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水声

水声 みんなのレビュー

第66回読売文学賞小説賞 受賞作品

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みんなのレビュー64件

みんなの評価3.6

評価内訳

64 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ゆらりと

2015/11/11 18:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ほし☆ - この投稿者のレビュー一覧を見る

年を重ねた「きょうだい」って、多少なりとも異性として意識するのかな?一人っ子の私には未知の世界でした。ママが自由奔放でステキです。

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紙の本

静かで独特な雰囲気に満ちた作品

2015/08/24 10:13

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

語り手の意識が色々な時代をふわふわと行ったり来たりする、不思議な味わいの作品。パパとママがいた子ども時代、パパとママが本当の両親ではなくきょうだいだと知った時、弟と離れた時期…決して順番に語られるのではなく、話の移り方も脈絡ないといえば脈絡ないことが多い。それでも、まるで水が流れるように自然と読んでいけるのはさすがというべきか、川上弘美ならではの持ち味というべきか。
段々語り手の心の中に秘められた禁忌の思いへと近づいていく距離感も絶妙。最初からパパとママの関係が歪なのはわかっていたが、語り手きょうだいもそうとは思っていなかったので少し驚いた。賛否はあると思うが、ひたひたとした静かな雰囲気が満ちていて、私はこの作品、気に入った。

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紙の本

一つの愛の物語

2015/02/06 16:43

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:黒猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

数ページ読んだ所で「身を寄せ合って、取り残された子供」なイメージを覚えた。親に愛されなかった子供の話なのかと思ったら、「わたし」である都には、パパとママと、一つ下の弟の陵、そして身内のようにしょっちゅう遊びにくる武治さんもいて、物語は昭和に亡くなったママの記憶、回想と、平成13年の姉弟の現在を行き来する。
パパはふたりの血縁上の親でなく、ママの異母兄であり、のちにママと武治さんが実の両親と判明するも、陵と「わたし」の間には異父姉弟の可能性も匂わせる。複雑すぎる家族だが、家族にどろどろする暗さの入り込む隙がないのは、一家の中心であるママの潔すぎるくらいに生きる存在感に、パパは飄々と武治さんはニコニコと、それは奇妙な関係だが、ママが亡くなってからも最後まで彼らの築いた関係はほのぼのと切なく、愛に満ちている。
異母兄であるパパがどうしてママと一緒に暮らすことになったのか尋ねるわたしに「どうしてもしようがなかったんだよ」と即座にパパは答える。
禁忌から逃れようとして結局は離れられず、親世代は奇妙な関係の形となったけれど、残された子供の「わたし」と陵は死の気配が散らばる現代を生き続ける故に、成就する。
「わたし」は独白する。「母親がいるから自動的にしあわせになれるわけではない。母親ときちんとした関係をもてるから、しあわせなのだ。ママは、いつだってわたしを見ていなかった。見ているようで、まるで見ていなかった。陵だけが、わたしを見ていた。そしてわたしも、陵だけを。」彼らが惹かれあう小石の波紋の一つが読者にも投げられているが、禁忌を自覚しながら親世代、子世代に渡って続く、ある家族の愛の形の物語に、不思議な余韻を残して読み終えました。
あとタイトルの「水声」のイメージなのでしょうが、本の表紙が白黒の構成で地味すぎて、本屋さんの新書の中にあったら間違いなく見落としそうなので、星4つとしました。

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2014/10/22 17:03

投稿元:ブクログ

+++
過去と現在の間に立ち現れる存在「都」と「陵」はきょうだいとして育った。だが、今のふたりの生活のこの甘美さ!
「ママ」は死に、人生の時間は過ぎるのであった。
+++

「ママ」の存在の大きさと、彼女を取り巻く人たちの距離感。死んでもなお影響を与え続ける圧倒的な存在感。いつもどこかに彼女の声を聞きながら、姉弟として育った都と陵は自分の身の内にある水の声に耳を傾けながら、かけがえのない存在を身近に感じながら生きているのである。途方もなく甘美でありながら哀しく切なすぎる一冊である。

2015/02/14 22:18

投稿元:ブクログ

陵はママが好きではなかった。そして、陵ほどママを好きな人間は、ほかにいなかった。どちらも、同じことだ。p77

この短い3つの文章に、凝縮された時間の濃さ。
全編を通して、圧倒される。

人間の心は常に揺らいでいて、ある瞬間の気持ちを切り取って形にしても、それは次の瞬間には別の気持ちにシフトしてしまっている。
混沌とした世界の無限にある選択肢から、言葉を選ぶことの難しさ。この言葉しかない、という確信を持てる根拠は何か。

