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逃げる幻(創元推理文庫)

逃げる幻 みんなのレビュー

文庫

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みんなのレビュー12件

みんなの評価3.6

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (3件)
  • 星 3 (7件)
  • 星 2 (1件)
  • 星 1 (0件)
12 件中 1 件~ 12 件を表示

紙の本

地味だけれど雰囲気があります。

2015/08/24 17:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ef - この投稿者のレビュー一覧を見る

第二次世界大戦集結直後、米軍予備役大尉のダンバーは、とある密命を帯びてスコットランドのハイランド地方に滞在することになります。
 爆撃機を改造した輸送機の中で、ダンバーはネス卿と出会います。

 ダンバーは精神科医であり、少年非行の権威でもあったのですが、彼のことを知っていたネス卿から「仮定の話ですが」という切り出しでとある少年の問題を尋ねられます。
 ネス卿が言うには、その少年は何不自由のない家庭にいるにもかかわらず、月に3度も家出を繰り返しているのだそうです。
 「何が原因なのでしょうか?」
 「情報が不足しているのでお答えはできませんが、家庭に問題があることは間違いがなさそうですね。」

 ダンバーが宿泊することになっていた民家はネス卿の領地の中にあり、そして、その家出を繰り返す少年(仮定の話じゃないんです)の家もネス卿の領地の中の貸家だというのです。
 
 ダンバーが民家に腰を落ち着けてみたところ、例の少年はまた家出をしている最中だというのです。
 一緒にいた成人男性の話によると、ムア(スコットランドのヒースが生い茂る荒れ地ですね)を歩いていた少年が、突然姿を消したのだとか。
 それこそ、手品でコインを目の前で消すように、ふっと消えてしまったというのです。
 もちろん、大人達は少年が消えた辺りを探したのですが、まったく痕跡もないというのですね。

 その夜、ダンバーが寝ようとしたところ、部屋の隅に潜んでいたその少年を発見しました。
 少年は何かにおびえているようで、しかもストリートファイトの経験があるようで、ダンバーを手こずらせますが、最後には取り押さえられます。
 少年をその家まで送り届けるダンバー。

 少年の父親は、高く評価されている作家でした。
 でも、それは玄人筋に評価される作風で、「売れる」本か?と言えばそうではなさそうです。
 ですが、文学的には非常に高いレベルの作品とされているのですね。
 その奥様も(後に分かりますが)作家さんでした。
 奥様の作品は、ご主人の作品とは正反対で、大衆受けがしてベストセラーにもなり、お金も沢山稼げるのですが、文学作品としてはまったく評価されないような作品でした。

 この二人の間の子供が家出を繰り返しているのか……。
 夫婦の間には軋轢もありそうだが……
 と、考え込むダンバーでした。

 というのが本作の出だしです。
 かなり地味な作品に感じます。
 それはまるで、スコットランドの荒涼としたムアのような。
 確かに、その雰囲気は満点です。

 そこで家出を繰り返す少年。
 だから何?
 と、感じてしまうのですが、もう少し我慢して読み進めてください。
 大分終わりの方になって、急展開します。

 う~ん、どうジャンル分けすれば適切でしょうか?
 ミステリ? なのかな?
 でも、事件が起きるのは大分後の方です(ええ、起きるのですよ)。
 そこからは一気に畳みかけます。

 推理小説としてはあまり評価できません。
 ですが、雰囲気はとても独特で、そこは良いと思います。
 これは好きずきだなぁ。

 「嵐が丘」はお好きですか?
 あれとは全く違うけれど、舞台となる荒れ野はまさにあの雰囲気です。
 その描写もふんだんに出てきます。
 そういう感じを堪能できる地味だけれど、渋いミステリという感じでしょうか。

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2015/05/24 13:44

投稿元:ブクログ

昨年中に借りていたのだが、時間がなくて未読のまま返却。再チャレンジしてようやく読了できた。本格ばっかり続くと変に疲労してしまうのだが、たまに読むとやっぱり面白い。そんな本格のよさを再認識させてくれる作品だった。

マクロイは三冊目。読みやすい印象が強いのだが、本書では前半がほぼ退屈で終わってしまった。殺人がおこる辺りからじわじわと面白くなってきて、後半は一気読み。時代設定が事件背景となる構成や、終盤の伏線回収など、作者の巧さが随所に見られる。意外な結末だが、犯人推理は難しくはない。タイトルが秀逸です。

2015/02/14 21:42

投稿元:ブクログ

時代背景が古いのは分かっていたけれど、
注釈が多すぎて、流れるように読めなかったのが残念でした。

他の作品と翻訳者が違うからなのかな?と思いました。

2015/01/03 17:21

投稿元:ブクログ

何の予備知識も持たずふと手に取って読んでみたら、実はもう70年も前に書かれた小説だとか、軍属の精神科医であるウィリング博士なる探偵が登場するシリーズものの1つだとか、そもそも書き手が女性だとか(作者名もよく認識せぬままに読み始めた)、なるほど。

子供の頃にシャーロック・ホームズシリーズにハマった身としては、作品の世界観というか、背景色のようなものはどこか懐かしくもあり、好みだ。
プロットもしっかりしているが、やっぱり2010年代の読者にとってはあっさり感が強いのかな。
最後の場面で肝心の人物をみすみす死なせてしまうというのは、まあベタな展開ではあるが、ちょっとガックリ。

