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能 中世からの響き

能 中世からの響き みんなのレビュー

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みんなのレビュー2件

みんなの評価4.0

評価内訳

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2012/01/11 22:07

投稿元:ブクログ

やっと読み終わった。能は総合芸術、と書いてありますが、本当に内容を理解するにはあらゆる知識が必要で、読み進めるのに苦労しました。中世の文化などはまだわかるんだけど、古典文学の知識が全然足りなくて・・・。本を読めば読むほど、まだまだ知らないことだらけだと自覚します。能がつくられた時代の人にとっては当たり前の約束事だったり、本歌取りだったり、そういう知識があるのとないのとでは、面白さが全然違うんだろうなあ。といっても、本物の舞台を見たことがないので、実際にその場でみると圧倒されるのかも知れない。やっぱり本物に触れてみないとね。わかりやすくてドラマチックな、「道成寺」をまず見てみたい。

2014/12/11 07:58

投稿元:ブクログ

能楽研究の第一人者・松岡心平氏の論文集。タイトルは入門書っぽいが、中身は専門書なので、古文が解説なしでぞろぞろ出てくる。相当興味関心がある人でないと読むのは難しいが、読んでいると中世日本の情景が浮かび上がってくるような気持ちがして、楽しい。また、「能」という演劇の特殊性についても、詳しく学ぶことができる。

第一部では中世の「和歌・連歌」「舞楽」「仏教」の動向を、古文書を繙いて丹念に追跡することを通じて、能の誕生にいたる背景を明らかにしている。日本での本格的な劇の成立は、少なくとも西洋と比較すると遅いが、それにより日本最初の演劇「能」が、それ以前の文学や芸能をダムのようにためこんで成立し、文学・音楽・舞台・装束・面・古文書など、すべてが洗練を極めた唯一無二の演劇を生み出しているということがわかる。また、戯曲としての能の多くが、仏教の内容をわかりやすく教えるとともに「ちゃんと供養しないと亡者は地獄で苦しむ」と説くことによって寄進を引き出す「唱導劇」として成立したらしく、そのため能の根本に「供養」の発想がある(能はその社会で底辺にいる者―「病める者」「虐げられた者」「殺された者」など―を選択的に描いており、単純な成功譚はない)こともわかってくる。そしてこの発想は、世阿弥が「複式夢幻能」という形式を発明して亡霊供養劇をレパートリーの中心としたことによって、更に推し進められる。

第二部では「葵上」や「道成寺」をはじめとする22番の能をオムニバス的に分析する。普通に暮らしていれば絶対に知る機会のない歴史上の知識や、鑑賞上の観点が満載で、中世史や古文書に通暁した研究者ならではの厚みのあるテクスト分析が楽しめる。

第三部は「鑑賞―能の鼓動」と題され、バブル期に行われた他ジャンルの舞台演出家とのコラボ公演や長く演じられることのなかった作品の復曲公演など、特筆すべき公演のエッセー集になっている。普段とは違った舞台で表現された能世界の一端に触れることができ、興味深かったが、読み終わった後「バブル時代は金があったんだなあ…」と嘆息せずにはいられなかった。

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