2015/03/14 19:01

投稿元:ブクログ

誰かに秘密を打ち明けられたような気分。そして、私が永遠にできないようなことを疑似体験し、少しだけ悦に入るこの背徳感…読書の醍醐味です。

2015/02/18 13:51

投稿元:ブクログ

かなりショッキングな内容だけれども、それが自然に許容できる。必然だったかのように、静かに心の中に流れ込んでくる。

2015/03/22 14:21

投稿元:ブクログ

(2015.03.21読了)(2015.03.18借入)
熊がアパートに引っ越してきて、近所にあいさつ回りしたりする話しを平気で書いてしまう人ならではの小説と言えるかもしれません。
戸籍のこととか考えたらこのような話はありえないと思うのですが、平気で書いてますね。
死について、家族について、親子について、兄弟姉妹について、生きることについてのいろんなことを盛り込んでいる感じですけど、深刻で暗くなるわけではないですね。
川上さんは、この作家ならこんな話を書く、というふうには決めさせてくれない作家かもしれません。あんまり、こだわりのない作家なのかもしれません。
1986年頃に、ママは50と少しでなくなった。1935年頃に生まれたということでしょう。
主人公は、都(みやこ)さんと陵さんです。一歳違いの姉と弟です。
地下鉄サリン事件、日航ジャンボ機墜落事故、東京大空襲、チェルノブイリ、等の話題が所々で出てくるので、死について何となく気にしているようです。
パパとママ、みやことりょう、二代にわたって身内だけで暮らす人たちは、何を意味しているのでしょうか。現代社会の生きにくさでしょうか。川上さんの解説がほしい漢字です。

都さん:イラストレーター
陵さん:会社員
奈穂子さん:ママの幼馴染の子。11歳のときに5年間過ごしたアメリカから帰国。
満寿子さん:奈穂子さんの母親。
薫さん:満寿子さんの姪。菜穂子さんの従姉妹。
武治さん:ママの実家の使用人? 都さんと陵さんの実父。
パパ:ママの同居人。武治さんのところで働いている。ママの兄。
七帆子さん:陵さんの友人。

【目次】
1969年/1996年
ねえやたち
ママの死
パパとママ/奈穂子
家―現在

女たち
父たち
1986年前後
1986年
2013年/2014年

●虫くさい(62頁)
陵はキャベツを好まない。虫くさいじゃない、キャベツって。そんなことを言って、皿からよけようとする。
●意味(160頁)
おれたちは、起きた事がらの意味からできあがっているわけじゃないでしょ。ただずっとふらふら存在してきて、それで今たまたま、こうなってるだけでしょ。
「じゃあ、起ったことに、意味はなかったの?」
「意味なんて、ないでしょ。あるわけが、ない」
●悲しいのは(166頁)
人が死んで悲しいのは、死んだこと自体よりも、会えなくなること喋れなくなることなのだった。
●水から(215頁)
「あたしたちは、水からできているから」
「水のものを飲みこむと、体が迎えて音をたてるの」
陵がわたしの体にはいってくるおりに、最初にふれあうのは、陵とわたしの体そのものではなく、わたしたちの体の中に蔵された水と水なのではないか。その時、水と水とは、どんな音をたててまじりあってゆくのだろう。

☆関連図書(既読)
「パスタマシーンの幽霊」川上弘美著、マガジンハウス、2010.04.22
「機嫌のいい犬-句集-」川上弘美著、集英社、2010.10.30
「ナマズの幸運。東京日記3」川上弘美著・門馬則雄絵、平凡社、2011.01.25
「天頂より少し下って」川上弘美著、小学館、2011.05.28
「神様2011」��上弘美著、講談社、2011.09.20
「なめらかで熱くて甘苦しくて」川上弘美著、新潮社、2013.02.25
「晴れたり曇ったり」川上弘美著、講談社、2013.07.30
「猫を拾いに」川上弘美著、マガジンハウス、2013.10.31
(2015年3月22日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
都と陵はまたこの家で一緒に暮らし始めるのだった。人生の最も謎めいた部分に迫る長編小説。死が揺さぶる時間。

2014/10/21 19:14

投稿元:ブクログ

随分、私小説風の響きのする作品だな、と頭の中で声がする。もちろん、私小説の筈はないけれど、頭の中の何処かでそれをなぞってみるたくもある。きっと記憶というものの描かれ方がそう感じさせるのだ。例えば上野周辺の描かれ方。ごく個人的な昭和の風景がそこには見える。その作家の記憶に残っている風景を恐らく同じ目の高さで眺めた同じ時代の記憶が、それに釣られるようにして呼び起こされる思いがする。失われてしまったものの記憶は何故か湿度が高い。現在進行形のものは、乾いている。

