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みんなのレビュー61件

みんなの評価4.1

評価内訳

61 件中 1 件~ 15 件を表示

電子書籍

美を巡るSFファンタジー

2016/01/31 19:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Castella - この投稿者のレビュー一覧を見る

ミステリという雰囲気は薄く,「美」を巡る様々な立場の人々の想いが交錯するファンタジーのような物語.高度なアクセス権限をもっていても万能ではなくむしろ調整者として苦悩する孝弘の姿は多くの管理職の人が共感できるのでは.テクノロジーが進んでも,芸術を扱うのは結局のところ人間なんだよね.一読した限りでは「天上の調べ聞きうる者」と「享ける形の手」が好みだった

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紙の本

SF、芸術と美、人間の認識と感情、それらが絶妙に調和

2004/06/06 13:27

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本の印象を表すものは、和み、思いやり、慈しみ、爽やかさ、温かみ、哀愁、孤独、淋しさ、といった感情を表す言葉である。いったいこの小説はSFなのであろうか。生物工学、人工重力、脳波入力コンピュータ、等が舞台設定として設けられているから、SFではあろう。しかし、それ以上のものだ。SF とさらに、芸術と美、人間の認識と感情、とが絶妙に調和、一体化している。このようなSFは著者の作品以外には無い。
 生物学、電子工学、天文学、物理学、数学、絵画、音楽、舞踏、工芸品、着物、等の幅広い分野への関心と知識。著者はいったいどのような生い立ちと環境のもとにあるのか、著者自身への関心が引き起こされる。長編も読んでみたいものである。

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紙の本

美にまつわる九つのミステリー

2004/06/06 07:37

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投稿者:Okawa@風の十二方位 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『宇宙に浮かぶオーストラリア大陸サイズのアステロイド。マイクロブラックホールによって生み出された重力により、その表面には地球の様々な環境が再現され、自然と人の生み出したあらゆる美が集められていた。人の歴史の中で最も壮大なミュージアム、博物館惑星「アフロディーテ」。
 そんな博物館で、コンピューターへの直接接続により全てのデータベースへ瞬時にアクセスできる学芸員田代は、美への探求を静かに続けている…はずだった。しかし、アポロンの名を冠する総合管轄課の彼に押し寄せるのは、美術品、芸術家、学芸員達が複雑にもつれ合った厄介ごとばかり。そして彼の前に今日も一つ、美にまつわる謎が現われる。
 美に対する切なく優しい、時にほろ苦い想いの九つの物語。』

 宇宙(そら)に浮かぶ博物館という設定と、美にまつわるミステリータッチのストーリーとこれだけでも魅力的ですが、菅さんらしい優しさと美意識に彩られて、とても美しいストーリーに仕上がっています。組織の雑事に忙殺される主人公・田代のぼやきぶりや、妻・美和子とのすれ違いぶりもなかなか身につまされて良いです(笑)。作中にはとても美しいシーンが多く、文庫で想像するのも楽しいですが、豪華な挿絵付きで読んでみたいなあとも思わせられました。強いて一言付け加えるならば、隠しヒロイン美和子の姿がもう少しはっきりと描かれていたら、物語のほろ苦さがよりピリッとしたような気がします。
 日常的でありながら幻想的な、魅力あふれる連作短編集です。

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紙の本

美術学芸員の未来形と女性作家の感性のみずみずしさを味わえる作品

2004/03/15 14:12

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投稿者:san - この投稿者のレビュー一覧を見る

SFのジャンルの中で、こういった惑星間博物館を取り上げ、
人類の歴史とかを振り返るという作品があります。
いずこかの惑星で、朽ちかけた博物館に入ると、全盛を極め
た人類なんかの作品群や情報にあい、侘しさを感じさせつつ、
その状況を説明していく...という形ですね。

ところが、どっこい!
本書は全然違うカテゴリの作品なんです。

そう、博物館惑星ではなく、美術館の学芸員さんのお話です。

コンピュータを脳内接続し、イメージで扱える美術品DBシス
テムを自由に扱える主人公が、美術のさまざまなカテゴリ単位
のアクセス権しか持たない各学芸員の間に入って調整役に徹し、
持ち込まれる色々な芸術品(これがとっぴも無く面白い)に
対して、調整役をこなしつつ探っていくというもので、美術品
単位の短編を集めて1冊としたものです。

