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「悪」と闘う(朝日新書)

「悪」と闘う みんなのレビュー

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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.5

評価内訳

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3 件中 1 件~ 3 件を表示

2016/09/11 17:37

投稿元:ブクログ

宇都宮さんが、結局は猪瀬さんが都知事に当選したときの選挙後まもない頃に書いた本。都知事選のこと、クレサラ問題への取り組み、日弁連の会長選のこと、司法改革に伴う弁護士の貧困などを取り上げている。宇都宮さんの活動や主張に触れながら、友人のHくんやIさんのことを思い出した。3人とも見た目はやわらかなのに芯が強い。
一冊を通じて市民運動とは何か、どうあるべきかということを実践レベルで教えてくれる。とかく、正論、正攻法であるがゆえにそこから抜け切れず狡猾な他勢力を前に敗れたり、妥協や融和に背を向けわが道を突っ走りがちな市民運動だが、やはり現実的に考えていくならば、まっすぐに進むだけでもダメで、戦略が必要ということ。宇都宮さんがクレサラ対協の活動から見出した成功要因を引くと、①全国組織であること、②財政基盤が確立していること、③弁護士や司法書士が加わるなど立法提案能力があること、④客観的な視点と他団体との連携、といったところ。
それにしてもこの書題がよろしくない。確かに宇都宮さんは闘ってきたけど、「悪」に対して闘ってきたのかな。宇都宮さんなら相手をそういうふうに表現しないような気がするんだよね。

2015/05/23 21:54

投稿元:ブクログ

都知事に立候補したことで、記憶に新しい弁護士、宇都宮健児氏が著者。

著者がライフワークとして取り組んでいたクレサラ運動。

グレーゾーン金利を撤廃する、という主張が市民運動をきっかけに盛り上がり、2006年の「新貸金業法」成立という画期的な成果に結びついたのは特筆すべき事件である。これが第2章「クレサラ運動」の歴史的勝利。

また、「貧困と格差」と闘う市民運動も氏のもう一つのライフワークである。「反貧困ネットワーク」の結成に至る経緯が分かりやすく紹介されているのが第3章。


弁護士法の第一条に、「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」という一文があるが、まさにそれを全身全霊で実行しているのが宇都宮健児氏その人なのだ。

心が熱くなるとともに、我が日本社会の闇の一部を知ることのできる貴重な著作です。

2014/12/10 23:00

投稿元:ブクログ

一気読み。都知事選の脱原発候補の一本化の裏話は、当時は色々な言説が飛び交っていたが、当事者としての話だけに面白い。大事なのは「選挙の成果は当落だけで判断しがちですが、選挙戦の中でどれだけ運動の輪が広げられるかも重要なポイント」と述べられているが同感である。都知事選後も選対本部は解散せず、運動の輪を広げているそうである。その確信は粘り強いクレサラ運動で法律を変え社会を変えてきた確信から来ているのだろう。市民運動の成熟については、当面は一点共闘でどれだけの運動が広がるかが、政治を変える力にもなるのは、沖縄の情勢が示している。たまたま読んだのが選挙前であったが、今の情勢を考えるのに良い本だと思った。

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