物語はミステリー風の展開。但し過去に起きた出来事がなんだったのかを推理するのは難しくない。それを主人公の語る記憶と伴に遡る物語。考えてみると、全てのミステリーは過去へと遡る物語である。と同時に、遡り切ったら一気に現時点に立ち戻り、辻褄が合って収支の合計がゼロとなる。原因一つに対して結果が一つ。しかし現実の世界では推理小説のように単純な解決が与えられることは、ない。現在が如何に過去の出来事の積み重ねの上に成り立つものであっても、今、この瞬間に起こる一つひとつの判断が、行く先を決定する。過去と未来の収支を合わせる機会は、死の瞬間まて訪れない。いやむしろ過去の出来事へ背負わせる因果の糸は生き永らえている限り増えるばかり。その重さが自然と湿り気を帯びる。

過去へ向かう視線と、未来へ向くしかない視線。それは、記憶と現実という対比を生み、頭と身体の分離を強要する。 川上弘美を読むとそんなことばかりいつも考えてしまう。 その狭間にいつまでも留まって居ることは出来ないけれど、一定以上の年月を生きてみれば、人生にはそんなエアポケットのようなものが幾つもあったのだと気付かされる。若い時はそんな昼とも夜とも付かない淡いの時など、一瞬にして過ぎ去るように思えたけれども、不惑を過ぎてみれば、その黄昏の時がいつまでも続いているように思えてならない。夕焼けは薄らぎ、全てを覆い隠す夜の闇は未だ訪れない。中途半端な時を意図もないままに遣り過ごす。しかし、この小説の主人公と同じように、それが格別悪いことのようにも思えない。

それは、恐らく自分というものの輪郭が不明瞭になっていくことを意味するのだと思う。姉と弟、夫と妻。親と子。幼い頃には明確に異なるものとして対比される関係にあったものの関係性は時と伴に曖昧になる。年齢、身長など測ることによって明確に出来た違いの持つ意味が薄れる。それと伴に自己と他の差も鞣されるようにして小さくなり、終には渾然となる。その混沌に身を置くことに対する抵抗感は徐々に小さくなる。大胆な仮想の物語のようでありながら、この小説に現実的な肌触りを感じるのは、きっとそんなことを自分自身も感じて生きているからなのだろう。

川上弘美の熟年は次に何を産むのか、そのことをぼんやりと思う。

2015/04/30 10:24

投稿元:ブクログ

わかったような、わからないような話。
パパは本当の父親ではなく、母の兄。
そして実の弟との関係は濃い。
恐ろしい死の場面を体験したら、血のつながりのある裏切られることはないであろう濃い関係を欲するものなのだろうか。

2015/03/15 16:15

投稿元:ブクログ

久々の川上弘美。良かった。
静かなタッチで、パパとママの関係と、私・都と弟の陵との関係がだんだん明かされていく。現在50過ぎの2人と、小学生の頃、30前と30過ぎの頃と、いくつかの時に起こったことがら…どれも私と同世代なので、リアルに感じられる。そしてリアルに感じられない怖いこと…この後は平静に、だけど続く…
セヴンナッというような英語のママの発音をする菜穂子のキャラ、もっと読みたいな。

2015/05/05 16:13

投稿元:ブクログ

 ホラーか!ってなるくらいおどろおどろしい。
 淡々としているのだけれども、明らかに恐ろしいお話。本を読んでいると言うより、能か何かの舞台を見ているような気持ちになってくる。

2014/11/08 07:11

投稿元:ブクログ

女史の作品をすべて読んだわけではないので、あまり偉そうなことは言えないのだけれど、久しぶりに女史の小説を読んだ感想としては、なんだか今までの作品と違った印象を持ちました。もともと繊細な感性を感じる能力に乏しい私の劣化がこのような印象に結び付いたのでしょうか。私の同年代の主人公の会話としては、とても子供じみているように想えたもので。少しく残念に思いましたです。以上。

2015/01/08 09:13

投稿元:ブクログ

おもしろいっ、と読み進むというより、
読み終わってから、はふーっと余韻に浸るような本だった。

タイトルから受けるイメージ通り。
複雑な関係が描かれているのに、するりとした印象。

2014/11/09 16:04

投稿元:ブクログ

この方の本にしては、珍しくスムーズに読み終わった
読みやすかったのです。

でも、家族の物語?というのは違うと思うし
不思議な世界感でした。

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