筆者が女性と言うことで、文章に女性的な感性が満ち溢れてい
る作品で、久々に女性のSF作家としてほれ込みたい作者に遭え
たという喜びを得られた作品です。

内容的にも感性的にも、文学的にも
星雲賞に輝くだけはあるすばらしい作品です。
久々に栗本薫さんレベルの感性や瑞々しさを感じさせる新しい
女性作家であり、是非、お奨めの作品です。

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紙の本

著者コメント

2004/03/16 11:15

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投稿者:菅浩江 - この投稿者のレビュー一覧を見る

——〈ムネーモシュネー〉、接続開始。bk1へのメッセージを。

 ……『永遠の森 博物館惑星』の文庫版が発売されました。と、bk1をご利用のみなさんに向けてこのお知らせをするのは感無量です。

 ハードカバー発売時、発足直後だったbk1は、この作品の予約受付をしてくれました。私にとってこの作品は、本格SFとしては初のハードカバーであり、7年かけて書いた大切な世界であり、休筆復帰の意味合いも含めた出版でありました。要するに、常にも増して「気に入ってもらえるだろうか」とドキドキの状態だったのです。早川書房の塩澤さんの熱意とご尽力を無にしないためにも、なんとかソコソコは売れてほしい。天に祈るような気持ちでいたところに、bk1のこのご厚意。本当に本当に、嬉しく思っていました。

 お陰様で『永遠の森』は、2000年度ベストSF第1位、第32回星雲賞日本長篇部門に選出され、第54回日本推理作家協会賞・長篇および連作短編集部門という身に余る大きな賞までいただくことができました。この怒濤の幸運も、一番最初にbk1が大切に扱ってくださり、それによって多くの読者のみなさんがこの作品を手に取り、支えてくださったためだと思っています。同じサイトでまたこうして文庫版のご案内をさせていただくのがいかに嬉しいことか、マシューならずともあの世界の情動記録に無理矢理にでも残したいくらいの気持ちです。

 文庫版と親本との違いは、さしてありません。なぜか見落としていた間違いや、誤解を招きそうな箇所の修正を少ししたくらいです。でも、この文庫版もぜひみなさんのお手元に置いてやってください。高校時代からのSF仲間である三村美衣さんの解説でスガヒロエという作家をもっと知っていただきたいのはもちろんのこと、文庫といういつでも手に取れる小さな物体に〈アフロディーテ〉という世界が精密な細工物のように詰まっているのは、とても似合うような気がするからです。手前味噌が続きますが、メーリングリストにいらっしゃる女性読者さんが「ハードカバーを持ち歩かない友人に、白い花を添えて贈りたい」と言ってくださったのが、私が装幀をしたわけでもないのに涙が出るほど嬉しかった……。

 みなさんに愛されたハードカバー版と同様に、この文庫版もひとりでも多くのかたに愛される存在であってほしい。今はただ、そう願っています。

——〈ムネーモシュネー〉、メッセージ送付ののち、接続終了。いや、待て。追伸を。
「感謝をこめて」。

 以上だ。ありがとう。

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2005/05/07 14:03

投稿元:ブクログ

地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大博物館<アフロディーテ>を舞台に、学芸員である主人公が様々な美とそれをめぐる人々の想いに触れてゆく物語。やや切ない感じの話が多め。
なお無関係とは思うが、直接データベースに接続している学芸員という件で、どうしても某アニメを思い出さずにはいられなかった。
(○殻機動隊…?)

2004/10/06 21:27

投稿元:ブクログ

巨大博物館“アフロディーテ”。いつかこんな場所ができたら。こんなふうになったら。そう思うと、とてもわくわくする。

2008/04/21 22:58

投稿元:ブクログ

 博物館惑星で働く学芸員たちのお話。人が感動するのには、理由があるに違いない。それなのに、その理由を説明しようとすると、感じたものは味気なくなっていく。そんなことってありませんか。
 「享ける手の形」と「ラヴ・ソング」がすごく好き。ラストシーン最高。視覚的にも聴覚的にも訴えかけてくるすごいラストなのです。これは是非読んでみて欲しい。
 こうやって本を読んで、思ったことを言葉にして、何が良くて何が悪かったのかを明らかにしていくうちに、感動が薄れてくることがないようにしたいと思いました。