2014/10/17 17:47

投稿元:ブクログ

ある任務をえてアルドライへやって来たダンバー大尉。家出を繰り返すアルドライの少年ジョニー。家出したジョニーを探しに出た家庭教師シャルパンティエの殺害事件。戦争時代にナチスを擁護していたアメリカ人ブレインの殺害事件。ダンバーの任務は戦争中に看守を殺害し逃亡したドイツ人捕虜の捜査。空襲で焼けた孤児院で唯一生き残ったジョニー。ジョニーは何故家出をするのか?どこに向かうのか?ダンバーの上官ウィリングの推理。

2015/10/26 11:07

投稿元:ブクログ

私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない

2015.11.12読了

よく出来た小説です。
70年前に書かれたものですが、現在でも全く色褪せていません。

ミステリーとしてはシンプルなものですが、犯人がかなり後半になるまで見当が付かず、語り手役のダンバー大尉がもしかして、などと穿った読み方までしてしまいました。
作者のヘレン女史の筆力の高さが相当なものだとわかります。

しかし、かなり無理もあるようで、読み返して見ると、うーんというところは結構あり、作者も最後のタネ明かしのところではかなりエクスキューズを書いているようです。
でも、知らずに読んでいるとそんな事には全く気づかず、したがって犯人の見当も付かないという面白さを味わえました

また、ヘレン女史の筆の冴えはそこだけではなく、スコットランドの景観を巧く書いていて、この小説の謎めいた、過去の亡霊のせいでもあるような雰囲気がとても良く醸し出されていて、本当に良い小説です。

他のレビュアーの方も書かれていましたが、解説のところでストックトン夫人の名前がずっと間違って書かれていて、あれ何か読み落としをしていたのかと焦りました。

2015/10/26 22:29

投稿元:ブクログ

第二次大戦の傷跡も生々しいスコットランド。空襲で一人生き残った少年が、親戚に引きとられた後も家出を繰り返す。その地方を訪れたダンバー大尉は少年を発見し、彼が何かを異様に恐れていることに気づくのだが…
ストーリーはシンプルで、人間消失や密室殺人などはそれほどインパクトはないが、スコットランドの荒涼とした景色や地方の歴史、民間伝承などが雰囲気を盛り上げている。ナチスを擁護していた哲学者、逃亡したドイツ人捕虜などの問題が絡み合って、最後にウィリング博士が導きだした答えはなんとも苦い。前半はちょっと冗長な感じもするが、マクロイらしい巧さ。

2014/08/28 18:28

投稿元:ブクログ

ツッコミどころも2~3あるんだけれども、全体としてはゆっくり高まっていく謎に引っ張られる心地よさを堪能して、ほぼ満足。
場所の持つ雰囲気や歴史を充分に生かし、服装や石の描写も細く、人物もそれぞれ味がある。

残念ながら、解説がいただけなかった。
なんでこんなにあらすじに字数を割く必要があるのか?あらすじというものは、読めばわかるものだよね?すじを追うのも楽しみの一つなんだから、それを奪うような解説はよくないと思う。
登場人物の名前を間違えてると思うし(エリックの妻は、マーガレット×→フランシス○だよね?こんな初歩的なミス、いいの?)、軽くネタバレか?という箇所まであって、読む前には決して読んではいけない。読後に読んでも、余韻が飛んでしまい、読まなきゃよかったと思った。これなら、なくていい。

2014/09/23 00:28

投稿元:ブクログ

家出を繰り返す少年が開けた荒野の真ん中で消えた。
休暇中のダンバー大尉は不可解な事件に関わり合うことになり…。

単純な骨格を如何に肉付けして物語を太らせるか。
マクロイは本当に上手いと思う。
伏線の張り方もいいし、何より300頁強でこの読み応え。
面白かった。

2016/10/09 20:00

投稿元:ブクログ

ミステリ。スコットランド。戦争。
人間消失、殺人、意外な犯人と、ミステリの魅力は十分。
低評価を付けた理由は、単純に自分の好みの問題。
作品が描かれた時代柄か戦争が関係しており、語り手が精神科医、文学的な要素も見られる、と非常に重厚な作風。
自分には難しい作品だった。

2014/10/09 02:26

投稿元:ブクログ

第二次大戦集結直後のスコットランドを舞台にしたミステリ。
ヘレン・マクロイは基本的に『巧い』作家で、創元推理文庫から出ている他の長編も読んでいるが、その中でも1、2を争うほど面白かった。
今作で特に良かったのは、情報を小出しにして緊張感を高めて行く手法だろう。事件が起きるまでに、どうしても時間がかかってしまうのが欠点だが、本作に関しては冗長さを感じることはなかった。
また、陰鬱な天候や現地の民間伝承、荒涼とした景色の描写がおどろおどろしい雰囲気を盛り上げて、舞台に花を添えている。

2015/04/23 23:43

投稿元:ブクログ

古さは良いんです。
もともとこういう時代のミステリが好きで読んでるんですから。
ただ、もう少し訳者には噛み砕いた翻訳をお願いしたかった。まぁ、おそらく原文の雰囲気をできる限り忠実に再現しようとした結果なのでしょうが…
メインの衆人監視での消失トリックは、正直意外性ゼロ。こんなんだったらつまんねーなぁ、と思っていたのがどんぴしゃり。
ただ、意外な犯人という点ではかなりのもの。
この大胆な真相を、読者に悟られずにこれだけの物語を紡ぐのは、並大抵の実力ではないでしょう。
時代背景を動機に絡め、不条さが際立つラストは胸を打つものがありました。

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