけど/死んで行つたは、/―あれはあやめの花ぢやろか」

と、まるで自らが死者のような、他界からの視線で現世を見つめてもいた。
 生涯職に就かず、詩作にのみ徹した中也には、あらゆる悲しみが押し寄せていたのだろう。おどけたような口調の詩は、自己断罪の言語化だったことも思われる。
 長男の死、そして自身の死をも見通していた=「告白」していたような中也の詩を、秋の夜にじっくり読み直してみたい。

(2014年9月21日掲載)

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