2005/10/31 14:14

投稿元:ブクログ

未来の博物館が舞台。だが、持ち込まれるいわくつきの物たちに込められた想いは、いつの時代も変わらない。優しく、切ない連作集。

2005/11/26 22:53

投稿元:ブクログ

2000年の推理作家協会賞を取ったとか帯に書いてあるのを見て手にとったんですが、これいちおうSFなんですよ。

地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大博物館『アフロディーテ』。
そこには、全世界のありとあらゆる美術品、動植物が収められている。
3女神が司るシステムの上位データベース『記憶の女神(ムネーモシュネー』の直接接続者である学芸員・田代孝弘は、調整役として色々な厄介ごとに巻き込まれる。

衛星軌道上に浮かぶ小惑星まるごと巨大な博物館!
なんだかもう設定だけでわくわくしますよね(笑)。
美術(ミューズ)・技術(アテナ)・自然(デメテル)3つのセクションに分かれているけれど、他の分野にまたがる鑑定や調整が必要な場合のために上位データベースが存在します。
学芸員はそれぞれのシステムに「直接接続」する手術をしていて、つまり端末に言葉を打ち込んでデータベースを検索するのではなく、「こんな曲線」とか「これと似た絵があった」と思い浮かべるだけで膨大なデータベースから情報が一瞬で送られてきます。
便利で羨ましいけれど、情報は情報でしかなく、たとえばその1枚の絵の中に「美」を見出すのはやっぱり人間なのです。

というわけで統括部門というよりは女神様の使いっ走り(笑)・田代さんは毎日大忙しです。
どう見ても駄作なのに「天上の調べが聞こえる」と人々が泣く抽象画、古ぼけた人形、笛の音に合わせ雪が降るという着物、海の底に沈んだ人魚像や宇宙人が残したかもしれない破片などなど。
それらに関わる心やさしい人たちの美しい物語です。
どの話もとても素敵だけれど、引退を考えるダンサーの「享ける手の形」と正五角形に美しさを感じる図形学者の「きらきら星」が私はお気に入り。
ときおりほろりと泣けてしまいました。
そして最後、「九十七鍵の黒天使」と呼ばれる伝説のピアノ、ベーゼンドルファー・インペリアルの奏でるラブソングに導かれて物語は幕を閉じます。

本当に、美しくてやさしい物語でした。
私はこの美しさを表す言葉を持ちません。
「美しい」というのはきっと本当は言葉で分析できるものではなく、ただ感じるものなんですね。
久しぶりに美術展とか行きたくなりました。単純ですけど(笑)。

2006/01/22 12:42

投稿元:ブクログ

読み通すのにえらく時間がかかりました。主人公の奥さんが学芸員として大事な資質を持っていたという最後の設定は分かるけれど、それだけでなれるものでははないでしょう学芸員ってと思ってしまいました。

2008/01/27 02:47

投稿元:ブクログ

表紙に惹かれて読んだ本(だって加納さんの本の挿絵の方だったんだもの!)
遠未来の少し神秘的な短編集。綺麗な感じがしてスキだな〜。

2006/10/23 08:10

投稿元:ブクログ

題名に惹かれて買いました。 読みながら、何故か『星へ行く船/新井素子/集英社コバルト文庫』を思い出しました。

2006/07/21 00:25

投稿元:ブクログ

短編連作なのですが、読後のあたたかくなる感じが好きです。孝弘と美和子の物語が少しずつ進んでいき、ラストの「ラブソング」で素晴らしくきれいに終結します。ピアノの曲の盛り上がりに合わせて、違う星の花の開花と求愛でどんどん一緒にドキドキしていき、読むたびに感情移入して泣けてしまう・・・舞台は宇宙に浮かぶ博物館ですが、中の人間関係、上司とのやり取りなど今とほとんど変わらなくて、その辺りがかなりSF要素満載な内容なのに、地に足のついた感じで読める理由かなと思ったり。

2006/09/19 19:15

投稿元:ブクログ

ラグランジュ点に造られた巨大な博物館「アフロディーテ」を舞台に、美と芸術に纏わる難題でひたすら苦労させられる主人公孝弘の姿を描いた、ファンタジックなSF。美とは、芸術とは何か…? この本を読んでいると、そんなことを考えてしまう。
 この本は9つのそれぞれ完結したエピソードからなっていて、孝弘は毎回別の厄介事に振り回される。難しい美学の話題でも、優れた物語性を持っていて、どの章も楽しめた。とくに第9章「ラヴ・ソング」ではSF的な謎解きと、音楽と植物とが絡み合うアタゴオルのような描写が、一体となった面白さだった。

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